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ファインダーを通した子供の目線が面白い

男の子というのはみんな機械いじりが好きなのだろうか? 二人の息子は小学校に入るあたりから撮られるよりも撮る側に回るようになった。子供達の撮る写真はピンボケばかりだし、連写モードで遊ぶから後で整理するのが大変だし、何より大事な一眼レフを乱暴に扱われたくないので、彼らに貸すのは嫌で嫌で堪らなかったのだけれども、あるとき面白いことに気がついた。

例えばこの記事の見出し画像は長男が撮影した次男の後頭部だが、僕にはこんな写真は撮れない。何故ならこれは、前を歩く次男を「長男がいつもの目線で」カメラを構えて撮影した写真だからだ。つまり、長男がいつも見ている次男ということだ。そりゃあ僕だってしゃがみ込めば次男の後頭部くらい撮れるだろう。けれども「次男の後頭部を撮ってやろう」という恣意的な行動が入る分、長男よりも不自然さが出てしまう気がする。

それならと一日子供にカメラを預け、好きなように撮らせてみたところ、僕の手と尻と鼻穴の写った写真がいっぱい出来上がった。やはりそうだ、これがこの子たちの目線なんだ。朝から晩まで子供たちに鼻穴をさらけ出していたことを知って軽いショックを受けたが、それよりも新しい発見をしたことの方が大きかった。

それ以来、どこかに出かけるときは長男と次男にカメラを預けることにしている。子供たちの写った写真が少なくなるのは寂しいけれども、彼らの見ているものを共有できるのは、それはそれで価値のあることかもしれない。
というわけで、今回は江ノ島に出かけたときの子供たちの目線を振り返ってみたいと思う。

まずは長男の写真から。
江ノ島周辺には観光客の食べ物を狙ってトンビがたくさん飛んでいる。そのうちの一匹をきれいに収めた会心の作。撮影した長男も満足そうだった。

続いて次男の写真。これは島の中腹から撮った写真だったかな?
教えていないのに三分割の構図が出来上がっている。僕よりも上手くないか? 自信無くすなぁ。

長男の写真三連投。
昼食を何にしようか彷徨いながら撮った写真。最初は海鮮丼が食べたかったようだが、麺食いの長男の気持ちがどんどん揺らいでいくのがわかって面白い。最終的に選んだのは、三枚目の右端に映り込んでいるラーメンだった。

今度は次男二連投。
子供の背丈というのは、食べ物の撮影をするのに最適なのだろうか? それとも僕に似て食い意地が張っているからだろうか? 実に美味しそうな写真だ。しかし次男は写真が上手いなぁ。

最後は長男の撮影した夕陽。
右の方に富士山も写っている。日が傾いたあたりから、長男は逆光の写真を撮ることに凝っていた。ああでもないこうでもないと苦心して、ついに満足いく一枚が撮れたのだが、すまん! いくら影とはいえ他所様が写っている写真をここに載せるわけにはいかんのだ! 長男よ、夕陽の写真で許してくれ!

とまぁ、こういう感じでございます。
去年に比べるとお出かけの頻度はめっきり減ってしまったが、2020年だけ枚数が少ないのも寂しいので、気をつけながら子供目線の写真を増やしていきたいものだ。

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