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西荻ラプソディ② 〜みんなの西荻マップ完成⁈〜

9月3日(土)、西荻ラプソディ2回目。
午前中に用事があったので、今日はお昼過ぎからスタート。前回の様子もレポートにしてあるのでこちらからどうぞ。

今日はままが不在で、Oさんとそうちゃんと僕。
内容は前回に引き続き、まちのみんなで物語をつなげる「西荻物語」と今回新たに用意したのは、西荻窪全体の地図を用意しておすすめの場所や苦手な場所をシールで貼ってもらう「あなたのまちはどんなまち?」というもの。

急いで設営を終わらせる。Oさんによると、やはり前回の日曜日に比べて人の往来が多いそう。期待が膨らむ。

するといきなり「前から気になっていたんだよな〜」とお父さんお母さんとその娘さんが来た。お店をひととおり見て、出てきたところで話しかける。大きな地図には、さっき行ってきたというご飯屋さんと娘さんの通う小学校をホットスポットとして紹介してくれた。
駅南口方面に住んでいるようで、そうちゃんと地元トークが弾んでいた。
「〇〇どこでしたっけ?」
「あぁそれね、ここよ、ここ」
「僕はこっちの小学校中学校だったよ」
西荻のおすすめスポットなどを聞いているのに、そうちゃんは逆に教えてくださいよ!と言われていた。

続いて、若い女性の方。こんな企画に立ち止まるには珍しい年代だ。
スタスタ寄ってきて、「あ、じゃあ適当でいいですか」とすんなり貼ってくれた。ここ!と貼ったのは現在地からすぐそこのカレー屋さん。これから駅で友達と待ち合わせするらしく、その前にランチを1人で食べてきたようだ。
「いますごく臭いんですけど、、、大丈夫かな」と言っていた。じゃあカレーを食べるな〜。まぁ、友達と会うことがわかっていて食べるってことは、そういうのを気にしなくても良いくらい仲の良い関係性なんだろうな。

少しすると、20代くらいの女性とそのお母さん。
西荻と吉祥寺の間くらい?にある古民家のカフェに行ってきたらしい。すごく人気のお店で予約しないと入れないようなお店。娘さんが予約して行ってきたらしい。
材料にこだわったオーガニックなお菓子が多く、「すごいんだよ、バターの香りとかめっちゃ良くて!」とお母さんが嬉しそうに話す。
そうちゃんが行きたいなーと言うと、
「男の人には厳しいかもね〜」とバッサリ。
「なんでよ〜意外とそういうの気をつけてるかもよ」とそうちゃん。
そうちゃんがドクターペッパーを飲んでいるのを見て
「ほら、そんなの飲んでるからそんなはずないよねーー!」と楽しそうにつっこむ。
帰り際、お店で買ってきたクッキーを1つ置いて行ってくれた。
愉快な親子だったな〜。

次は小さい子2人と、ママさん。一直線でお店に来た。ガラス越しに見えるプラレールに夢中だ。
「でんしゃ!」「見て!ばしゅ」と大はしゃぎ。
お母さんはヨガの先生で自分のスタジオと美味しいご飯屋さんを地図に記していた。シールを貼った後も、子供たちはお店の中で走る電車を眺めている。僕にもこんなに小さい時代があったのか、、、

自転車を漕いでいて急にお店の目の前で止まったのは、外国人の親子。
子供は自転車を降りるや否やすぐにプラレールへ。やっぱり子供たちには不動の人気だ。ものが動くって新鮮なのかな。
出てきたときの子供の顔はもうご満悦。にっこり笑って帰っていった。

おしゃれな自転車に乗ったお兄さんがきた。カゴなど余計なものがついていない、タイヤとフレームだけの自転車。スタイリッシュだ。
西荻物語のほうに興味を持っていた。地図には自転車を買ったところ、今履いていたジーンズを買ったところなど色々書いてくれた西荻loverな人だ。持っているもの、着ているもの全てが整っている感じ。

