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反カルトの政治勢力を結集すべきでは?

はじめに

 あまり政治色の強い話はしたくないのですが、統一教会問題を巡る国会のいい加減さを見ていて、流石に呆れて物も言えない感じになってきたので、それでこの話題を取り上げる事にしました。

旧民主党系と宗教との関わり

 最大野党・立憲民主党と国民民主党は共に旧民主党系ですが、旧民主党の支持母体・支援団体は、下記のとおりです。

ソース元 民主党 (日本 1998-2016) 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 新宗連の加盟団体は下記のとおりです。

・阿吽阿教団 ・医王山立宗 ・円応教 ・救世真教 
・金峯山修験本宗光明院 ・解脱会 ・現證宗日蓮主義仏立講 
・思親会 ・修養団捧誠会 ・松綠神道大和山 ・真生会 ・神霊の家 
・崇教真光 ・世界心道教 ・善隣教 ・大慧會教団 
・大法輪台意光妙教会 ・大和教団 ・澄祥律院 ・天恩教 ・天壤教 
・天心教 ・天真教 ・パーフェクト リバティー教団 ・日月神一条 
・日之教 ・福聚の会 ・法公会 ・妙智會教団 ・妙道会教団 
・三輪神道宏教 ・立正佼成会 ・霊波之光教会 ・和光道教団

新宗連 加盟団体紹介

 その他、新興宗教のワールドメイトとも深い繋がりがあると指摘されています。

維新の会と宗教との関わり

 維新の会は日本会議との繋がりが有名で、統一教会とも接点があります。
 日本会議には下記の宗教団体が名を連ねています。

日本会議  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 ただし大阪市議会が統一教会を反社会的団体に位置付ける決議案を出し、維新の会が統一教会との完全な決別を図ったのではないかと言われています。

旧統一教会は「反社会的団体」…大阪市議会「取り込まれないよう一線を」決議案可決
読売新聞
2022/11/19 06:30

 また、同党の梅村議員が宗教二世である事を告白し、この問題にきちんと取り組んで欲しい趣旨の発言をし、報道されています。

維新梅村みずほ氏、宗教2世告白 「厳しい規律、子に苦痛」訴え
共同通信
2022/11/18

梅村みずほ参院議員は18日の参院本会議で、自身が宗教団体の信者を親に持つ「宗教2世」で、家庭崩壊に苦しんできたと告白した。「今も傷が癒えることはない。厳しい規律に縛られ、親にコントロールされる生活は緩慢な拷問とも言うべき苦痛を子どもたちに与える」と述べ、虐待を受けた宗教2世への救済を求めた。
(中略)
梅村氏は、自身が小学5年の頃に母親が入信したと説明。「親の愛情が自分から離れ、心の隙間から人がマインドコントロールされていく過程をつぶさに見てきた」と語った。

同記事より

 しかし、それとは真逆の、足立康史衆院議員による到底看過できない問題発言もありました。

維新も統一教会とズブズブ! 松井一郎から、馬場伸幸、藤田文武、音喜多駿まで。足立康史は「宗教弾圧」と統一教会擁護
LITERA
2022.07.31 02:57

 しかも、足立議員にいたっては、自身のnoteに「そもそも、統一教会の何が問題なのか、国会で取り上げ、カルト規制等の導入をリードするに十分な正確性をもって承知していません」などと綴って炎上しただけでなく、福田達夫・自民総務会長の「(統一教会との関係について)何が問題かよくわからない」という発言に対しても〈全く同感〉〈この雰囲気の中で本当のことをテレビで言うって、なかなか出来ることじゃない。心から敬意を表します!〉とツイート。挙げ句、〈関西生コンはほとんど報道しないマスコミが、統一教会ではお祭り騒ぎのよう。宗教団体よりメディアの方が問題かも〉だの、福田発言を問題視する日本共産党に対し〈宗教弾圧してる暇があるなら〉だのとも投稿。つまり、政治と統一教会の関係を追及することは「宗教弾圧」だというのだ。

