やく・たたず

システム設計開発エンジニアで、AIやITプロジェクトのマネジメントPMPでしたが、今は…

やく・たたず

システム設計開発エンジニアで、AIやITプロジェクトのマネジメントPMPでしたが、今は全く異質の仕事をしています。高齢者の仲間入りをした後は、「若輩高齢者」視点で役立たずな日々を送っています。連絡先は yaku.tatazu.nohibi@gmail.com です。

マガジン

  • 役立たずの日々

    高齢者になった私が、フリーターになって改めて見る世の中の風景。

最近の記事

仮出所と満期出所

罪を犯して実刑となった受刑者さんは、無期刑で仮釈放されない場合以外は、遅かれ早かれ社会復帰するのが日本の制度である。 しかし刑期満了まで刑務所で生活させ、刑期が終わったとたん社会復帰させても、うまく社会に順応できず、再び、犯行を犯してしまう可能性があるのは考えれば推測できる話だが、それに関する体制が日本の法制度にはない。時間が来たら好きに生きろとなってしまう。 それを回避するために仮出所という措置があり、有期刑については刑期の3分の1を、無期刑の場合は10年を経過している

    • おっぱい花火

      セクハラ発言になってしまったらご勘弁ください。来月になると花火の季節に入るが、花火会場の傍に住んでいる人から面白い話を聞いた。それは、会場近くの家には火のついた花火の残骸がボタボタ落ちて来るそうで、危なくて仕方がないとか。そして、丸い花火が咲いて、落ちて来たパッカリ割れた半球体を見せてくれた。 火がついて落ちてくるので、家にシートを張っていても穴が開いてしまうとのことで、聞けば聞くほど火事の危険を思ってしまった。そんな残骸物の後片付けも風物詩なのだそうだ。その人はお寺の住職

      • 江戸時代の墓参り

        寺の住職から聞いた話であるが、江戸では墓参りは「舟」で行くのが由緒正しいスタイルだったとか。また、寺はある種の無法地帯であったため江戸中心地域に置くことは認められず、よって浅草など江戸の外れに多くの寺が建てられたとのこと。浅草にある幾つかの寺の檀家は銀座の人が多いとか。銀座から舟で浅草に墓参りに行っていたようである。 かつ、江戸の社会は水路が交通路としても発展していたので、舟に乗って浅草の墓参りに行き、そのあと再び舟に乗って吉原参りに行くというのが粋だったとのこと。山谷堀の

        • かかりつけ薬剤師

          先日、生まれて初めて脱水症状&急激な血圧低下で失神して救急搬送された話を書いた。 そのときの血液検査でクレアチニンの値が高くなっており、腎機能に問題があるかもなどと言われたので、腎臓内科に回され再検査&専門医による診断をして貰いに行った。 専門医が言うには、「確かに過去の数値には問題がなかったのに、今回少しクレアチニンの数値が上がっている。数値が上がる原因の一つは糖尿病だが、そちらに関しては全く問題はない。尿蛋白も出ていない」、また「失神した時の心電図も全く正常で問題はな

        仮出所と満期出所

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        • 役立たずの日々
          88本

        記事

          更生保護の話

          罪を犯した少年や成人の社会復帰に関することを更生保護というが、そんな話を聞いた。当事者の罪の意識の違いがあり、殺人や業務上過失致死は当然それなりの意識は持っているものの、類型の違いによっては、だんだん罪の意識が薄れていくことが知られている。 窃盗などは、単独犯と共犯でも違いがあり、共犯となれば罪の意識は主犯でなければ分散される傾向があるとのこと。覚醒剤取締法違反になれば、「自分は誰にも迷惑を掛けていない」という意識の方が強く、罪の意識が薄いので、覚醒剤は何度も再犯をして刑務

          更生保護の話

          ヤブ医者の廃業

          私の好きだった小規模病院がクローズした。内科と外科で入院設備もあるような個人がやっている小規模病院であった。なぜ私が好きだったかと言うと、「私が欲しい薬を言えば無条件で出してくれた」からだ。 最近は政府の方針で「かかりつけ医」が今まで以上に促進されていて、大病院から地元のかかりつけ医に無下に移行されてしまう。特に成人病の類や慢性疾患で、投薬で安定しているとサッサと病院をクビにされてしまうのだ。 実に私も某大学病院の患者をクビになり、系列の居住地の中堅病院に移送されたが、そ

          ヤブ医者の廃業

          建物明け渡し請求

          マンションの区分所有者が、管理費と修繕積立金の未払いを続けてきたら、マンション管理組合から区分所有マンション建物明渡請求を訴えられたと困っている人の話を聞いた。 良く分からないが、困っているのは貴方ではなく管理組合の方ではないですか?と思ったが、その人は自分のマンションが競売に掛けられてしまうと慌てている。でもそれは貴方がやったこと(管理費と修繕積立金の未払い)の結果だから、仕方がないことだと思う。 未払いの人がいると管理組合は日々の管理や大規模修繕計画が狂い、区分所有者

          建物明け渡し請求

          安易な相続放棄

          「亡くなった父親の未払い通信料を払いたくない」という事で相続放棄したいという男性がいた。今の人々は何の疑問も持たず、簡単に自己破産とか相続放棄とか言い出す。 でも結局その男性は、親族から反対されて相続放棄をやめた。親族らがお金を出し合って、未払い通信料の支払いをする形になったという。 私たちのように昔の人間は、人様に迷惑を掛けてはいけない、世間に恥ずかしいことをしてはいけない、という気持ちが先ず働く傾向がある。もちろん、その傾向が全て良いと言っているわけでは当然ない。自己破

