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Xのポストから覗く教員の心情!小中学校の先生たちの微妙な違いとは!?

先日、Xで以下のポストをしました。

みなさんは、このポストを読んでどのように感じますか?

何気なくつぶやいたポストでしたが、800を超える方からいいねをいただきました。

また、このポストには小学校・中学校の先生だけでなく、幼保小中高様々な教育分野の関係者の方、その他の方からもたくさんのリプライをいただきました。

今回は、冒頭のポストにいただいた、みなさんの反応やリプライから、小中学校の先生の考え方の微妙な違いについて書いていきたいと思います。

※ちなみに、やまはちは小学校と中学校の両方の勤務経験があります。


(1)ポストの趣旨

まずは、どういう趣旨で冒頭のポストをしたか説明します。

きっかけは、中学校の先生が
「小学校で、○○しておいてよ~」
と話しているのを何度か聞いたことでした。

小学校の勤務経験もある僕は、そういった話を聞くたびに、
「小学校は小学校で大変なんだよ」
「中学校の先生は小学校の先生をつい下に見がちなんだよな」
と残念に思っていました。

そうしたことをふまえ、
「小学校6年間、子どもたちに精一杯向き合ってきた小学校の先生たちの労をねぎらい、小中の先生がお互いに認め合えたら素晴らしいな」
という思いを込めてポストしました。

要するに、
「ついつい愚痴を言いがちだけど、どこの学校も基本一生懸命やってるので、アラ探しをして下げ合うのはやめよう」
という意味です。

基本的に教員という職に就く人は、子どもや学校が好きな人が多いと思いますし、(良いことではないですが)自分の時間を犠牲にしてでも子どもの成長のために尽くす人が多いです。

小学校と中学校と職場は違っても、同じ(近い)志をもち、共に子どもの成長を願う仲間でもあるので、いがみ合わず協力しましょうという意味も込めました。

(2)リプライと引用ポストを見る

800以上のいいねがいただけたことからも、僕の考えが多くの方に伝わったのではないかと思います。

一方で、リプライや引用ポストの内容を見ると、小学校と中学校の先生の考え方に、微妙な違いがあることにも気づきました。

リプライを分析していきたいと思います。

気になる方は、冒頭のポストからリプをご覧ください。

① 小学校の先生と思われる方からのリプ傾向

小学校の先生からいただいたリプは、

・小学校では、できるところまで精一杯やって送り出している
・小学校で良かった子が中学校でダメになることもある

といった意見が多く、具体的な教科を挙げて、「この部分も完璧にした!」とおっしゃっている方はいませんでした。

② 中学校の先生と思われる方からのリプ傾向

中学校の先生からいただいたリプは、

・この教科のこの分野が身についてないのは困る
・生活面で指導がきちんとできていない状態で送らないでほしい

といった意見が多く、小学校と違い、具体的な教科・分野を挙げて
「この部分くらいは身につけさせてから送らんかい!」
とおっしゃっている方や、
「小学校が荒れていると中学校も大変」
とおっしゃっている方が多い印象でした。

③ その他

小中の先生と思われる方以外からも、いろいろなリプをいただきました。
ありがとうございます。幼保の先生もご苦労されているなぁと感じる一方で、高校の先生はなんか余裕あるなぁとも感じました。

(3)なぜ、小中で違いが生まれるのか

小中の先生からもらったリプから、分かることがあります。

中学校の先生は、"小学校6年生までの学習内容を理解し、生活態度もよい"状態で中学校に送り出してくれるのが望ましいと考えているということです。まぁこれは当然ですね。

ところが、小学校の先生のリプには生活態度について書かれているものはある一方で、学習内容を完璧にして送り出したと書いてあるものはありませんでした。

これは、小学校の先生が6年生を送り出す際の優先順位が、"小学校6年間の学習内容の理解 < 生活態度"となっているからではないかと思います。

中学校の先生的には、小学校の内容はきちんと身につけて卒業させてくれと思いがちですが、その子たちを受け持った時点で九九が身についていない子を小6の担任が救うことは非常に難しいです。

一方、生活態度に問題のある子やクラスを立て直すことができるケースもあります。

また、小学校の先生は、"中学校では校則を守り、ルールに従って生活することを求められる"と強く思っており、中学校入学後の生活を考え、学習面より生活面について力を入れて指導する面もあります。

こうした微妙な意識の差が、小学校と中学校の先生の考え方の違いにつながり、
「引継ぎで聞いてた内容と違う!」
「小学校でもっと○○」
という発言につながってくのではないかと思います。

(4)よりよい教育のために

小学校の1年生を6年生まで育てるのは、本当に大変なことです。

1年生はひらがなの読み書きも、足し算もできません。それが6年生になると、学校のリーダーとして様々な活動をリードし、難しい漢字を駆使して立派なレポートを書き上げるようになります。

こうした子どもの成長は、小学校の先生が6年間一生懸命積み上げていたものであり、中学校の先生はこうしたベースの上に教育活動を行っているということを意識する必要があると思います。

また、小学校の教員は一人で複数教科を担当しており、全ての教科の隅から隅まで完全に理解し、全ての授業に完璧な準備を行うことは不可能です。

中学校のように、自分の得意教科・専門教科を担当する教科担任制とは性格が異なることも忘れてはいけないと思います。

また、
小学校でつまずいた部分を中学校で修正するのが難しい
ように、
小学校2年生でつまずいた内容を小学校5年生で修正するのも難しい
のです。

一人の教員としてできることは、自分の受け持つ学年・教科の授業に全力で向き合い、一人でも多くの児童・生徒の学力向上、精神的な成長を支えることではないでしょうか。

自分より前に関わった先生をけなすのではなく、自分の受け持った段階から次の先生に引き継ぐまでにどれだけ子どもを成長させることができたか、そこに注力することが大切なんだと思います。

幼保小中高どの段階でも、子どもの成長を支えられる教員でありたいと思います。

(5)余談:バズるポスト

余談ですが、今回のポストは、まだフォロワーが200以下の弱小アカウントが800いいねをもらったということで、プチプチバズったといってもいいと思います。

バズるポストについては、以前こんなポストをしたことがあります。

冒頭のポストと見比べてどうでしょうか?

冒頭に挙げた小中間での意識の違いに関するポストは、学校を批判しているわけではない者の、幼保小中高いろいろな方からリプライをいただように、賛否両論あるポストだったと思います。

また、自分の考えを思わず言いたくなるような部分も持ち合わせていたため、多くの方に見ていただけたのだと思います。

これらに加えて、
・教員の感覚的なモヤモヤを言語化しているもの
も多くの方に見ていただけるようなポストになるような気がします。

例えば以下のようなものです。

こちらのポストも、多くの方に見られていますが、上で挙げた傾向に一致すると思います。

こちらのポストは、冒頭のポストと少しリプライの傾向が異なる部分があるので、こちらのポストはこちらのポストで別記事で分析してみようと思います。

興味がある方は、フォローして続報をお待ちください。

(6)まとめ

今回は、Xでたくさんの方に見ていただいたポストから、小中学校の先生の意識の違いについて記事にしてみましたがいかがだったでしょうか。

小中どちらの立場であっても、互いを尊重し子どものために必要な教育を一緒に実現していける関係を築いていけたらと思います。

今回の記事が、みなさんの参考になれば幸いです。

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