スノーボード遍歴

たのしかったこと、うれしかったこと、感動したこと、困ったこと、こわかったこと、考えさせられたこと、女性目線でスノーボードとフリーフットにまつわる冒険記を綴ります。

プロフィール
1988年2月産まれの35才
信州うまれ信州そだち
好きなことはおいしいものを食べること
座右の銘は健康第一
くだもの農家のスノーボーダー

こども時代
安曇野の里山で百姓の祖父母に放し飼いにされ育った元野生児。（小学校は皆勤賞）
近所に女の子が居なかったのもあり、お兄ちゃんたち軍団に混ざって山と野を駆け回る少女時代。
忙しい母親は年に一回しか遊びに連れて行ってはくれず、お金があまりかからないという理由で向かう先は北アルプス登山か青木湖でスキー。

生粋のレギュラーフッター

学生時代
大町市の高校へ通っていたので、小谷白馬からやってくる同級生たちはスキーもスノーボードも一通り嗜んでいた。
高校２年生の時、部活の先輩がはじめてのスノーボードに連れて行ってくれたが立ち上がるのに1日かかる。
次は同級生の彼氏とスノーボードに行ったが、いきなり鹿島槍の中綱側の山頂に連れて行かれ、置いていかれ、一本ブナコースを下降りる頃には曲がれるようになっていた。模試をサボって滑りに行く。
三年生の時にはお年玉貯金を崩してmorrowの３点セットをalpenで購入。

小中の学校行事もだし、高校は毎年だし、おかげに修学旅行も北アルプスだし…
山とか田舎とか百姓とか、ここで一旦ぜんぶイヤになる。

FRUITSやFUGEなどの雑誌で見る洋服に憧れ、代官山で買い物がしたいがために大学進学で上京。
吉祥寺でバイトにライブにパーティ三昧、都会を謳歌する。
冬休みは高校のサッカー部の先輩たちが社会人になってつくった「チャック」というスノーボードチームに入れてもらい、旅行も兼ねて石打や苗場のキッカーを飛びに行く。（メインは飲み会）

大学３年の冬休みに長野へ帰省中、安曇野のサラリーマンローカルヒーロースノーボーダーと知り合い、その後も一緒に滑るように。
その彼にスノーボードのカッコ良さを教えてもらい、地元安曇野へ帰る決意をする。
実家から1番近いゲレンデへの道中にある優良企業をピックアップし、メールを送り、独自で就活。


サラリーマン時代
建設会社の経理部で絶滅危惧種の事務服OLとして働き、17時になったら軽バンの荷台でウェアに着替えナイターに通う日々。
お給料は良いけど自由に休みが取れない社風だったので、有給の取りやすさNo. 1であろう地方公務員試験を受け、合格。またしてもカッチカチのナイター通いの日々。

サラリーマンローカルヒーローのスノーボードチーム「MACK FUJI 」（マックダウのパクりで、最年長メンバーの藤原さんのFUJI）の一員になり、ダボダボのウェアやピチピチのスキニーでキッカーやジブの草大会へ出場するように。

飛ぶのは怖くて苦手なのに、当時人気だったオフトレ施設に行くのは何か違和感を感じて頑なに拒否。筋肉も無い。
そのせいか驚くほどたくさん怪我をした割に上達せず。
表彰台に乗る頃には靱帯や半月板が消滅。
スノーボードは自分に向いてないと思い知ったけど、冬は他にやることが思いつかない。

そんな私に友人がバックカントリーのDVDを見せてくれたりしたが、特別な感情などは湧かなかった。
今思うと、スキー場ではない山や森というフィールドがしっくりき過ぎて、なにが凄いのかわからなかったんだと思う。

それが数年後にスノースケートや雪板などのフリーフットに出会い、ターンの感覚を覚え、はじめてスノーボードが気持ちいい乗りものだと知り、面ツルを求めるように。
フリーフットに出会ったから、スノーボードを続けたんだと思う。

観光課を経て税務課に配属され7年、選挙や町の催し、確定申告など、熱が出ても休めない仕事ばかりであまり滑れず、加えて通っていたスキー場のナイター営業がシーズンをもって終了することを知り、役場を退職。

白馬でのリフト待ちの長蛇の列に辟易したり、ホームゲレンデ近くの誰も居なかったような森にバックカントリーツアーの外国人パーティーが現れるようになったりでメインフィールドを北信へ。

現在
くだもの農家になり５年。
パートナーや先輩、友人に恵まれ、雪に合わせて動けるようになり、滑ることがより日常に。
信越、東北、北海道など、各地のローカルを尋ね、旅をしながらスノーボードをすることを覚える。
昨年は設備のある友人宅で手取り足取り教えてもらいながら、スノーボードを手作業で作成。
地元の木を使って手作りしたスノーボードで地元の山を滑る喜びを得る。

いつどんな時も、雪が在っても無くても、みんなと楽しく遊べるように、日夜近所のフィールドを開拓中。