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新手?の銀行口座売買事情

「娘の銀行口座が凍結された」と言う母親から相談があった。
どういうことなのかと順を追って聞いて行くと、いろいろ複雑な話になっていた。

まず娘がネットを見ていて、お金を貸してくれるサイトか何かを見つけたとのこと。内容は「ネット銀行の口座を開設してログインID等を知らせると無利子で5万円を融資してくれる」とのことだった。

娘は何も考えずM銀行にネットで口座を作り、詐欺相手にログインID等を教えたという。すると即座に、娘が作った口座に5万円が振り込まれた。その際に注意として「これは決して口座売買ではありませんので、貸したお金は返して貰います」と言われたとのこと。娘は後日5万円を返した。

その後は特に何もなかったが、後日ある弁護士事務所から弁護士名を語って内容証明郵便が娘に届いたという。内容は「あなたの口座に間違えてお金を振り込んでしまったので、返金してください」という内容だったと言う。

娘は自分が開設したM銀行の口座の入金を確認しようとしたら確認ができず、銀行に問い合わせたら「この口座は警察から凍結されているので取引状況を教えることはできません」と銀行に言われたとのこと。

その後、内容証明を送って来た弁護士事務所に問合せをしたら、娘の本人確認の物を送って欲しいと言われたので、マイナンバーカードの画像を送ってしまったと言う。どうして簡単にそのような行動をしてしまうのか私には全く分からない。

それで怖くなってどうしたらよいかと相談にきたのだが、これは明らかに犯罪の臭いがプンプンするので、まずは何よりも警察に届けて、今までの経緯を洗いざらい話して、事件性があるなら捜査に協力すべきだろうと答えるしかなかった。

何度も書いているかもしれないが、どうして若い人はネットだと簡単に信じて騙されてしまうのだろうか、全く私には理解できない。話を聞く限り威圧的な態度を取られたこともなく、淡々と事が進み、本人は自発的な行動を取っているが、その行動が余りにもおかしすぎるのだ。

この話だと不注意では済まされないだろうし、警察に凍結された銀行口座が売買されたものであれば、確実に犯罪に加担したことになるが、隠すことは逆に良くないので正直に警察に申し出るしかない。
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【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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