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【エッセイ】一生の寝顔に捧ぐ

きみの名前は、「一生(いっせい)」と言います。これは、きみだけに宛てた手紙です。 

これからきみが大きくなって、自分の道に迷ったとき、静かにでも確かに、内から温かい力をもらえるように、きみの名前の由来を記しておきます。

「ひとつの生、ひとつの命。君だけの一生を。」 

それがパパとママがきみの名前に込めた、シンプルで、たったひとつの願いです。 


ひとりの人間の生は、長いようで短いものです。だから、一生を懸けて、自分だけの生き方を探し、目標を成し遂げてほしい。

一度限りの人生を、悔いる暇なんてありません。 
どうか、一瞬一瞬を、噛みしめて生きてください。
一生を通して沢山の友だちと出逢い、余すところなく人生を謳歌してください。 


きみが産まれた日。
はじめてきみを腕に抱いた瞬間、いのちがゴウゴウと、音を立てて燃えているのがわかりました。
力強くて、しなやかで、生き抜いていく力を感じました。
必死の泣き声は、どこか笑い声のようで、可笑しくて。 

これから君の一生に起こる、良いことも、悪いことも、全てきみだけのドラマです。
絶望の淵にいるときも、どうかその笑い声を忘れないで。 

最後に。
きみはたくさんの人に祝福されて産まれました。パパとママにとって、きみは、一生ものの宝物です。

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