同記事より

 足立康史衆院議員は、御本人が学会員か、親が学会員であるだけなのか、詳細は不明ですが、言動から完全に創価学会の利益を代弁する動きをする人です。いわば、セクト規制、カルト規制が実現されれば、規制される側を擁護する立場の人、当事者か、当事者に近いし側の人です。
 つまり、維新の会には、規制を求める被害者側の宗教二世と、カルトやセクトの擁護者である規制反対派の議員が同居している事になります。

自民党と宗教団体との関わり

 自民党の支援団体、友好団体は以下の通りです。

自由民主党 (日本) ならびに 自由民主党の友好団体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

創価学会の問題

 創価学会がフランスからセクトに指定されたという話は有名ですが、この問題、私が考えている以上に、深刻なものだったようです。この件には『フランス政府は創価学会のセクト指定を解除してなかった』という記事で取り扱ったのですが、手短に述べると、こういう事になります。

 フランス内務省一般情報部中央本部(DCRG)は、の1983年にセクト指定の為の調査を行いヴィヴィアン報告を纏めた。
 しかし、一人の脱会者の話だけに依拠してしまった為、創価学会から「一人の脱会者による狂言を検証することなく鵜呑みにし、引用したもの」と非難され、和解して翻すという大失態を犯した。
 その為、2度目の調査となる1995年の際には、創価学会からクレームを付けられないように、万全の上に万全を期し、慎重に調査を行った。
 セクトとは、宗教とは関係なく「心理的不安定化の策略を通じて信者から無条件の忠誠、 批判的思考の減少、一般に受け入れられている基準(倫理的、科学的、市民的、教育的)との断絶を獲得することを目指し、個人の自由、健康、教育、民主的な制度に対する危険をもたらす」グループで、日本でいう「破壊的カルト」のこと。そして心理的不安定化は精神操作 (マインドコントロール)によって起こされる。
 創価学会はマインドコントロールを行う破壊的カルトであると、どのような批判や非難をされても耐え得るだけの客観的事実と確証の積み重ねの上にDCRGが判断した為、セクトとされた。創価学会がセクトに認定された95年報告のセクトリストを、フランス国会は廃棄宣言していない。

 徹底的に調査した結果、オウム真理教と同等の破壊的カルトであるとの判断が下され、セクトのリストに名前が掲載された。しかもその報告書の内容は「非常に緻密で完全なもの」とフランス国会が太鼓判まで押しているそうです。そして創価学会の名前がリストから外された事実はない。
 創価学会は95年以降、日本国内で大きな組織犯罪を起こしましたよね。2002年の創価班広宣部によるNTTドコモ通話記録窃盗事件と元公明党委員長・矢野絢也氏に対する組織的ストーカー行為と嫌がらせ行為です。やっている事がカルト丸出しで異常ですが、オウム真理教と同等の破壊的カルトの仕業だと考えて事件を見ると、さもありなんという話になります。
 創価学会による犯罪行為、異常行動も数々も、そのような団体の仕業だと考えると、全て腑に落ちます。
 しかし、同時に、そのような団体が、行動を規制されず、問題を起こしても罪に問われない状況が続いている事が、いかに異常な事なのか。その事実も私たちに突き付けているのです。
 どこの世界に、地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教と同等の破壊的カルトが支持母体となった政党が政権党になっているような国があるんですか?

主要政党は宗教団体と戦えるのですか?

 自民党にせよ、旧民主党系にせよ、維新の会にせよ、非常に多くの新興宗教からの支援を受けており、当然ですが、名前が挙がっていない団体もある事でしょうし、中にはカルトもかなり紛れている事でしょう。
 こうした状況で、各政党が、支援団体や支持団体になっている新興宗教やカルトの言い分を聞いて法案を作っていたのでは、まともな対策法・救済法が出て来るわけがありません。
 しかも創価学会に至っては、自民党は学会票と学会の持つ人手に依存し、維新の会も地方議会で公明党と組んである間柄で、旧民主党系も、可能なら創価学会・公明党と組みたいと考えている。
 そもそも、多くの地方議会では、国政における与野党が相乗りするオール与党体制と呼ばれる状況のところが多い為、維新の会は別として、自民党、旧民主党系、公明党は、与党として手を携えている事も多いんですよね。
 自民、旧民主系、維新系の政治家の方々に敢えて言いたいのですが、この問題では、公明党と創価学会は当事者であり、断罪され、規制を掛けられるべき側の政党、カルト教団だという事実を理解できてます?

