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胡麻と鮎魚醤でマリネした真鯛のサラダ

 鮨屋の仕事は、魚介を扱う上で非常に勉強になります。料理業界で働くようになって、新鮮なネタをのせただけの鮨よりも、高級なネタを使用していなくても良いので、仕事が施されている鮨の方を好むようなりました。大間の鮪の大トロの鮨よりも、養殖の鮪の赤身をヅケにしたものの方が好きだったりします。

 さて、先日、銀座にある「鮨 太一」さんで食事をした際に、昆布締めしたヒラメを胡麻と山葵と一緒に握ったものを頂きました。また、別の鮨屋で平目を胡麻醤油でヅケにしたものの握りを頂いたこともあり、白身魚と胡麻の組み合わせは試してみたかったのです。

 イタリア料理でも、魚介にペストジェノベーゼやペストトラーパニといったナッツを使ったソースを合わせることがあるので、そこまで斬新な組み合わせという訳ではないのですが…。

 魚介に旨味をのせるためにパルメザンチーズやモッツァレラのような乳製品を合わせることもありますが、コースの前半に乳製品を使うと、全ての料理を食べ終わったあとの食後感が重くなるので、なるべく控えるようにしています。

  • ペストジェノベーゼ···バジルと松の実を使ったイタリア、リグーリア州ジェノバ発祥のソース。リグーリアは港町でもあり魚介も豊富。

  • ペストトラーパニ···トマトとアーモンドを使ったイタリア、シチリア島トラーパニ発祥のソース。トラーパニは欧州三大塩の産地としても有名。ちなみに他の二つはフランスのゲランド、イギリスのマルドン。


作り方

·切った真鯛をすりゴマ、鮎の魚醤、オリーブオイル、適量の水を混ぜたもので和える。···①
·独活と茹でた菜の花をレモン果汁と鮎の魚醤(アンチョビでも可)、オリーブオイルで作ったドレッシングで和える。···②
·セルクルで②、①の順で盛り付け、セルクルをはずしマイクロリーフを飾る。

※マイクロリーフは味付けせずに使用する。薬味として考えたいので、辛みのあるものや苦味、甘味のあるものなど多様な味の野菜がミックスされたものが良い。

真鯛の下に敷く野菜は、菜の花ではなくタラの芽やウルイでも良いし、食用タンポポやプンタレッラのような西洋野菜でも良い。

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