富士山登頂 そんなbitterな話
富士山麓オウム鳴く
2.2360679=√5。
先週、富士山登頂してきました。
というのも2023年の目標に掲げてしまったのでいくしかなかった。山開きは短い。人生も短い。いのち短し恋せよ少女。
※弾丸登山ダメ絶対。下手すると死にます。ご登山は計画的に。
というわけで今回はさらりとレポ。
と、購読者の方は薄々気になっているかと思うけど、ブログっぽくなってきたな。
毎回楽しみにしてくださってる方、洋服の記事じゃなくて、すみません。次くらいに洋服の記事書くので許してください。
読みたいことを書けばいいという言葉を大切にしているのでこのまま突き進みます。
そして、まだ間に合う。
今年、富士山に登りたい!という方は是非参考にしてもらえると嬉しい。
一応これでもnoteを4年もやってきて有料記事も購入いただいてきたというプライドもあるので、これからも引き続き読みやすい文体を心がけていきたいと思ってます。余談だが、最近、小説を沢山読んで表現力と語彙の幅を広げている最中なので、これからも末永くよろしくどうぞ。
あと書いていてめちゃくちゃ長くなってしまったので、後半ダレるかもしれない。文字数は5,000字を超えてしまった。
シチュエーションはさまざまだけど
休日、余裕がある時、コーヒー片手に読んでくださいませ。余談だけどドトールは神。リアル週10回は行ってる。
それではスタート。
◯前日(金曜日)
金曜日の夜。仕事が終わり19:30に帰宅。
そこから準備。遅すぎる。あらかじめ準備しとけばよかった。一応リストだけ書き起こしていたので、それを元にパッキング。まじでこのリストがなかったらさらに時間かかってたな。1時間ほどで完了。25リットルのカバンはパンパン。
電車で移動し、友人の最寄駅で集合。そこからクルマで宿へ向かった。
ちなみに集合時点で23:00を回っていた。
これが仕事を抱えた社会人の辛いところでもある。
AM1:00に宿到着。富士祥栄会館というところ。24時間チェックインじゃないにも関わらずに対応してくれた。少し古いけどビジホより広くておすすめ。朝食がオススメとのことで聞いてみたら事前予約制とのこと。残念。シャワー浴びて2:00就寝。
余談だけどホテル予約は圧倒的にブッキングドットコムがおすすめ。UIが神。
○当日の朝
9:30起床。気持ちの良い朝である。優雅に朝シャワーを浴びて準備スタート。先にお伝えすると、ここでのシャワーが割と重要だった。コメダ珈琲で朝食を。圧倒的モーニングがお得。モーニングだけでなく、網焼きサンドまで頼んだ。パン祭り。
薬局で物資を整えて準備完了。
このとき何気なく買った虫除けスプレーは割と役に立つことになる。
○シャトルバスで5号目へ
富士山には4つのルートがある。今回は須走(すばしり)ルートを選択。富士吉田が1番混んで、その次に人気のルート。
<道の駅すばしり>に車を止めてからシャトルバスで5号目へ。絶対往復券がお得。¥2,000円くらいする。
何事も事前準備が必要ということ。前のバスが先程出発してしまったとのことで、1時間待って12:00のシャトルバスに乗った。
○1日目 14:00 5号目からスタート
13:00前にはついたが、登山スペシャリストの友人(今回の夢を叶えてくれるパートナー)が、高度順応しといた方がいいとのことで、5号目で1時間ほど時間を潰す。すでに地上で昼飯を食べてしまったが、今回のプランでのポイントは5号目で昼食を取るべきだった。
その分の時間を高度順応できる。
※後日談アドバイス※
ここで2時間はいた方がいい。1時間じゃ足りなかった。のちに高山病を発症することとなる。
○1日目 18:00大雨
順調(?) に登山を進めること4時間。4時間!?