 例えば被害者救済法にマインドコントロールを含めるかどうかで意見が割れていて、公明党が猛反対しているとの報道がありました。

公明党・創価学会はマインドコントロール問題の当事者です

公明党の山口代表は、与野党協議の焦点となっている、いわゆるマインドコントロールについては、明確な定義がなくても、法律の実効性は保たれるという認識を示しました。
 新たな法案をめぐっては、これまでの与野党協議で、野党側が、いわゆるマインドコントロールによる悪質な献金を法律で明確に禁止すべきだと主張しているのに対し、与党側は法律で客観的に定義するのは困難だとしています。
 公明党の山口代表は9日、日本記者クラブで記者会見し「法案では、寄付を勧誘する行為を禁止することになる。今後、その対象とする客観的、外形的な行為をくくり出していくことが重要で、寄付した人の内心の状況を問う必要はないのではないか」と述べ、マインドコントロールの明確な定義がなくても、法律の実効性は保たれるという認識を示しました。

公明山口代表“マインドコントロール定義なくても法律実効性”
NHK 2022年11月9日 21時03分

 先程のセクトの定義を思い出して下さい。

『セクトとは心理的不安定化の策略を通じて信者から無条件の忠誠、 批判的思考の減少、一般に受け入れられている基準(倫理的、科学的、市民的、教育的)との断絶を獲得することを目指し、個人の自由、健康、教育、民主的な制度に対する危険をもたらすグループで、日本でいう「破壊的カルト」のこと。そして心理的不安定化は精神操作 (マインドコントロール)によって起こされる

 先程も言いましたが、創価学会はセクトに認定されたのですから、精神操作 (マインドコントロール)によって心理的不安定化を引き起こし、その事で学会員達から無条件の忠誠、 批判的思考の減少、一般に受け入れられている基準(倫理的、科学的、市民的、教育的)との断絶を獲得し、個人の自由、健康、教育を奪い、民主的制度に対して挑戦する団体である、と分析されたという事です。学会員(信者)達にマインドコントロールしてる危険なセクトだと名指しで非難されたという事なのです。
 創価学会が学会員達をマインドコントロールしている事なんて、別にフランスのセクト認定の話を持ち出すまでもない事ですし(矢野氏に対する組織的なストーカーなんかそうですが、あんな薄気味悪い事、マインドコントロールされて正常な判断能力と思考を奪われた人間しかやらないですよ。NTTドコモ通話記録窃盗事件に関しても同じ事が言えますが)、やってる破壊的カルトが支持母体となっている公明党が、マインドコントロールを法律の中に含める事に反対するのは当然の事です。
 マインドコントロールに関して言えば、その団体がマインドコントロールをしているかどうか、公的機関がきちんと調査すればわかる事ですし、そのような調査結果が出た団体に関しては、信者達はマインドコントロールを受けていると認定して、被害者救済法の対象にすればいいだけです。
 また、団体を調査しても、全ての信者にマインドコントロールしているとは言えない状況だったという事であれば、被害者の受けた行為と、団体側の幹部らが行った行為、信者が被害者に行った行為を調査して、マインドコントロールの有無を調べたらいいだけの話で、統一教会や創価学会の問題に関しては、信者達にマインドコントロールしている事は明白なのですから、被害の訴えがあれば、マインドコントロールを受けた者に認定して、被害者共済法の適用対象とすればいいだけの話です。
 たったこれだけの事が出来ないのは、自民党も旧民主党系も維新の会も、創価学会に対して配慮しているから、でしょ?
 当たり前ですが、マスコミを通じて「マインドコントロールされているかどうか内面を見るのは難しいんだ」と言っておけば、その言葉を額面通りに受け取って、難しいなら法律に入れる必要はないなだなんて、都合よく思ってくれたりしませんよ。私が疑問に思ったような疑問を持つ人は大勢出てくるでしょうし、ネット社会はロジックで欺ける世の中じゃありません。
 国政政党が、互いに、ライバル政党も宗教団体に配慮して厳しい案は出して来られないだろうから、うちはそれよりちょっとだけ厳しい案を出しておけばいいんだ、なんて考えを持って、心理的な駆け引きをして、全く被害者の事を考えない馬鹿げた行為を繰り広げたとして、国民は白けるだけで、政治に対する不信感と不満、怒りが更に高まるだけで、現に社会には、既に宗教自体に対する強い不信感と怒りが渦巻くところまで来ていて、なあなあにして誤魔化して逃げ切れるような状況ではなくなっています。

