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「くり返し読みたい禅語」と「ミドリ きまぐれ日記」

年末に急に仕事が忙しくなり、またプライベートでもいろいろとありまして、久しぶりの更新となります。
更新をしていなかった間に思うところがあり、また年も新しくなったので、noteに綴る事柄も当初考えてことから若干変わっていくと思います。どう変わっていくかは追々伝えていくこととして、とりあえず今日のお話です。

禅語 図1

過去の記事にもありますように、JR北鎌倉駅前の円覚寺を訪ねる機会があったんですけれども、そこで何枚も写真を撮ったり、円覚寺の周りにある禅寺について調べたりしているうちに、禅宗そのものに強く興味を惹かれるようになりました。
「よし、ちょっくら坐禅でも組んでみるか」と思ったんですけれどね、コロナ禍ということもあって当面はやらないみたいです。やりたいのにやれないという状況は物欲ゲージを爆上げするらしく、『小欲知足』という禅の教えも何処へやら、気がついたら本屋の宗教コーナーに立っていました。

実は禅に関する本を買うのは初めてではありません。円覚寺を訪れる少し前に、ちょっと仕事で悶々としていたことがありまして、そのときに枡野俊明氏の『一日一禅! 今日からはじめる ゆる〜い禅』という本を買っています。この本には、禅を生活に取り入れて穏やかに過ごすための方法がたくさん書かれています。例えば“落ちているゴミを拾う”とか、“机をキレイにする”とか、“脱いだ靴を揃える”とか。実は基本的なことなんですけれどもね。できそうで、できませんね。でも明日から簡単に取り組むことができて、できたら心穏やかに過ごせることがたくさん書かれています。やってみると確かに心穏やかになるものがありますね、はい。

禅を自分の生活に取り入れてみたら、確かに生活が穏やかになってきた気がします。それならもっと学んでみようといろいろ手に取ってみましたが、どうも僕は天邪鬼なところがあるようです。修行を積んだ禅僧の言葉を読むのはとっても大事だと思うのですが、僕のこれまでの人生を禅語を基に振り返ってみたくなりました。「ああ、あの出来事はまさにこれだったのか」とか、「こういう考え方はまだできていなかったなぁ」とか、そんな感じですね。

ということで選んだのが、冒頭の写真にある『くり返し読みたい 禅語』です。この本には、“悩みや迷いを解消する言葉”とか、“やる気になる言葉”といったテーマに沿った禅語が載っています。その数70。それぞれの言葉は暮らしの中のエピソードを交えてわかりやすく解説しているので、僕みたいな「禅の世界に触れてみたい」という入門者に優しい作りになっています。
最初から読んでいくも良し、気になるテーマから読んでいくも良し、「えいや!」と開いたページから読んでいくも良し、方法を選ばないあたりが禅の考えっぽくていいですね。

で、この本を手にレジに向かっていたのですが、ふと「これって『一日〇〇(まるまる)日記』に使えるかな?」って考えが頭によぎりました。『一日〇〇日記』というのは、その年のテーマとなる古典を一冊決めて原文と現代文と解説文を書くというもので、何年も前から続けている僕の地味な日課です。
日記なんて書いていますけれど、毎日やっているわけではありません。気が向いたときだけ書く、という緩いルールを設けています。なぜって、何かの拍子でサボってしまったらそのままやめてしまいそうな気がしますので。それにお酒を飲んで帰る日だってあります。ベロベロに酔って、吐きそうなのを我慢してまで書きたくありません。だから緩いルールを設けたんですけれども、これがよかったようです。記念すべき第1回目の『一日論語日記』から、老子、古今和歌集、新古今和歌集と、8年ほど続いています。

けれどもここ2年ほどはやっていませんでした。次のネタが見つからなかったんです。古典はいっぱいあるんですけれどね。緩いルールで気軽に続けられる題材って、ありそうでなかなかないんです。だから「もうやめてしまおうか」と思っていたのですが、禅語が颯爽と現れたものですから、これはもう「やれ」ということでしょう。僕は『くり返し読みたい 禅語』を片手に、文具コーナーに足を向けました。もう物欲は止まりません。

新年明けて間もない時期ということもあって、文具コーナーには様々な日記帳が並んでいました。けれどもほとんどが1日1ページのタイプです。『一日一禅日記』は気が向いたときだけ書くものなので、こういうタイプの日記帳を買うとスッカスカになるので悲しい気持ちになるんですよね。紙も勿体無いですし。
何かちょうどいいものはないかと探していたところ、目に入ったのが『ミドリ きまぐれ日記』でした。これはMDノートを扱うデザインフィルの製品です。「ということは…」と調べてみると、使われている紙はやはりMD用紙でした。実は僕、この紙は苦手なんですよね…。僕の書き癖と相性が悪いようで、この紙だとペン先に引っ掛かりを感じるのです。
なので「これはやめよう…」と思ったのですけれども、中を見て気が変わりました。これ、実に秀逸な作りなのです。何が素晴らしいって、1ページに4日分書けるようになっているんですけれども、1日分が線で区切られていないんですね。1ページを4日で埋めるか1日で埋めるか、そのときの気分で決められちゃいます。ここまで気まぐれな人の気持ちをわかってくれる日記帳に出会ったのは初めてだったので、もうこれは買うしかないだろうと、紙質なんてペンかインクでうまいことカバーすりゃいいと、そう思ってレジに向かいました。

禅語 図2

で、早速書いてみたのがこちらの写真。
やっぱりMD用紙は独特の筆記感がありますね。いろいろ試してみたところ、いまのところサクラクレパスの『ボールサインiD』が一番しっくりきています。このペンは満足いく書き心地を得るために新たに買ったものでして、またしても物欲に負けてしまいました。けどまぁ悪くないですよ、このペン。どこかでレビューする機会でも作ろうかって思っています。

禅語 図3

素晴らしき哉、物欲。

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