もう4時間もたっている。そうです。富士山は時間がかかるのです。その時点で7号目。2号しか登っていない。この時点でハードだなと感じ始める。1回目の着替えでインナーを替える。
500円もするお手洗いを済ませたその直後に大雨が。マジで焦った。
雨宿りする場所も山にはなく、
おまけに7号目のおばあちゃんは無愛想で泣き面に蜂。ずぶ濡れの中国人1人や2人かくまってやれよ。トイレ代500円のアドバンテージを存分に享受し、軒下でゴアテックス上下に急いで着替え、登る。登る。いうまでもなく雨の中の登山は過酷である。この時には大分精神的ダメージも大きかった。
夏の雨だから許せるけど、冬だったらマジでやばかった。オフシーズンに登るのはマジでやめといた方がいい。雨で人は◯にます。
○1日目 19:00 本七号目、山小屋到着
やっとの思いで本七号目到着。マジで安心できた。山小屋ってこんなに安心できる空間なのか。素晴らしいスタッフの方々に色々ルールを聞いて着替えて夕食へ。
夕食はレトルトのカレーライスだった。
以下余談。
地上では高級で手の込んだカレーライスをお金さえ払えば食べれる。山の上ではそんな高級なカレーはないけど、6面に囲まれた部屋と、温かいレトルトカレーでここまで心が満たされるという素晴らしい経験をした。これが富士山の魅力である。
不便を考えて便利を知る。
そして就寝。
19:30に寝床についた。もちろん風呂やシャワーなどはなく寝袋と2段ベッド。寝るための機能しかない。
どんな状況でも眠れる特性がありがたかった。個人差があるので注意。友人は全く就寝できなかったらしい。
深夜、ふとトイレに行く際に空を見上げたら満天の夜空だった。
こんな感じ
化物語アニメ12話より。脳内では君の知らない物語が流れている。隣にいるのが女の子だったら1発で好きになるロケーション
○2日目 3:30再スタート
束の間の休息。
3:30に出発。登山者の朝は早い。
朝食つきプランだったんだけど朝に合わせておにぎりを用意してくれていた。これが本当に美味しかった。世界一の朝食と言われるエッグベネディクトも、大好きな朝マックもこのおにぎりのポテンシャルには敵わない。
あとクソ暗い。そのためこの時間から頂上付近で御来光見ようと思うならヘッドライトは必須。100均で買えるもので良い。十分なパワーである。
そして、ここからがマジでキツかった。高山病の症状を抱えながら上に登っていく。想像で言うと二日酔いのような症状。友人は地上で起きる偏頭痛と同じと言っていた。
富士山の真の辛さはここなのである。
「頭が痛くて辛いのに、それでも登山をつづけなれければいけない」
という不文律を体現するのが真の辛さである。正直言うと余裕が一つもなくなる。
あまりにも辛すぎるため「頂上を目指す」以外の思考がなくなってしまう。これは登ってみて身に沁みたことである。
○2日目 6:30 頂上到着
と思ったが達成感皆無だった。
それよりも頭が割れそうだ。はやく下山したいという思いが大きかった。
頂上ではなんと御朱印が頂ける。文字通り日本一高い有難い御朱印。しかも値段は1,000円。なるほど。ありがたい。
来てよかった。
ちなみに頂上でのカップラーメンの価格は¥1,000-。標高3,776メートルではスーパーインフレーションが発動している。
でも飛ぶように売れていた。
ここまで来ると値段関係なく、別の価値がつく。そう、カップラーメンという概念が或る事に感謝するのだ。
感覚的にシャクなので味噌ラーメンを注文。
期待して待っていたら、なるほど。これはサッポロ一番だ。
○2日目 7:00下山
山頂での滞在時間30分。そんなものである。
山登りは「登ったら降りないといけない」という暗黙のルールがある。というか当たり前のことだが。登る前に考えてしまうとあまりにも可哀想なので気づかないフリをしていたのだが、山頂でその事実をリアルに認識し、少し泣いた。
以前として頭痛は治らない。そして下山が恐ろしくキツかった。これは富士山に登る前にで考えなくてもいい。心が折れてしまう。
