やく・たたず

システム設計開発エンジニアで、AIやITプロジェクトのマネジメントPMPでしたが、今は…

やく・たたず

システム設計開発エンジニアで、AIやITプロジェクトのマネジメントPMPでしたが、今は全く異質の仕事です。高齢者の仲間入りをした後は、役立たずな日々を送っており、健康維持のため異なる仕事を複数非常勤でやりながら、「若輩高齢者」視点で世の中を眺めて、あれこれ綴ってみたいと思います。

マガジン

  • 役立たずの日々

    高齢者になった私が、フリーターになって改めて見る世の中の風景。

最近の記事

GWの面会交流

私の8種類のパラレルワークの中の1つに、家族支援の仕事がある。それは面会交流と言い、離婚した親と子どもが会うための支援をするものである。離婚した両親は、同居親と別居親と言い、別居親と子どもが会う支援の仕事となる。日本は婚姻中は共同親権であるが、現時点では離婚すると父親か母親どちらかの単独親権となり、親子が会うにも夫婦間の軋轢が強いと面会が困難になる。 しかし子どもの福祉を考えると、夫婦が離婚しても父であり、母であることに変わりはないので、子どもと同居していない別居親と子が定

    • 拡張家族

      たまたま入った下町の居酒屋。 居酒屋というより大衆食堂という感じだが、ホッピーもあり、酒もガンガン飲める場所。私はいつも独り飲みなので、バイ貝にホッピーと、なめろうを食べていた。のどかな時が流れていた。 学生というより、社会人一年生といった感じの娘が、独りで刺身を3種類つまみながらハイボールを飲んでいた。まだまだ飲むより食べる方が良いのか、刺身に、天ぷら盛り合わせに、その他いろいろ食べながら、ときどきハイボールのお替りをする飲み方をしていた。 店員が彼女に話しかけると、い

      • パパがいい

        電車に乗っていると、父親と引き離されて泣き出した子供がいた。察するに離婚した夫婦で、子と同居していない父親とGWで久しぶりに会って楽しく遊んでいたのだろう。それが、帰る時間になって、母親の手元に子は返されたが、子は父親と一緒に居たいと泣き叫んでいるのだろう。見るもツライ、公共の場で親子が引き裂かれる現実のシーンである。 現状の日本人の離婚では9割方が母親と子どもが暮らし、親権者も母親になるケールが多すぎる。どうしてこんなことになってしまったのか、突き詰めれば女性が大幅に強く

        • GWのボランティア

          3年ほど前まで私は、4月~5月のGWを中心に1か月間ほど、毎年ボランティアをやっていた。それは、ある都市で行われる芸術祭の運営である。行政や教育委員会や大学なども入っての地域の芸術祭で、集客人数も多く、演目の幅も広く(映画、音楽、能楽、人間国宝の人の演目、落語、その他・・・)、結構大々的にやっていた。私は初期から毎年参加しており、10周年の時は感謝状まで頂いた。 今の自分はボランティアとかプロボノ(Pro bono)に対して全く違和感を覚えないが、今から20年前、地域のボラ

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        • 役立たずの日々
          29本

        記事

          家族に損害賠償請求をしたい

          「家族に損害賠償請求をしたい」という人がいた。状況を伺うと、認知症の祖母の世話と、精神疾患の母の世話を独りでやって来たが、他の家族は誰も手伝わず、非協力的で、その人は過労とストレスで自分のメンタルを病んでしまった。こんな自分にした家族に損害賠償請求をしたい・・・とのこと。 献身的にやってきたのに、何ら見返りがないことに苛立ちを覚えるのだろう。でも他の家族が何もやらないことをなぜ貴女が一人でやらなければならないのか? 「家族だから可能な限り世話してあげたい」という気持ちだろう

          家族に損害賠償請求をしたい

          所在調査

          世の中には様々な意味での所在調査がある。 一般庶民的な感覚で所在調査と聞くと人探し?などと思うかもしれないが、私的なものもあれば公的な所在調査もある。 具体的には損害賠償請求、各種未払い請求、財産開示手続き申立、所有権移転登記手続請求、遺産分割申立、そして未納の租税公課などその他いろいろ、相手当事者の所在を押さえる必要があるときである。追い込みするにも、訴訟などを起こすにも相手方の所在が分かっている必要があるからだ。 どうしても相手方の所在が分からない場合で訴訟提起したい

          シニアのスポットワーク

          TVの報道番組でやっていたが、タイミー等のスポットワークをシニアも利活用しているという話をやっていた。スポットワークは雇用関係の継続性がない働き方であるものの、労働者は雇用契約を結ぶため、労働基準法で守られている点が業務委託と大きく異なる。 そして、ハローワークに行っても60歳以上という理由で、清掃業務やドライバーや警備員くらいしか紹介して貰えない現状がある。それに嫌気がさしたヤル気のあるシニア世代が隙間時間が活用でき、短時間勤務で、継続でなく1回限りの単発仕事ということが

          シニアのスポットワーク

          上の階からの漏水問題

          良く聞く話で、上階の部屋からの漏水で、下階の部屋が水浸しになるトラブル。その被害を被ったある人は「引っ越したいので引っ越し代金を請求したい」というが、上階の人は「修理する」という。 普通、事故を起こした場合(例えば交通事故などで車の破損)、新品のものを渡すことは考えられず、まずは修理をするだろう。それで日常が取り戻されるならば、そこで終了となる。 水を被って使えなくなったものに対して被害者は、弁償して欲しいと言うので、まずは被害リストと値段を書き出して、それらの経年劣化を

