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ハイヒールで3000m超え登山

荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」のリバイバルヒットには驚愕した。この曲とセットで思い出すのがWinkの「愛が止まらない」だ。それまでの鳴かず飛ばずを大ブレークに導いた素晴らしい曲の他にも共通点がある。両曲ともにユーロビートでそれぞれに(Eat You Up)と~Turn It Into Love~の原曲タイトルを日本タイトルの後に付けさせられている。当時外国カバーは日本では売れないジンクスがあったが出来が良ければヒットするのである。

一発屋で終わることなくその後もヒットを飛ばし、Winkにいたっては「淋しい熱帯魚」ではレコード大賞まで取ってしまったのだから恐ろしい。ヒットした当時に機会は無かったが、数年後に車の中で「Car Radio 流れる せつなすぎるバラードが」を聞いた時、妙にエロティシズムを感じゾクゾクさせられた。ドライブデートには最高の曲だろう。運転中はカセットテープを聞くはずなのに、入れ替え中だったのかカーラジオに強烈な記憶がある。

真夏にホワイトアウト」にて、上高地の河童橋から見上げる穂高の山影が人生一二を争う絶景だと書いたが、争うもう一方が立山雄山山頂から眼下に広がるパノラマだ。頂上に腰掛けるには打って付けの岩がありそこから立山黒部アルペンルートの主役である黒四ダムを見下ろせるのだが、振り返れば立山の地獄谷を視界に捉えることができる。一枚の写真に収めることができない正にパノラマ風景だ。余りにも感動して何度も振り返った。

立山黒部アルペンルートは会社レクリエーションで富山から長野まで貫通したのを気に入って、家族旅行でも走破したが一般の旅行では登山はしない。社会人3年目の夏休みにスキー仲間と一度だけテントを背負って夏山登山を楽しんだ。地獄谷を抜けてヒーヒー言いながら急斜面を登って立山最高峰の大汝山3013mを制覇した後、室堂から雄山3003mを登った時は余りに緩斜面が続くので拍子抜けした。ガレ場が多いがハイヒールでも登れる。

真夏にホワイトアウト」では梅雨が明けてからにしたらと口を酸っぱくして言ったのに経験ある友人は大丈夫だからと決行したら雨に降られて一泊目で下山した。4年後のリベンジだったのに雄山から一の越に降りた時に夕立に遭遇し、また旅程中半でのリタイアとなった。帰りは信州へスキーへ行った時同様に徹夜で車を運転したのだが、未明にカーラジオから流れてきたのは忘れもしない日航ジャンボ機御巣鷹山墜落事故のニュースだった。

#一度は行きたいあの場所

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