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気ままな読書日記

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ジャンル関係なく、気ままに本の感想を書いていきます。
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2023年3月の記事一覧

森田富士夫『「送料有料」です!ー人口減少社会でも持続可能な物流サービスのあり方ー』白桃書房

森田富士夫『「送料有料」です!ー人口減少社会でも持続可能な物流サービスのあり方ー』白桃書房

ネット通販などで「送料無料」と表示されることが普通になっているが、送料にコストがかからないことはなく、欺瞞だという。ネット通販会社が送料を負担している。

しかし、実際にはネット通販会社が送料を負担しているのではなく、商品の販売価格に含まれているというの正しい表現となる。「送料無料」のアンチテーゼとして、最も簡潔なワード「送料有料」としたようである。

人口減少に加えて高齢化で、消費財の需要は減少

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泉房穂、ひろゆき『少子化対策したら人も街も幸せになったて本当ですか?』KADOKAWA

泉房穂、ひろゆき『少子化対策したら人も街も幸せになったて本当ですか?』KADOKAWA

子育て政策が評価されている明石市の泉房穂市長と、討論番組の論破王とも言われているひろゆき(西村博之)氏との対談となっている。

明石市は、18歳までの医療費と、第2子以降の保育料を無料にしている。さらに、0歳児のオムツ定期便、中学校の給食費無料、プールや博物館など子ども施設の入場無料と、5つの無料化を所得制限なしで行っている。

所得制限をかけないことにより、ダブルインカムの納税者が入ってくるので

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キム・ウォニョン『だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない』小学館

キム・ウォニョン『だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない』小学館

著者は、骨形成不全症のため車いす生活を送っている韓国の作家、パフォーマー、弁護士だそうである。

本書で取り上げられているのが「不当な生(Wrongful Life)」訴訟である。障害を抱えた子どもが、生れてこない方がよかったという考えのもと、医師に対して損害賠償を請求する民事訴訟の一つで、おおむね重い障害のある子どもがこの訴訟の原告となる。

親が子どもを代理して、医師の過失によって障害児が生ま

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