山猫せんたーそん

共働き二児の父です。自分では家事も育児も結構やっているつもりでいますが、妻に言わせると…

山猫せんたーそん

共働き二児の父です。自分では家事も育児も結構やっているつもりでいますが、妻に言わせるとただの思い込みのようです。子供を育てながら、サラリーマンとして仕事をしながら感じたことを、いろいろと書き留めています。

最近の記事

「ものがたりの家」

小学四年生になる長男は、僕と一緒で本屋が好きです。たくさんの本に囲まれていると気持ちが落ち着くのだそうで、これも僕と一緒です。なのでできるだけ大きな本屋に行きます。大きな本屋はいろんな種類の本が置いてあるので本当に楽しいです。 我が家の住人は集団行動が苦手なので、本屋に入るなり「じゃあまた後で」とそれぞれ勝手に行動を始めるわけですが、しばらくすると長男が「ねぇ、家に帰ったら貯めていたお金を渡すから、これ買ってくれない?」と一冊の本を持って僕のところへやってきました。 僕は

    • 「常滑焼の急須」

      ベネディクト・カンバーバッチがシャーロック・ホームズを演じた『SHERLOCK』をご存知の方は多いと思いますが、次は第1シーズン第2話『死を呼ぶ暗号』の冒頭に出てくるセリフです。 美術館で中国陶器を担当する女性職員が、展示物でもある茶器を使って中国茶を淹れるデモンストレーションをしながら、こう言うんですね。 The great artisans say the more the teapot is used the more beautiful it becomes. Th

      • 「くり返し読みたい禅語」と「ミドリ きまぐれ日記」

        年末に急に仕事が忙しくなり、またプライベートでもいろいろとありまして、久しぶりの更新となります。 更新をしていなかった間に思うところがあり、また年も新しくなったので、noteに綴る事柄も当初考えてことから若干変わっていくと思います。どう変わっていくかは追々伝えていくこととして、とりあえず今日のお話です。 過去の記事にもありますように、JR北鎌倉駅前の円覚寺を訪ねる機会があったんですけれども、そこで何枚も写真を撮ったり、円覚寺の周りにある禅寺について調べたりしているうちに、禅

        • 和歌に興味を持ち出した長男に贈る「俺的ベストアルバム」 〜前編〜

          小学四年生の長男が「音読の宿題をするよ」と言って、“はれしそらあおげばいつもくちぶえをふきたくなりてふきてあそびき”と読み出したので、頭の中が「???」となった。うまく処理できずにいると「いしかわたくぼく」と聞こえてきたので、ようやく長男が短歌を読んでいることに気がついた。 「それは短歌という日本に昔から伝わる歌だよ、今度は五・七・五・七・七で区切って読んでごらん」と教えてあげたら、「晴れし空 仰げばいつも口笛を 吹きたくなりて 吹きてあそびき」と聞こえてきた。 「どう? 

        「ものがたりの家」

          ファインダーを通した子供の目線が面白い 〜北鎌倉編〜

          写真に写りたがらない子供にカメラを持たせたら、思いの外いい写真が撮れたので写真係に任命することにした第三弾。今回は北鎌倉の円覚寺。長男はフットボールの練習があったので、小学一年生の次男と行くことにした。さて、どんな写真が撮れたのか? この日訪れた円覚寺はJR北鎌倉駅の目の前にある。「えんかくじ」ではなく「えんがくじ」と濁るらしい、知らなかった…。臨済宗円覚寺派の大本山で、鎌倉五山の第二位に列せられるとのこと。開基は鎌倉幕府第八代執権の北条時宗公。時宗公といえば二度にわたるモ

          ファインダーを通した子供の目線が面白い 〜北鎌倉編〜

          人は少しずつでも変わっていく

          ちょうど一年前にこの道を通ったわけではないのだが、風の匂いとか日差しの強さでふと過去の出来事を思い出すことがある。今日はそんなお話。 その日はいつものようにパソコンに向かって仕事をしていたのだが、同期からのメールが届いていることに気がついた。開くと「今日と明日、本社で研修です」と短いメッセージ。スケジュール帳を開いて2〜3分ほど考えて、「明日なら空いているけれど、飯でも食べようか。店は適当に予約しておくから」と返したら、すぐに「じゃあ、よろしく」と返事があった。人畜無害をモ

          人は少しずつでも変わっていく

          備忘録としてのゲルインキボールペン比較

          本屋の文具コーナーで見慣れないボールペンを見かけました。 サクラクレパスのuniball iD。最近発売されたのか、それとも僕が気付いていなかっただけなのか。知ってしまった以上、筆記具好きとしては試さずにはいられません。他のゲルインキボールペンとの比較も兼ねて、記録に残しておくことにしました。 ゼブラ サラサクリップ まず最初に紹介するのはゼブラのサラサクリップです。僕はゲルインキボールペンの中ではこれが最も好きなので、ベンチマークとして扱うため、まずこいつのレビューから

          備忘録としてのゲルインキボールペン比較

          ファインダーを通した子供の目線が面白い 〜上野編〜

          10月6日から11月29日の間、東京 上野の国立博物館の平成館にて「桃山ー天下人の100年」という特別展が開催されている。最近歴史にハマっている小学四年生の長男に声をかけたところ、「いきたい!」と即答された。じゃあ次男はどうかと訊ねたら、「お兄ちゃんが行きたいって言うなら面白いんだろうから行く」と主体性のない答えが返ってきた。まだ一年生だからな、しょうがないよね。 この特別展は名前の通り、安土桃山時代の美術品を紹介するというもの。この時代の美術品は唐獅子図屏風(からじしずび

          ファインダーを通した子供の目線が面白い 〜上野編〜

          ファインダーを通した子供の目線が面白い

          男の子というのはみんな機械いじりが好きなのだろうか? 二人の息子は小学校に入るあたりから撮られるよりも撮る側に回るようになった。子供達の撮る写真はピンボケばかりだし、連写モードで遊ぶから後で整理するのが大変だし、何より大事な一眼レフを乱暴に扱われたくないので、彼らに貸すのは嫌で嫌で堪らなかったのだけれども、あるとき面白いことに気がついた。 例えばこの記事の見出し画像は長男が撮影した次男の後頭部だが、僕にはこんな写真は撮れない。何故ならこれは、前を歩く次男を「長男がいつもの目

          ファインダーを通した子供の目線が面白い

          チリコンカンって誰?

