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世界陸上東京大会へ!東京五輪ポスト大会の意義

書くタイミングを逸していたシリーズ!(なんでもシリーズ化したいw)

世界陸連のセバスチャン・コー会長は、東京五輪最終日の8月8日、2025年世界陸上大会を東京で開催することを提案した。東京五輪の陸上競技は3種目で世界新記録が生まれ、他種目でも好記録が続出するなど、ハイレベルな大会となったが、コー会長は「再び観戦を楽しめる状況になったら、東京に戻ってきたい」と、1991年の第3回大会以来2回目の東京開催を希望した。

その理由として「通常でも大会の運営は難しいのに(東京五輪が)開催されたのは奇跡。選手に格別な舞台を用意してくれた東京には多大な恩義がある。お返しをしたい」と、コロナ禍での大会を高く評価しつつ、無観客での開催となった東京五輪の無念さを代弁するかのように語り、ホストタウン東京の頑張りを称えた。

このニュースを見たとき心がジーンとした。史上初めて1年延期となった東京五輪は、直前にコロナの感染拡大が続き、開催の是非について賛否が分かれる中、最終的には感染対策を徹底して無観客で実施された。気持ちを切り替えて、純粋にテレビの前で楽しもうと思っていたが、ニュースやネットでは大きく反対キャンペーンが展開され、本来であれば歓迎ムードとなるはずの五輪をテーマに国民が分断される結果になってしまった。

コロナが落ち着いてからでも良いのでは?4年後に開催すれば?との意見もあったが、大会準備や経費の関係で、さらなる延期は難しかったのだろう。さらに、2024年にパリで開催される夏季五輪・パラリンピックは1924年以来、100年ぶりに開催される意義深い大会としてフランス国内で盛り上がっているそうで、最悪の場合は東京五輪は中止もやむを得ない状況だったといえる。「コロナさえなければ」と誰もがそう思ったはずだ…。2020年に東京大会が決まった時には誰も知る由がなかったことだが、いま思うとババ抜きの"ジョーカー"だったのかと感じてしまう。

結果的に東京・日本は感染対策を徹底し大会を成功に結び付けた。海外の反応も「アスリートにとって、開催されたことがどれほど意義があったか」「成功という答えを留保している人もいる。その一方で永遠に記憶に残る時を過ごした人々がいるのも事実だ。我々はこの時を永遠に忘れはしない」と、大会を評価している。日本人選手の活躍もそうだが(池江選手の復活は本当に泣いた…)、暗いニュースが続く中で世界中に大きな感動を与えてくれたはずだ。無観客でもあり収支の赤字など問題はあったが、日本人として誇らしい大会だったと思っている。

今回、世界陸連が国際大会を再び東京で開催しようと動き出したが、個人的な意見として、コロナが収束した暁には、ぜひ、オリンピックの各競技が「東京五輪のポスト大会」の意義を込めて、再び東京で世界大会を開催して欲しいと思っている。そして、今度こそ観戦できなかった子ども達を招待し、オリンピックの再来としてアスリートの真剣勝負を見せて欲しい。コロナ禍で賛否が飛び交う中、オリンピックを大成功させたホストシティー"東京"!関係者に感謝の気持ちを伝えつつ、やり切れない、辛く苦しい思いをした全ての人々に敬意を表する意味でも、また東京を舞台に世界のトップアスリートが躍動することを願っている。

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