非創価学会反カルト大連立政権を作るべきです

 政党が恐れている事は、宗教規制をした場合、自分の支持団体がそっぽを向き、ライバル政党に乗り換えて票と人手を出すという事態だと思います。
 自民党がカルト規制に踏み切れないのは、自民党がそれを実施すると、創価学会が野党に乗り換えて、自民党を潰しに来るのではないかという恐怖も、確実に原因となっているだろうと考えられます。単純に学会票を失うから、というだけの話ではないのだろうと思います。
 野党側も似た状況でしょう。
 本気で創価学会を攻撃したら、二度と組めなくなりますから、政権を取る事が出来た時、自民党から引き剥がして組む事が出来たら、失策があっても得票数が安定しているのが公明党の特徴なので、政権運営上の安定度が増すと言われています。だから本気で創価学会と公明党を攻撃しない。
 無論、それだけでなく、創価学会は「破壊的カルト」であり、仏敵や敵対者に対する攻撃は熾烈を極め、違法行為でも厭わず実行してくる為(参考記事『創価学会の嫌がらせの手口』)、追及を尻込みする議員も多く、警察が守ってくれる保証が全くない相手でもある為(参考記事『陰謀論?創価警察は実在するのか?』)、一言でいえば、命を捨てる覚悟で突撃を嚙ませる豪胆な議員でもない限り、創価学会追及は事実上、出来なくなっているという事でもあります。
 誰が割を食うのかと言えば、私も含めた国民ですよ。
 また、『統一教会問題で機能不全を露呈した国会』でも触れた通り、この日本という国は、事実上、創価学会の支配下にあります。本当に恐ろしい話ですが、そのような状況にある事は、きちんとソースを出して証明できるものなのです。陰謀論などでなく、事実だからです。オウムと同等の破壊的カルトが、政府を間接支配し、国会も間接支配し、中央省庁から地方自治体、警察に自衛隊、マスコミ、インフラ産業に至るまで、国を支配する上で要点となる組織と団体は、全て、掌中に収めているような状態です。
 映画『20世紀少年』さながらの状態に陥っているわけです。
 自民党・立憲民主党・維新の会・国民民主党は、カルト問題に取り組む事を目的として、非創価学会反カルト大連立政権を成立させるべきです。この大連立に共産党や社民党、れいわ新選組、NHK党、参政党を加えるかどうかは個人の考えによって異なる為、敢えてこの四党の名前を挙げましたが、このままカルトの問題にきちんと取り組まないまま、時間だけが過ぎてしまうというのは、断じて許されるべき事ではないと考えます。
 もしも、カルトの問題を国会できちんと議論し、必要な対策と法整備が出来ないという事であれば、それは、日本においては議会制民主主義がまるで機能していない事を示しており、非常に危険で、深刻な状況に陥る事を意味します。政治家の方は甘く考えられているのかも知れませんが、議会制民主主義がまるで機能しない状況に陥った国の多くで、クーデターによって体制崩壊が引き起こされたり、デモが発生して、規模がどんどん膨れ上がり、最終的に無血革命が起きて体制崩壊するという末路を遂げています。
 多くの人が、被害者救済法に不満や怒りを抱えており、これが統一教会だけでなく、創価学会に対する忖度が原因だと気づいている為、創価学会に対してきちんと意見を言えず、厳しい姿勢で臨む事の出来ない主要政党に対して、忸怩たる思いが広がっているものと考えられます。

決断すべき秋

 この国が今後も普通の自由民主主義国でいられるのか、それとも、クーデターや無血革命が起きて、一時的に混乱を迎えるのか、今はその分け目の分水嶺だと思います。
 無論、大連立を組まずとも、必要なカルト対策が実施され、すべき事がされて、議会制民主主義が機能している証を立てるのであれば、話は別です。
 政治家の皆さんが賢明な判断をなさる事を望みます。