次は小さいお子さんとそのお母さん。
大人の男性に人見知りをする子で、誰が話しかけても固まっていた。店の中で動いている電車には、少し興味があったようで、でもなかなか中に入れない様子。
Oさんが電車のイラストが書かれた都電もなかをプレゼント。帰り際、たびたび振り返る子ども。何回か通ううちにコミュニケーションを取っていって、慣れてくれたらいいな。それにしても世のお父さんお母さんはやっぱり尊敬だ。
ちなみに、買い物にいったスーパーで都電もなかを走らせていた、と数十分後に再び通ったときに聞いた。やっぱり嬉しかったんだね。

散歩中の女性が歩いてきた。西荻が地元の方のようだ。そうちゃんと地元のプールの話やご飯屋さんの話で盛り上がっていた。ライブバーが好きらしく、2つシールを貼って紹介してくれた。この日も少しライブの疲れがあったんだとか。それからOさんとよく喋った後に帰っていった。

次は、大人の男女。地図を作っていてーーーと言うと、興味を持って近づいてきた。おすすめの場所を聞くと、真剣に考えてくれていた。ちゃんとしたものを記録に残したいんだろう。その気持ちが嬉しい。
最終的には、好きなラーメン屋と航空機エンジン発祥の地にシールを貼ってくれた。これでOKでしょう!と満足気に去っていった。
ふと、地図を見ると徐々に集まってきたことに気づく。

お父さんと小学生の子供。
ふらっとお店の中を見に来た2人だ。地図を見た少年は、新しくできたスーパー「LIFE」と駅前のお寿司屋さん、少し離れたサミットにシールを貼った。どれも家族でよく行く思い出の場所なんだろうな〜。なんと国分寺の学校に通っている子で、少しばかり国分寺トークも。
元気の良い少年だった。ひとつひとつが大切な思い出だ。

続いてベビーカーを押しているお父さんお母さん。
「あ、面白いね!」と近づいてきてくれた。最近引っ越してきたようで、この辺ならわかる!と家の近くにシールを貼ってくれた。
最近引っ越してきた人は、あまりわからないよなー。地図を見て「逆にどこがおすすめですか」と聞かれることも多い。
自分で見て、歩いて、たまには人に聞いて、いろいろ見つけていくんだろうな。その過程もきっとおもしろい。

こんな感じの2回目だったが、実際はもっとたくさんの人が来てくれた。さすがに一人ひとり記録していくことはできないので、覚えている範囲、メモしていた範囲での記録になる。それでも、コミュニケーションの内容や雰囲気からなんとなく「西荻窪ってこんなところ」というのが伝わってくるのではないか。
地図にシールを貼るというアクションも前回の授業をするというものよりはハードルが下がったし、仮にまちに詳しくなくても今行ってきたところ、これから行くところを張ってもらうことはできる。前回よりは圧倒的にコミュニケーション量は増えた。ただ、逆に地図のほうに注目が集まったことによって西荻物語のほうはあまり進展がなく、いまいちといった感じ。組み合わせによる結果の違いも興味深いところ。

次回は10月下旬を予定。
少しずつ設定する仮説や取り組む内容を変えながら、さまざまなことを試してみたい。
何回かやった成果を、冊子にまとめられたらちょっとおもしろいかもなぁ。別のこのnoteでの記録だけである必要はないし、冊子とか映像とかいろんな形で記録に残していければなと思う。


〜今回の西荻物語〜

時は2027年。

2022年に初めて入った西荻・地蔵坂の居酒屋△△はまだやっていた。僕が昔働いていた南口の古本屋はシャッターが閉まったまま残っている。

あのとき学生だった私も今や一児の母だ。5年の間にやって来たクジラ座タウ星人の移民たちも、西荻窪駅前通りをたくさん歩いていた。

西荻のまちも変わってしまった。クジラ座タウ星人に支配された昔の面影もすっかりなくなり、我々は隅に追いやられてしまった。どこで間違えた?
一体何が良くなかったのか。過去を変える旅がこれから始まろうとしていた。昔の西荻を取り戻すために。


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