          上の階からの漏水問題

          20代の若者の仕事観②

          ・・・<昨日からの続き> 彼らは副業ありきで考えているが、なぜ副業がしたいのかの理由がない。流行っているからか? 今と違う仕事をすることに不安を感じるなら、今と同じ仕事をすれば良いし、そもそも副業などせず今の仕事に集中して一所懸命すれば、自分の実力も付くし実績も増えるし、会社や社会からの信頼度もアップするので、それが一番良いのではないか? 私が素朴な疑問を伝えると彼は、「子育て中のママさんに需要がある」と言い出した。でも、子育て中のママさんなら時短勤務やパート勤務の在宅勤務

          20代の若者の仕事観②

          20代の若者の仕事観①

          若い人は就職してもすぐ辞める。長続きしないレベルでは無く、1ヶ月で辞める、1週間で辞める、挙句の果てはその日に辞める・・・私たちの年代からは考えられない状況があるそうだ。 これには幾つか理由があるのだろう。 そもそも猫の手も借りたいほど人手不足の現代日本社会なので、辞めてもいくらでも次があると思っているのだろう。40代以降はともあれ、若い人には幾らでも次の正社員就職先が溢れている。 しかし若い人の中には、メンタルが弱くすぐ挫けてしまう、レジリエンスがないのでストレスを上手

          20代の若者の仕事観①

          21世紀で最もカッコいい仕事

          データサイエンスという言葉があり、ハーバードビジネスレビューで2012年に記事が出て既に12年が経つが、確かに世の中にはその名称(データサイエンティスト)の仕事や求人が出ているし、大学でもその名称を付ける学科や講座が当たり前になっている。 一般でも知られるようになった発端は1974年に天文学の博士から計算機科学者となったピーター・ナウアがその言葉を積極的に使ったことに遡るが、ピーター・ナウアといえば我々世代にも見覚えのあるプログラミング言語ALGOL60の設計者であり、その

          21世紀で最もカッコいい仕事

          声や音がうるさい

          私が街を歩いているとラジオ放送のような人の声が聞こえる。生の人間の会話ではなく、人工的な音声だったので何だろう?と音の方を見るとスマホを持った1人の人間しかおらず、電話をしている感じではないので、よくよく見るとナビゲーションアプリを起動して、音声でナビをしていたのだった。カーナビならぬ人ナビである。音を出ないようにするか、イヤホンで聞くとか出来ないのだろうか? 私が電車の中で立っていると、隣から人の笑い声が聞こえるが、見渡しても笑っている人もいない。えっ?と思ったが、どうや

          声や音がうるさい

          裁判の傍聴に行ってきた

          役にも立たない日々の中で、ときどき趣味というか時間つぶしに、裁判の傍聴に行くこともある。民事事件なら地方裁判所、家事事件なら家庭裁判所で、どちらも霞が関だ。 今回傍聴した事件は離婚裁判の事件で、原告が妻で被告が夫、双方とも40代、たぶん子供はいない共働き夫婦だった。TVドラマさながら、傍聴席には妻側の応援団と思し召し同年代の女性軍団が4名いたのには驚いた。 夫は公務員、夫婦はマッチングアプリで出会い、夫は学歴詐称(中退なのに、マチアプのプロフでは早稲田大学卒業と書いていた

          裁判の傍聴に行ってきた

          30代~40代の人の仕事観に思うこと

          最近の人(30代、40代)は勉強してからでないと仕事ができないのだろうか?と思ってしまうことがあった。 そう思うのは、私は昔から何でも「習うより慣れよ」で仕事をしてきた経験があるからである。 上記の最近の人の状況は転職とか再就職の場面だった。「仕事しないの?」と聞くと、「資格取得の勉強をしようと思っている」と言う。更には、「勉強をしている」現在形ではなく「しようと思っている」の未来形も不思議に思う点だった。 ひとつの仕事のプロフェッショナルになるのは長い道のりかもしれない

          30代~40代の人の仕事観に思うこと

          外国の古い寓話②

          ・・・<昨日の続き> 通りがかりの男は帰ろうとしたとき最後に、「本当にここで落としたんですよね。歩いている途中で落としたってこと等はないですか?」と聞いてみた。するとうずくまった涙目の男は初めて顔を上げて、「いえね、本当は向こうで落としたんですが、向こうは暗いんで、街灯のあるこちらの明るい所で探しているんですよ」と言った。ここで話は終わりとなる。 まず誰でも分かるのは、愚かなる者の笑い話だろう。 向こうで落としたのに、何の関係もないこちらで探しても見つかるはずがない。 さら

          外国の古い寓話②

          外国の古い寓話①

          大昔、大学の語学の授業で読んだ寓話の話が未だに忘れず私の頭の中に残っている。恐らくは有名でも何でもない寓話だったと思うが、原文で読んでいたので集中していたからか、何かが私の中に引っかかったからか分からないが、とにかく忘れようとしても忘れられず今でも覚えている話である。 文章の他に挿絵もあり、その絵は暗い夜道に一つだけ街灯が点いていて、その街灯の下で男がうずくまった姿勢で地面上に何かを探しており、そこに通りかかった別の男が、うずくまった男に問いかけている絵である。 通りかか

          外国の古い寓話①