見出し画像

 雷、というと小学生の時に目の前に落ちた経験を思い出す。
 小学校4,5年生の時だと思う。
 夏休みを控えた夏の夕方、急に嵐になってきた。
 帰り支度をして、普通に帰ろうとしたら、
「雷注意報がでたので、教室で待機するようにしてください」
 と放送があった。
 あまり遅くなると、好きなアニメを見逃してしまうし、雷など当たりはしない、とたかをくくっていた。
 少し経つと雷が目の前でドカン、ドカンと落ち始めた。
 雨が止む気配がないし、もう帰るしかないと決断した。
「金属がなければ落ちない」
 と思い込んでいたので、カバンも持たず、学校裏の茂みに潜り込み、そのままフェンスを乗り越えて外に出た。
 家までは3キロほどある。
 途中は田園地帯だが、通学路は電柱が立った道を通るので、避雷針代わりになるはずだ。
 電柱の先端から45度下に下ろした円錐の中に入っていれば避雷針に守られる。
 また電柱に落ちた場合数メートル距離を取っていれば自分が感電することはない。
 無線技師の免許を持っていたし、ある程度電気の知識はあった。
 だが。
 自宅まであと数百メートルというところで、突然ホワイトアウトが起きた。
 耳をつんざく轟音がして、
「死んだ! 」
 と思った。
 翌日、落雷があったポイントを探したら、畑の中央にくぼみがあるのを発見した。自分が立っていた場所から100メートルほど先だった。

「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。