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【★note名作記事】磁針の指す先にあるもの

こんにちは!山田星彦です。

みなさま、私がnoteで見つけた素晴らしい記事を紹介する「★note名作記事」をご覧いただき、ありがとうございます。

私の紹介する作品を楽しんでいただき、紹介先の記事へ、スキ・サポートなどをお送り下されば、私としても嬉しいです。

今回は詩を紹介します。僕はnoteをはじめて詩人の方と交流することが増え、その結果、自分には詩才がないということを自覚しました。なので、難しいことは分からないのですが、やはり素晴らしい詩に出会うことは多々あります。今回は、最近いちばん心震えた作品を取り上げてみたいと思います。

では、さっそく紹介をはじめましょう!

吾音萌音さん、[【詩】 シリウス]

今回は、主に詩を投稿しておられる吾音萌音さんの[【詩】 シリウス]を紹介します。

この詩。何年ぶりでしょうか、久々に雷に打たれた気分になりました。

わたくし山田星彦という人間は、「よし、小説を書くぞ!」と思ったら、「やっぱり写真を撮ろうかなー」とカメラを持ったり、「いや、ウクレレもいいぞ、ポロロロ~ン」と南国気分に浸ったりと、まるで狂った方位磁石のように、日々、北へふらふら、南へふらふらしている人間で、いつまで経っても何事も成し遂げない永遠の浮浪者なのですが、この詩に出会って、人生観が変わりました。

この詩では、「方位磁石の真ん中」という言葉が登場します。それは、まさに自分が今いる場所。すべての方角の基準となる中心です。

「どこかじゃない!ここなんだ!」

そう言われた気がしました。

そして、詩ではその場所で、「ただ無条件に君を愛す」と、高らかに行動としての愛を宣言します。僕はその雄々おおしいまでの力強さにれとしてしまいました。

しかし、作中での「愛」という行動は、読む人それぞれに当てはめて、他の行動に置き換えることもできるでしょう。

例えば、学生だったら勉強、会社員だったら仕事、主婦だったら家事、作家なら執筆などです。誰にだって、今、集中して取り組むべきことがあるはずです。

しかし、どうしてもあちこち目を奪われて、「あれも良いな、これも良いな」と思ってしまう僕のような人間もいます。そんな僕はこの詩に、

「ぐだぐだ言ってないで、自分のやるべきことをやるんだ!」

と、カツを入れられた気がしました。

そんな説教をしようという意図は吾音萌音さんにはないと思いますが(笑)、世界をすっぱりと単純に割り切り、その中心で自分の信念を力強く宣言するこの詩を読んだ僕は、まるで真上から落ちてきた雷に打たれ、その場に釘付けにされてしまったように感じたのです。

シリウス

タイトルの『シリウス』も良いですね。

この詩は序盤で、東西南北という方角が出てきます。それは水平に広がる地上の世界を表していますが、シリウスは星なので、空にあります。自分から見て真上。垂直です。

東西南北を水平に見渡す視線から、愛を高らかに宣言し、上空を見定める視線へのダイナミックな転換。

そして、その空には全天一明るいシリウス。

最初、詩に星の話は出てこないので、シリウスというタイトルを不思議に思ったのですが、このことに気付いたとき、縦に一本、スパーンッと軸が通り、この詩が描く世界が宇宙にまで拡大したように感じました。

さいごに

紹介させていただいた、吾音萌音さん、そして、読んでくださったみなさん、ありがとうございました!

今まで、たくさんの作品を紹介してきましたが、今回ほど、自分の感情を主体に書いたことはありません。もしかしたら、作者の意図されたことと異なる解釈もしてしまったかも知れません。

ですが、それだけ心を動かされたということですし、今回は正直に自分の気持ちを書いてみました。

みなさんも、自分の居場所や役割に疑問を持つことがあったり、周りのものに目移りすることがあるかもしれませんが、そんな時はこの詩を読んで、「今ここで、やるべきことを成し遂げるんだ!」と言い切る勇気をもらって下さい!

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