一点アドバイスができるとするならスパッツは買いましょう。これがあるのとないのでは本当に雲泥の差。雲の上だけに。
https://webshop.montbell.jp/sp/goods/list.php?category=243000
スパッツ。文字面がスピッツに似てる。下山時にはスピッツくらい安定感ある。空も飛べるはず。
○2日目 10:45 5号目到着
なんとか無事下山。
砂払い5号目に着いた時の安心感たるや。
砂払い5号目〜5号目までが1番たのしかった。ウイニングランってこういう感覚なのだろうか。
○2日目 11:40 シャトルバスに乗る
嫌な予感がしたが、到着したらすでに出発してしまったみたいで、1時間近く待つこととなった。帰りもある程度調べるか、余裕を持って出たほうがいい。
○帰宅
ヘトヘトの中、友人に運転してもらい帰宅。
感謝が尽きない。本当にこの場を借りてお礼申し上げます。T君ありがとう。
○番外編 良かった立ち回り、活躍した道具
よかったこと
→特にない。怪我なく下山できたことくらいか。学ぶ物が多すぎた。
○反省点
お待ちかねの反省点。
ここが1番大切な気がする。
<①準備不足>
・カバンはでかいほうがいい
→30L以上を推奨。25Lはデイユース。物が入らない。
モンベルのバックパックがマジで良い。品質と金額のバランスが素晴らしい
◯着替えは多いほうがいい。
山は寒い。半袖より長袖の方が役に立つ。あとインナーを多めに。寒くても汗はかくので。
◯食料はほどほどに
→カロリーメイト4箱も食べない。おにぎりとかあった方がいいかも?痛むかもしれないが。あとはinゼリータイプのエネルギー補給食が重宝するので3つくらい持って上がればよかった。
・水分もそんなになくてOK
水2L+ポカリ1.5L+コーラ700mlの系4.2L持っていったが、2リットルは余った。というか飲み物が重すぎる。想定していたより喉が渇かないので、2.5Lもあれば十分すぎるくらいかと。ポカリ1L、水1.5Lみたいなフォーメーションで。あとコーラは500mlでいい。山頂で買うと500円なのでそこに関しては各自お任せ。
◯高山病予防の薬
世の中にはあるらしい。処方してもらえるとのことなので調べてみてください。万が一次富士山登る時が来たら絶対処方してもらおうと誓った。
◯高度順応
5号目で2時間待てばよかった。高山病の症状が緩和されたかもしれない。
◯おしりふき(赤ちゃん用)
色々汚れるので、これもあってもいいかも。体拭けるし。制汗シートは持っていったんだけど、ヒリヒリしてうざかった場面があった。カラダ用で顔拭くのは大分きつい。
○総括
結果から言うと登りきったという達成感があまり得られなかったのと頭ずっと痛かったのでコスパがよくない。趣味を超えるくらいキツい。自分で行くって言ったのにね。今年で1番キツかった。ハーフマラソンの方がまだラク。
あれから1週間。やっぱり登ってよかったなと。
ちょっとだけお金はかかるけど、日本一の山に登っという実績はこれからじわじわと心を豊かにしてくれる気がしてならない。
でも2回目登るかと言われると微妙かなあ。
個人的にドMだと思っていたが、富士山数回登った人に比べたらまだまだだと感じた。
さいごに2点。
✴︎山の上って食べたいものも食べられないし、公衆衛生設備も整ってない。
一見するとすごく不便だけど、今こうやって便利に暮らせてるのは先人たちの仕事によりインフラが整った賜物である。それを感じたのがまず一点。
✴︎もう一つは、「生きていく上でマジで必要な物がわかる」ということ。実際に山を目の前にすると、贅沢品と呼ばれる物が全く無意味だったことに気づく。そして大切なものは自分の肉体と精神。あと衣服と食料と住居。まじでそれだけあれば究極的に生きていける。
ミニマリストになりたかったら登山すれば身につくんじゃないかな。
※多くのミニマリストはモノばっかり捨ててないで承認欲求を捨てた方がいい
2023/08/09
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