          安易な相続放棄

          30年前のワーケーション

          ワーケーションという言葉はコロナ禍で出てきた言葉かとずっと思っていたが、30年前にワーケーションをしていた人と会う機会があった。かつ凄いのは、全世界各地を放浪した就労ビザを持たないワーケーション生活をしていたと言うので驚いた。 その人はデザイナーの夫婦で、バックパッカーのようなスタイルでの世界旅行を続け、かつワーケーションとしてデザインの仕事をしていたという。そしてフリーランスではなく純粋な日本の企業であったというので、そんな先進的な会社は何処なのか凄く興味があったが、残念

          30年前のワーケーション

          80歳おばあちゃんの愚痴

          或る高齢者の愚痴を聞いた。 「夫は働かず、家にお金も入れないので、全て私が働いて家族を養って来た。仕事なら何でもやった。子供らも二人とも大学に行かせた。学費も私が払った」 その高齢女性の話を聞いて、極端な話ではあるものの、随分頑張って来たんだなぁ、素晴らしいなと思ってしまった。 選挙票を得るためか、色んな手当を出し放題の日本の社会はどうなんだろうか?といつも思う。公的な手当も、補助などなくても、今までの昔の人々は皆、自分で頑張ってやってきたのではないか。今の若い人々は補助金

          80歳おばあちゃんの愚痴

          ヤクルトおばさん

          サラリーマンやってた時は、会社のビルにいつもヤクルトおばさんがいた。 オフィスビルで営業できるヤクルトおばさんは良いけど、時々街頭で売っている行商のようなヤクルトおばさんの姿を見ると、重い車を押して体力的にも大変だなぁ~と思ってしまう。梅雨の中、雨にも負けず風にも負けずの世界である。 ヤクルトは販売ノルマはないらしいが、完全歩合制の収入だから、どうやって大口の営業先を確保し、「いつものヤクルトです」と仲良く入って行けるかがポイントになるだろう。体力も愛想もない私には(それ以

          ヤクルトおばさん

          小規模スーパーの新規オープン

          コンビニとスーパーの良いとこ取りのチェーンストアの新店舗がオープン(営業時間7時~24時)したので行ってきた。テトラポットのように積まれた三角おぎにりが印象的な陳列だった。 以前も同じような小規模スーパーの跡地に出来た新しい店だが、品物の値段は以前のスーパーより2割以上高い設定(前の店だとおぎにりは58円だった)なので、正直あまり嬉しくはないが、長時間開いているので便利ではある。 今回オープンしたチェーンストアは既に徒歩5分圏内に2店舗あり、今回で3店舗目であるのでドミナ

          小規模スーパーの新規オープン

          新手?の銀行口座売買事情

          「娘の銀行口座が凍結された」と言う母親から相談があった。 どういうことなのかと順を追って聞いて行くと、いろいろ複雑な話になっていた。 まず娘がネットを見ていて、お金を貸してくれるサイトか何かを見つけたとのこと。内容は「ネット銀行の口座を開設してログインID等を知らせると無利子で5万円を融資してくれる」とのことだった。 娘は何も考えずM銀行にネットで口座を作り、詐欺相手にログインID等を教えたという。すると即座に、娘が作った口座に5万円が振り込まれた。その際に注意として「こ

          新手?の銀行口座売買事情

          独居の高齢者#2

          以前に書いた話の続編 生涯独身とか、子どもが居ないとかで独居になる人の方が、現代社会では「子どもが下手に居ない方が幸せ」だと言えるエピソードがある。それは、子どもが居るが故に福祉サービスが受けられないとか、滞るなどという最悪な状態になる話である。 ある男性の独居高齢者。地域の高齢者専用住宅に独りで住んでおり、娘家族が隣県に居るというというが、父親の様子を見に来ることはないと言う。独居高齢者は訪問介護サービスを受けているが、ケアマネが娘と連絡を取りたいことがあっても取れない

          独居の高齢者#2

          医師になるべくしてなった研修医

          先日、不覚にも脱水症状&血圧低下で記憶を失い倒れてしまい、救急搬送されてしまった。その日は暑かったが、水分補給が趣味の私としては不思議に思えるくらい朝から余り水分が欲しい感覚にならなかった。 かつ、1時間に1回は気分転換を兼ねてトイレに行くのが日課の私なのに、全くトイレに行きたいと思えなかった。後から医者に「それが脱水症状を起こしている兆候です」と言われた。私としては、この歳になるまで経験のない初めての出来事であった。 残念なのは、昼食で鰻丼を食べていた時に倒れ、鰻は1口

          医師になるべくしてなった研修医

          詐欺いろいろ

          マッチングアプリで知り合った女性に投資話を持ち掛けられて、300万円を持ち逃げされてしまった人がいて、どうして簡単に騙されてしまうのだろうと思うことがある。 今の人は見ず知らずの相手でも、SNSやネットの世界では信じてしまうのだろうか?いずれにせよガードが凄く緩いというか、甘すぎる感じがある。 何を根拠に信じるのか、なぜ疑わしいと思っていながらも信じたくなるのか、今の人の心の構造がさっぱり分からない。 それとも自分の中にある卑しい心が、簡単に騙しに乗ってしまうのだろうか。

          詐欺いろいろ