やまだん

主にミステリを読んでいます。

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主にミステリを読んでいます。

最近の記事

ドロシイ殺し

この記事の目的 これまで,読書メーターやブクログで読んだ本の感想を残してきました。基本的に,読書メーターでは「ネタバレなし」の感想を残し,ブクログでは「ネタバレあり」で,自分が後で読んでその作品のことを思い出せるようにしています。  「アガサ・クリスティ―完全攻略〔決定版〕」(霜月蒼。株式会社早川書房。2018年)を読み,改めてアガサ・クリスティーの作品を読みたいと感じたことから,このように,読んだ人に「読みたい。」と思わせるようなブックガイドを書きたいと感じました。そこで

    • クララ殺し

      この記事の目的 これまで,読書メーターやブクログで読んだ本の感想を残してきました。基本的に,読書メーターでは「ネタバレなし」の感想を残し,ブクログでは「ネタバレあり」で,自分が後で読んでその作品のことを思い出せるようにしています。  「アガサ・クリスティ―完全攻略〔決定版〕」(霜月蒼。株式会社早川書房。2018年)を読み,改めてアガサ・クリスティーの作品を読みたいと感じたことから,このように,読んだ人に「読みたい。」と思わせるようなブックガイドを書きたいと感じました。そこで

      • アリス殺し

        この記事の目的 これまで,読書メーターやブクログで読んだ本の感想を残してきました。基本的に,読書メーターでは「ネタバレなし」の感想を残し,ブクログでは「ネタバレあり」で,自分が後で読んでその作品のことを思い出せるようにしています。  「アガサ・クリスティ―完全攻略〔決定版〕」(霜月蒼。株式会社早川書房。2018年)を読み,改めてアガサ・クリスティーの作品を読みたいと感じたことから,このように,読んだ人に「読みたい。」と思わせるようなブックガイドを書きたいと感じました。そこで

        • 叙述トリック短編集

          前書 読書メーターやブクログで,読んだ本の感想を残してきた。基本的に,読書メーターでは「ネタバレなし」の感想を残し,ブクログでは「ネタバレあり」で,自分が後で読んでその作品のことを思い出せるようにしてきた。  小説の神様」の感想でも書いたが,「アガサ・クリスティ―完全攻略〔決定版〕」(霜月蒼。株式会社早川書房。2018年)のようなブックガイドを書きたいと思って,noteでも感想を残していこうと思う。noteでの感想は,ネタバレなし。読んでいない人に読みたいと思わせるような感

        ドロシイ殺し

          星読島に星は流れた

          前書 読書メーターやブクログで,読んだ本の感想を残してきた。基本的に,読書メーターでは「ネタバレなし」の感想を残し,ブクログでは「ネタバレあり」で,自分が後で読んでその作品のことを思い出せるようにしてきた。    「小説の神様」の感想でも書いたが,「アガサ・クリスティ―完全攻略〔決定版〕」(霜月蒼。株式会社早川書房。2018年)のようなブックガイドを書きたいと思って,noteでも感想を残していこうと思う。noteでの感想は,ネタバレなし。読んでいない人に読みたいと思わせるよ

          星読島に星は流れた

          メインテーマは殺人

          あらすじ(文庫本の裏表紙から)自らの葬儀の手配をしたまさにその日,資産家の老婦人は考察された。彼女は,自分が殺されると知っていたのか?作家のわたし,ホロヴィッツはドラマの脚本執筆で知り合った元刑事のホーソーンから,この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる……。自らをワトスン役に配した,謎解きの魅力全開の犯人当てミステリ!7冠制覇の「カササギ殺人事件」に並ぶ傑作 ネタバレなしの紹介(読書メーター)65点。フェアプレイに徹した,古き良き時代の本格ミステリ風の品。ダイ

          メインテーマは殺人

          屍人荘の殺人

          あらすじ(文庫本の裏表紙から)神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は,曰くつきの映研の夏合宿に参加するため,同じ大学の探偵少女,剣崎比留子ペンション紫湛荘を訪れる。しかし想像だにしなかった事態に見舞われ,一同は籠城を余儀なくされた。緊張と混乱の夜が明け,部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の幕開けだった!奇想と謎解きの驚異の融合。衝撃のデビュー作! ネタバレなし紹介 鮎川哲也賞を受賞し,2018年の賞を総なめ。映画化までされた,2018年のミステ

          屍人荘の殺人

          マスカレード・ホテル

          あらすじ(文庫本の裏表紙から)都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは,次の犯行場所が一流ホテル・コンテルシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は,ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは女性フロントクラークの山岸尚美。次から次への怪しげな客たちが訪れる中,二人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ 読書メーターでの感想(ネタバレなし)6点。コンテルシア・東京というホテルで,警察によ

          マスカレード・ホテル

          「ご近所美術館」について

          あらすじ(文庫本の裏表紙から)小さなビルの二階にある”美術館”。のんびり寛げるラウンジは憩いの場として親しまれ,老館長が淹れるコーヒーを目当てに訪れるお客もちらほら。その老館長が引退して,川原董子さんが新館長に。一目惚れした常連の海老野くんは,彼女を振り向かせたい一心で,来館者が持ち込む謎を解決していく。果たして彼の恋の行方は?青年が美術館の探偵となって奮闘する連作ミステリ この記事の目的「ご近所美術館」を読んだことがない人が,この「ご近所美術館」を読みたくなるように,この

          「ご近所美術館」について

          「ブルーローズは眠らない」について

          罤26回鮎川哲也賞を受賞した「ジェリーフィッシュは眠らない」に続く,マリア・ソールズベリーと九条蓮のコンビを探偵役に据える本格ミステリの罤2弾。前作は,ジェリーフィッシュと呼ばれる小型飛行船の中で起こる「そして誰もいなくなった」や「十角館の殺人」タイプのミステリだった。今作は,密室殺人。それも青いバラを栽培する温室の中で,首だけの死体と,明らかに他者に縛られた人物が閉じ込められた密室。犯人は,一体なぜ,このような密室を作ったのか。この謎に見事に論理的な解決が付けられる。本格ミ

          「ブルーローズは眠らない」について

          「破壊された男」について

           読んだことがない人に,「読みたい!」と思わせるブックレビューを書きたい計画の第2弾。先日読み終わってブクログと読書メーターを書き終えたばかりの「破壊された男」について書きたいと思います。  「破壊された男」は,第1回ヒューゴー賞に輝いた名作。アルフレッド・エスターというアメリカ合衆国の作家が1953年に発表したSF小説である。  まずは,ちょっとしたうんちくから。ヒューゴー賞というのは,前年に発表されたSFやファンタジーの作品に贈られる賞。1953年に世界SF大会におい

          「破壊された男」について

          「小説の神様」について

           読書メーターやブクログで,読んだ本の感想を残してきた。基本的に,読書メーターでは「ネタバレなし」の感想を残し,ブクログでは「ネタバレあり」で,自分が後で読んでその作品のことを思い出せるようにしてきた。  先日,文庫版で,「アガサ・クリスティ―完全攻略〔決定版〕」(霜月蒼。株式会社早川書房。2018年)を読んだ。これが,素晴らしいブックガイドで,クリスティーの著作を改めて読みたいと感じ,実際に,「五匹の子豚」,「白昼の悪魔」,「ポワロのクリスマス」という作品を購入して読んで

          「小説の神様」について