          10年くらい前から、アイドルの顔がみんな同じに見える病にかかっている。この病気の怖いところは、”みんな同じ”と認識する対象が年々広がっていくことだ。そしてあるとき、「最近の音楽はさっぱりわからない…」とか「そのナントカってやつが人気なのか?」とか、親や祖父母が言っていたことを自分も口にしていることに気づく。 最近、我ながら痛いなと思ったのは、社会現象になってようやく僕のアンテナに引っかかったことを、「これは面白いことを知った」と得意な顔で息子たちに話してしまったことだ。「え、

          チリコンカンって誰?

          期待しないくらいでちょうどいいんじゃない? - 仕事編 -

          「経営企画って何してるの?」と聞かれることが多い。まあそりゃそうだろう。僕だって辞令をもらうまでは何をする場所なのか知らなかったし、いまだって良くわかっていない。ただ一つ言えることは、”会社が良くなると思うことは何でもやる場所”ってことだろうか。 僕は研究所からマーケティング部を経て、縁あって経営企画部に異動になった。経理や財務出身の人が多い中、僕みたいな経歴を持つ人は珍しいと思う。それだけに、他のメンバーに比べていろんなタイプの仕事が回って来やすい。 また、外から見ても

          期待しないくらいでちょうどいいんじゃない? - 仕事編 -

          期待しないくらいでちょうどいいんじゃない? -家庭編-

          長男が小学二年生だった頃、30点のテストを持って帰ってきたことがある。50点満点かと思ったら100点満点だったので固まった。「9」を流れるように書いたら「3」になっちゃったのかと思ったが、何度数えてもマルの数が足りない。やっぱり30点。「マジかよ…」と心の中で呟いた。 彼は勉強よりも絵を描いたり工作したりする方が好きなようだから、クリエイティブな世界で生きていくつもりならそんなにウルサク言わなくてもいいかと思ったけれども、芸大にしろ美大にしろ筆記試験はある。コンスタントに8

          期待しないくらいでちょうどいいんじゃない? -家庭編-

          なぜその棚を調べないのだ -プレイスタイルからわかる性格-

          昔から自己紹介が苦手だ。 理由は二つ。 一つ目は、僕の話を聞くみんなの顔が怖いから。真剣に聞いてくれているからなのだろうが、真顔が一斉にこっちを向いているのは結構キツい。 「俺の話、あんまり面白くないのかな」ってだんだん心配にもなってくる。 最初に軽い笑いでも入れてみたらどうかと思うけれど、外した時のことを考えると恐ろしくて、とてもじゃないが実行できない(前日の布団の中では大爆笑を勝ち取っているのだが…)。 二つ目は、僕は自分が思っているほど自分を知らないから。 僕は自分

          なぜその棚を調べないのだ -プレイスタイルからわかる性格-

          子供と一緒に見たい景色 -海外出張編-

          留学や海外赴任の経験はないのだが、海外出張には恵まれたサラリーマン生活を送ってきたと思う。入社から十四年間で足を運んだ国は六カ国。海外事業に関わっていないのにこれだけ行けるのって、珍しい方ではないだろうか? これまでに仕事で訪れた国と街 ドイツ:デュッセルドルフ オランダ:アムステルダム スウェーデン:ストックホルム、ヴェステロース アメリカ:マイアミ、シカゴ、エバンスビル、シアトル、プルマン 中国:広州、常熟 タイ:バンコク プライベートの方が圧倒的に少ない。 カナダ:

          子供と一緒に見たい景色 -海外出張編-

          ロジックとイメージとの素敵な関係

          人生にはいくつかトラップが仕組まれている。僕の場合は正負の数。中学数学の一番最初の単元だ。なぜかわからないけれど、当時の僕はこれを理解することができなかった。 多分、小学一年生のときの出来事が原因だと思う。当時の担任に「3引く7は?」と聞かれた僕は「ー4です」と答えたのだが、「それは間違いです、引けません」と言われたのだ。 僕は電卓で遊んでいたとき答えに「ー」の記号がつくときがあることに気づき、世の中にはゼロよりも小さい数字があることを祖父に教えてもらっていた。だから自信

          ロジックとイメージとの素敵な関係

          いっちょ食いの由来を知って、ちょっと落ち込んでしまった話

          「いっちょ食いはやめなさい」 小さい頃に母親に言われたことである。 どうやらこれは方言らしいので解説すると、食卓に並んでいるご飯やおかずを交互に食べずに、一皿ずつ片付けながら食べることを意味する言葉だ。一般的には「片付け食い」とか「ばっかり食べ」と呼ばれるようだ。 これに対し、ご飯やおかずを交互に順序よく食べるのを「三角食べ」といい、こちらが日本の食事作法において正しい食べ方とされている。 どうしてこんなことを言い出したかというと、10歳と7歳になる息子たちがそろっていっち

          いっちょ食いの由来を知って、ちょっと落ち込んでしまった話