経営セーフティ共済

会社や個人事業主が240万円を一気に費用計上する方法

今回はグレーではなくホワイトな記事です。

ややこしい話抜きで先に結論を書きます。
使う制度は「経営セーフティ共済」
http://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/

月額20万円の契約をして、さらに年払い契約をして240万円を払い込むことで払い込んだ全額を費用計上することができます。

条件は継続して1年以上事業を行っている個人事業主か会社。
個人の場合は事業所得である必要があります。
雑所得である株売買の利益や仮想通貨やFX取引での利益が出ていてもこの方法は無効です。

個人事業主であれば12月5日までに、会社であれば決算月の5日までに「経営セーフティ共済」月額20万円の加入手続きと「掛金前納申出書」を提出(5日必着です)します。

27日に口座から240万円が引き落とされ、全額引き落とされた年度の費用計上することができます。

払い込んだ金額は掛金納付月数に応じて解約時に返金されます。
解約時の返金額は全額収入計上する必要があります。
契約から40ヶ月経過すると払い込んだ全額が戻ってきます。
1か月~11か月 0%
12か月~23か月 80%
24か月~29か月 85%
30か月~35か月 90%
36か月~39か月 95%
40か月以上 100%

加入資格の話です。
加入資格は個人事業主の場合は業種により従業員数縛りがあり、会社の場合は業種ごとに資本金額と従業員数の縛りがあります。

大雑把に書きますと、どの業種であっても資本金5千万円以下で従業員数100人以下なら加入資格を満たします(小売業の場合は従業員数50人以下)。

製造業や建設業や情報処理サービス業などは従業員数300人以下でも加入できるなど、業種によりまちまちなので詳細はサイトで確認してください。
http://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/eligibility/index.html

注意すべき点は個人事業主の場合は事業所得のみ費用計上が可能という部分です。
不動産所得や雑所得など事業所得以外の所得の費用として処理することはできません。

加入方法の話です。
既に「経営セーフティ共済」加入済の方は「掛金月額変更申込書」と「掛金前納申出書」を期日までに提出するだけです。
決算月の5日までに管轄である中小機構必着が条件となっているので、決算前月末までに書類発送をしておくのが無難です。

新規加入の場合は必要書類が多いので早めの準備が必要です。
個人事業主の場合の書類提出期限は12月5日。
この制度を利用する場合は今から準備に動いた方が良いと思います。
法人の場合の必要書類

商業登記簿謄本または登記事項証明書 提示書類
・法人税の確定申告書(直近の決算書等の添付書類を含む)
・法人税を納付したことを証する「納税証明書(その1)」
・契約申込書
・掛金預金口座振替申出書
・重要事項確認書兼反社会的勢力の排除に関する同意書

個人事業主の必要書類
・所得税の確定申告書(直近の決算書・収支内訳書等の添付書類を含む)
・所得税を納付したことを証する「納税証明書(その1)」
・確定申告書を作成するときに使用した帳簿等(白色申告書の場合)
・契約申込書
・掛金預金口座振替申出書
・重要事項確認書兼反社会的勢力の排除に関する同意書

普通とは順番が逆ですが「経営セーフティ共済」と何なのかの話です。

「経営セーフティ共済」は取引先が倒産してしまった時に無利息・無担保・無保証人で掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れできる制度です。

ここで言う倒産とは一般的な倒産とは違い、かなり適用条件はシビアです。
借入ができる場合の倒産
・破産手続、再生手続、更正手続開始、特別生産開始の申し立て等
・銀行手織り引き停止処分
・私的整理
・災害による不渡り
・特定非常災害による支払い不能

夜逃げをしてしまったり、相手は仕事を続けているけど払ってもらえない状態では借入適用条件に該当しません。

実際は適用条件に当てはまることはほとんどないと思います。
これを使うことになる時は数ヶ月以上入金が遅れてしまった末の破綻・・・とうことが多いと思います。
仕事的にも人生的にもかなりの大ピンチ状態なので、ないよりかはましですが本来の使い方を期待しての加入はあまり意味ないと思います。

「経営セーフティ共済」の利点は支払った金額全てが費用処理できること。
ここに尽きると思います。

期首(個人事業主の場合は1月)から月額20万円の契約をした場合、最大で20万円×11ヶ月分=220万円プラス年額240万円=460万円を費用処理することができます。

月額は5千円から20万円まで自由なので60万円だけ費用計上したい人は月額5万円で年払い、120万円費用を計上したい人は月額10万円で年払いなど一括年払いの額は6万円から240万円まで自由に決めることができます。

最大で800万円までかけることができ、最初の契約から40ヶ月経過後は解約すると利息は付きませんが支払った金額全てが戻ってきます。

掛金は月額5千円からです。
個人事業から法人化(法人成り)した時に掛金を引き継ぐことができます。
40ヶ月経過後は満額戻ってくるので、今すぐ必要でなくても今後儲かることを前提として商売をしている人は最低金額5千円でやり始めておくことをオススメします。

解約時には益金処理をする必要があるので利益の繰り延べにしかならないので節税対策として有用ではないという意見の方も多々います。

全くの無策では利益の繰り延べにしかならず、資金繰りが苦しくなってしまうだけですが解約予定期に役員報酬をそれなりに上げたり、社長の退職金を支払う期に解約するなど、しっかりと対策をすればかなり有用な節税になります。

なんでこんな真面目な話を書きたくなったかというと、実はコンサル先の会社に先月中に年払いをするように話をしていたのですが手続きが遅れてしまい、手続き先となる信用金庫に行ったのが今日になってしまいました。
年払いの期日は5日必着。
5日が土日祝日の場合は翌営業日必着。
今月扱いの処理をする場合は5日までに書類をポストに投函して今日までに中小機構に書類が到着する必要がありました。

なので信用金庫の対応は当然無理です、諦めてくださいとの対応。
そこでどうにかならないかとコンサル先から電話相談がきました。

私の対応と結果はどうなったのか。
これはオープンな場所に書くことはできないのでバリュワーさん限定の記事に書くことにしました。

VALUが今後どうなってしまうかにもよりますが、今後もオープンな場所に書けないことをバリュワーさん限定記事で書いていくことが多いと思います。
気になる方、興味を持って頂けましたらぜひVALUを買ってみてください。
https://valu.is/yamaken

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20年くらい会計事務所で働き、今は会計コンサルタントの会社を経営しています。零細、中小企業の経営に関すること何でもやっています。ネットや本には載っていないこと、他の人には書けないことを書いていきます。

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