見出し画像

母と私の小さな乾杯

93歳の母が毎日楽しみにしているのは、三食の食事です
母はその日のおかずを覗き込んで「あー、今日はサイコロステーキ、嬉しい」とか、「あらっ、大好物の鯛のお吸い物がある」など、その時のメニューで一喜一憂しています。

母が喜ぶ姿を見ると台所を預かっている私も笑顔になります

そんな母が最も嬉しそうな顔になるのが食卓にビールが置かれている時です。
準備されているグラスと缶ビールを見て、かわいい声で「あんた、今日はビールがあるねー、なんかええことがあったんかなー」と聞いてきます。

「お母さん、今日はnoteの投稿でスキをたくさんもらったからね」とか「今日は水道の蛇口が新しいのに替わったから」とか「今日はお父さんの月命日だからね」などと説明すると、「ほんとじゃ、それは乾杯せんといかん」と言ってお気に入りの小さなグラスにビールを注いで二人で小さな乾杯をします

母はニコニコしながら一口飲んで
「やっぱりビールは美味しいねー、仏壇のお父さんにもあげてくれたかね」と聞きます。
「もちろん、ちゃんとあげとるよ」と言うと
「お父さんは本当にビールが好きじゃったけんね、私らだけが乾杯しよったらいかんけんね」こんな風に我家では、ビールを飲む時に父のことを思い出します。

母と私が食卓で乾杯をする時は、亡くなった父の事を思い出す、とってもいい時間なのです



最後までお読みいただいてありがとうございました。
たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。
この記事が気に入っていただけたらスキを押していただけると励みになります。

また明日お会いしましょう。💗


この記事が参加している募集

今日のおうちごはん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?