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【私の聴覚障害とその捉え方】(2/2(火)_【自分の障害に対する捉え方】聴覚障害のある大学1年生、やまもん。)

(この記事は2023/1/12に更新しました。)
聴覚障害のある大学1年生、やまもんです。

前回は【聴覚障害】についてざっくりと。でした。
今回は、【自分の障害に対する捉え方】です。


記事公開後、Twitterで「聴覚障害」と検索してみました。私がみた時は、中途難聴の方が多く、障害手帳を発行していない、もしくは発行できない方が数名いました。「健聴の親御さん×聴覚障害のあるお子さん」「デフファミリー(親御さんに聴覚障害がある家庭)」など、さまざまな家庭形態が存在します。

(私はデフファミリーです。家族全員に聴覚障害があります。)

当事者である私も、自分の障害についてまだまだ知らないことがたくさんあります。私も、【聴覚障害】シリーズを通して、みなさんと一緒に聴覚障害について学んでいきたいと思います!

みなさんは自分の障害・欠点をどう捉えていますか

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この記事を読んでくださっている方の大多数が何らかの障害・劣等感を抱えていると思います。

障害・劣等感をマイナスに捉えすぎていませんか。

誰にでも障害・劣等感はあります。健常者に見えても、実際は「色盲」だったり「学習障害(LD)」だったり、「聴覚障害」だったりします。これらは見えない障害といわれているものです。

劣等感は他者と比較することによって覚えるものだと思います。体格だったり、性格だったり、多様ですよね。

大半の方が、劣等感をそのまま放置しているのではないでしょうか。マイナスのまま放置していませんか。よく言われていることだと思いますが、あなたはあなたが思っているより劣っていません。

「他者からどう思われているか」よりも、「自分がどう思っているのか」考えてみませんか。多少は気持ちが軽くなるはずです。どうしても自己嫌悪に陥ってしまう方は、

「私って最高!」

と声に出してみてください。(私は常に自分を褒めています(笑))


やまもんの障害(先天性両耳感音難聴・重度)

私は、先天性両耳感音難聴です。障害手帳には

左:103dB
右:101dB
(裸耳:補聴器をつけていない状態)

とあります。手帳に記載されているデータがいつのものなのか思い出せませんが、それから10年以上経った現在の聴力は当時より低下しています。

数値だけ言われてもピンときませんよね。
電車が通る時のガード下が100dBだそうです。裸耳だと聞こえません。


やまもんの聴こえ方(補聴器装用ver)

音が発生しているのは分かるが、音の内容は分からない

声を聴いても、何を話してるのか全く分かりません。
「〜です。」「〜ですが、」といった言葉はたまに分かります。挨拶も分かります。
ですが、話の内容は音だけでは分かりません。

口元を見て内容を把握することが多いです。
⬆️読唇術ですね。

でも、全員の発話を読唇できるわけではありません。

  • 読みやすい方、読みにくい方
    ・真正面だと読みやすい方
    ・右斜め後ろからだと読みやすい方
    ・右斜め前からだと読みやすい方

  • 口元が見えている方、見えていない方

  • 周りの明るさ

人によって、環境によって読みやすさが変わります。

最近は音声認識の精度も良くなってきたので、読唇術と併用しています。

やまもんは自分の障害についてどう思っているのか(詳細ver)

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前回公開した「2/1(月)_【聴覚障害】についてざっくりと。聴覚障害のある大学1年生、やまもん。」でお話しした通り、私にとって

【聴覚障害】=「強み」

です。今回はもう少し掘り下げていきたいと思います。

ー 聴こえないのが嫌と思ったことはない

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私は、自分の聴覚障害を嫌だと思ったことはありません。冒頭でも言いましたが、私の家族は全員聴覚障害です。デフファミリーです。聴こえないのが当たり前な環境でした。

そして、私は目立ちたがり屋です。(多分)
「聴覚障害です。」というだけで、少なからず興味を持ってもらえます。

ですが、たまに思います。

「みんなどんな音を聴いているんだろう」

私は音楽を聴くことが好きなのですが(聴こえるよう工夫しています)、バックミュージックが大きすぎて肝心の歌詞を聞き取れない、把握できないことが多いです。さまざまな音楽機器が販売されていると思うのですが、私は音質の違いを理解できません。

そういうときに、「フィルター(補聴器)通さずに聴いてみたいな」と思うくらいですね。

ー 【聴覚障害】=「耳が聞こえない分、いろんな手段を考えることが出来る」

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私は聴覚障害以外に、特発生過眠症、手足多汗症があります。耳が聴こえず、眠気に襲われながら、手足に不快感がずっと残る日常生活。言葉にすると最悪ですね。

ですが私は楽観視しています。

【聴覚障害】=「耳が聞こえない分、いろんな手段を考えることが出来る」
【特発性過眠症】=「活動時間をより充実させることができる」
【手足多汗症】=「デメリットしかない」

特発性過眠症と手足多汗症のダブルパンチはものすごく不快になります。でもそういう時は、受け入れるに限ります。これからずっと付き合っていくことになるのですから、早いうちに受け入れるが勝ちだと思っています。

私勝ってる!

って思うだけで、なんで悩んでるんだろう。それならもっと楽しいことに時間使おう!!となります。


障害について詳しく知る機会がほとんどない

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真面目な話に戻ります。

インターネットやSNSで検索しても、障害に関するサイトや記事はあまりヒットしません。ヒットしても大半が表面的な解説だと思います。

仮に障害のある方に質問する機会があったとしても、周りの目を気にして深い質問をしにくいのではないでしょうか。


障害のある当事者にも問題あり?

当事者自身が自分の障害について理解できていないことが多く、聞かれたとしても曖昧な返答になってしまうことがあります。

聴覚障害を例に挙げると、耳から情報を得ることが難しく、「障害があるから無理」と諦めている方が多いような印象を持っています。同時に、自分の発言が、その障害に対するイメージになることを恐れている方が多いのではないでしょうか。一般的な見解ではなく、自分の考え、自分の聴こえ、気持ちを伝えるだけでもいいと思います。

障害について聴きたいというよりは、何が不便なんだろう、何かできることはないかな、興味あるなといった気持ちで質問してくれる方も多いはずです。

「耳に何つけてるの?」
と聞かれたら、
私は「補聴器っていうんやけど、付けてみる?うるさいよ。」って返すことが多いです。
少し耳に近づけるだけで「うるさ!」って言ってくれます。
「このくらいの音量でも、全部は聴こえないんだよ。」「マジで?」

「補聴器つけても60dBまでしか聴こえない、音はわかるけど内容はわからない」って返すよりもいいと思いませんか。時と場合によりますけどね。


まとめ

1. 障害・劣等感をマイナスに捉えすぎない
2. 自分を褒めると楽しくなる
3. 障害について気軽に質問できる環境構築が大事
4. 障害に関する情報を手に入れにくい
5. 障害のある人へ。諦めないでください
6. 堅苦しい返答より、実体験できる返答を
7. でも、時と場合を考えてね

わたしは、かなりオープンなので、何でもお聞きください。コメントお待ちしております。それはちがう、という指摘もお待ちしております。興味があることはすぐ聞いちゃいましょう!


この記事を通して、みなさんの【障害に対する捉え方】が少しでも変わってくれることを祈ります。

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今回は【自分の障害に対する捉え方】でした。
次回(2/3(水))は【聴覚障害のあるお子さんを持つ親御さんに伝えたいこと】です。聴覚障害のあるお子さんと交流がある方も読んでいただければ幸いです。

やまもん。


【聴覚障害】シリーズ①②③④⑤ 2/1(月)~2/5(金)




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