ぼくの伴走者の方々の声かけについて(頑張らせないように頑張らせる編) / #伴走 #やまぴー伴走取扱い説明書

今日はブラインドマラソン競技の伴走についてのお話しです。
ぼくが伴走者の方からいつもどんな伴走をしてもらっているのか?

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例えば、どんな声かけをもらっているのか、こんな伴走をしてもらって嬉しかった、走りやすかった、などぼく自身の伴走取扱い説明書として書いていきたいと思います。

あくまでもぼくの場合の事例です。
ブラインドランナーそれぞれ、見え方が違ったり、性格も違うので、その声かけは必要ないとか、もっとこういう声かけがほしいなど、あると思います。
ブラインドランナーの伴走する際の参考までに、こういった声かけは必要?なくてもいい?など、参考程度に知ってもらえたら幸いです。

まず始めに、基本的な伴走については、日本ブラインドマラソン協会のホームページにまとめられていますので下記のサイトをご覧いただければと思います。
●JBMA日本ブラインドマラソン協会 走ってみよう

さて前置きの話しが長くなってしまいましたが、ここからが本題のやまぴー伴走取扱い説明書です。

●「頑張らせないように頑張らせる」声かけ
ぼくの伴走者の皆さんのスゴイと思うところは、頑張らせないように頑張らせてもらっているところです。
マラソンの頑張りどころは、後半です。
それまでいかにして楽に走れるか、ここが大事だと思ってます。
それで、伴走者の方はぼくに
「まだ、ラクにラウに走るよ」
「まだ、きつくないよ」
「まだ焦らないよ」
など、脳をダマすでないけど、きつくなる前からきつくならないような声かけをしてもらっています。
ぼくがこうしてほしいなどお願いしたことはないですが、皆さん、それぞれの想いで声かけしてもらってます。

その他にも、タイムが落ちてきたり、フォームが悪くなってきたら
「ピッチが半回転上げよう」
「前傾姿勢を意識して、アゴひいて」
「肩、チカラぬいて」
「うで、引いて」
「大きく息吸って、吐いて」
など、具体的にラクに走れるような声かけをしてくれます。
タイムが落ちてきて、ここ頑張ろうなどの抽象的な声かけじゃなく、どうやったらタイムが元に戻せるのか考えて声かけをしてくれている感じです。
具体的なアドバイスをもらうと、意識がそっちの方にいくので、キツイ意識がなくなるんですよね。

そして、きちんと反応して対応できたら、
「ピッチ戻った、そのピッチで行こう」
「はい、そのペース、ペース、いいよ!」
「腕振りよくなったよ」
など、良くなったことを褒めてくれて、それでぼくも気持ちが少しラクになります。

走り始め、ペース感覚がつかめずに速く入りすぎたり、途中ペース上がりそうになったら
「いいペース、いいペース、上げずにこのままで大丈夫」
「上げすぎない、抑えて、抑えて、まだラクに」
など、ここでも後半にそなえてラクに走れるように終始、声かけをもらいながら走ってます。


よく
「さあ、ここから頑張ろう!」
「ここ、頑張りどころ!」
「さあ、最後!ラストここ頑張るよ!!」
など、「頑張ろう、頑張ろう」を連呼されてしまうと、最初は伴走者の方の励ましや期待に応えようと頑張ります。
ただ、肩にチカラが入ったり、次第に体力的にもきつく苦しくなってきて、次第に頑張れなくなったり、つぶれたりしてしまいます。

たぶん、ぼくを伴走してくれる方達はそれが分かってくれているから、ここぞ、という勝負かけるポイントだけ「ここ頑張ろう」などの声かけをしてくれます。
だからぼくもその声を信じて最後のペースアップできるんだと思います。

ただ、今回のこの話しは、あくまでフルマラソンや距離走の練習の場合ですね。
練習においては(特にインターバルやトラックのタイムトライアル)、頑張って追い込まないといけない時もあるので、その時はまた話しは違ってきます。
陸上経験者なら、おそらく分かってもらえると思いますが、中るみしないように中盤頑張らないといけないし、後半、さらにしぼって頑張らないといけない。
頑張る、も大会や練習、ケースバイケースです。

とりあえず、今回の話しはぼくの大会(もしくは距離走)での声かけのひとつの例として書かせていただきました。
そのほかの練習の時の声かけなどについては、また別に書きたいと思います!

そして、この頑張らせないように頑張らせることは、競技だけでなく日常においても大切ですね。

相手になにかしてほしい時に、自分なりにどうやったら頑張ってもらえるのか?そういった気づきになります。

白杖をもって歩いていて、困った時に声をかけてほしい時、声をかけてもらえるようにしてもらうためにはどうしたらいい?
声をかけてもらうのではなく、自分から声をかける。ただ、それだけで解決することもあるんですよね。(もちろん、話しかける相手がいない場合、全盲でどこに誰がいる分からないんどのケースももちろんあると思うので、あくまでぼくの場合のひとつの解決策です)

と、今日はここまで。
伴走について書いてみましたが、なかなかこうやって文字で表現するのは、なかなか難しい。
(もともと文章書くのは得意ではないので、こんだけの記事なのに何度も何度も試行錯誤しながら書いていたら4時間ぐらいかかってしまった💦)
もっとうまく伝えられるように頑張りたいと思います。

そしてなにより、記事を書きながらチームメンバーの方々の声かけや気遣いにあらためて感謝です(人''▽`)ありがとう☆

また最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
以上です。

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パラアスートだけなく、鍼灸マッサージやファスティングマイスター、健康美容食育士などの資格を持って活動しています。 健康が全てではないが、健康でなければ全てを失う。 健康をサポートする仕事に興味ある方はご連絡下さい。

視覚障害者(弱視)当事者です。 福岡県福岡市を拠点にブラインドランナーとして活動している山下慎治です。 日常の暮らしのなかで気づいたこと、…

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