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#16北欧への旅/帰国前日のあがきは功を奏すか?

コペンハーゲンでスリ被害にあいました。

お金はともかく、海外にいてパスポートとグリーンカード(永住権カード)盗難はかなりアウチ!!今日中にパスポートとボーディングフォイルを手に入れなければ予定どおりの帰国は絶望的です。

話が繋がらない方はこのあたりから↓

コペンハーゲン観光を楽しむはずだった予定は大幅に狂いましたが、スーツケース追跡劇に加えてさらなるハプニングがおしゃべりのネタに加わり、コペンハーゲン近郊在のYさん、ロンドン在のNさん、鹿児島在のMさんとミシガンのわたしと4人、美味しい中華食べながら、おしゃべりは途絶えることがありません。

悲惨なめにあっているわりに、意外と楽しんでいる自分にどこまで神経図太いのかと呆れるやら見直すやらです。

思うに、2020年パンデミック禍で夫のがん闘病を経験したあとのわたしは、成るようにしかならないを完全に理解したからだと思います。起こってしまったことは変えられないし、できることをしてだめならそれはそれまで。

だって特に今回は命に別状ないもの。

Mさんの分の旅の間のホテル代や各種チケット代金をわたしが立て替えていたため、彼女からはUSドルのキャッシュで返してもらうことになっていたので、カードと現金も盗まれましたが、数日しのげる程度の米ドルはあります。

Yさんも、最悪コペンハーゲンで足止めになったら、うちにどうぞっと言ってくれたので、それもおもしろいかなとすら思えました。(どこまでもメデタイ)まぁ、腹さえ括れば、ベストを尽くして結果を待つのみです。

ホテルに戻り、ラップトップの中から戸籍謄本コピーを探しだし、日本大使館でいただいた名刺のメールアドレスに添付して送りました。

次は、ボーディング・フォイルの申請です。わたしは日本国籍のまま、米国永住者として住んでいますから、グリーンカード(永住権カード)がないと米国行きの航空機に搭乗できません。カードを失くした場合、緊急措置として米国大使館でボーディング・フォイルを発行してもらう必要があります。そのためには、USCIS(米国移民局)のウェブサイトから575ドルを支払い、FormI-131Aという申請書類を作成します。

米国大使館入り口に立っているセキュリティーのお兄さんから教えられたとおりに、大使館サイトを確認しメールに必要書類を添付し送信できたのは夜明けでした。担当オフィサーがそのメールを確認するとアポイントメント日時を知らせてくれるようです。

揃えなければならなかった書類の数々

ラップトップを持って旅をしていたので、こんな作業もできたことは幸運でしたが、大使館へはそれぞれを印刷したものも揃えて持っていかなければなりません。

自宅なら、自分のコンピューターと直接プリンターに繋がっているのでことは簡単ですが、滞在先ホテルのビジネス・サービスでは、個人のコンピューターから直接、プリンターに接続させてもらうことはできませんでした。

ホテルのゲストサービス用のメールアドレスに添付で送ったものならプリントしてくれるといいます。

USCISで振り込んだ575ドルのレシートは、レシート画面一度閉じると二度と開かない作りで保存もできません。画面をうっかり閉じればレシートが消滅するのでドキドキです。スクショをとってそれをドキュメントにしてからメール添付です。

Form I-131Aはじめ、そのほかに必要な米国在住を証明できる書類を考えた末、わたしの名でアカウントのある電気&ガス会社のサイトから、名前と住所が掲載されているインボイスをDL。デルタのサイトからも帰国便アイテナリーのDL。

それら全部まとめて、ホテルのゲストサービス用メールに添付で送って印刷してもらうのに、13階の部屋からホテルのフロントにラップトップを抱えて行ったり、来たりを繰り返しました。🏃‍♀️😂

こんな書類の印刷を深夜にお願いする怪しげなアジア人はわたし

フロントの方は午前3時過ぎに何度も現れるわたしに、嫌な顔を見せることなくたくさんの書類を印刷してくれました。さすがに深夜過ぎにこの種の印刷を頼むお客もそうはいないでしょうから不思議そうな顔をしているので、スリの被害にあい、この書類ができないと帰国できないことを説明したら同情してくれました。😅

長年、亡き夫の黒子として秘書的なことを全てしてきたことがこんなところで役立ちました。

書類を整え、ベッドに横になれたのは明け方の5時ぐらいになっていました。

睡眠が足りていないのでふらふらですが、朝いちで日本大使館に向いました。昨日はニューハウンからタクシーで駆けつけた日本大使館でしたが、滞在しているホテルからは歩いても30分かからないことがわかったので、Mさん、Nさんもいっしょに散歩がてら歩いて行くことにしました。

歩いてデンマークらしさを発見してはまた進むといった、なかなか楽しい朝散歩となりました。

公園で遊ぶ子どもたち。森を感じて過ごすことが大好きなデンマーク人ですものね。
橋にみつけた“愛の南京錠”
おしゃぶり発見!北欧では幼児がおしゃぶりにさよならする儀式でこうすることもあるそう
デンマークって斬新な建築が多い
日本や米国では目にしないようなおしゃれな建築が次々に現れます。

散歩を楽しんで日本大使館に到着すると、セキュリティの男性がフレンドリーに話しかけてきました。

「デトロイトに帰るんでしょ?」

「住んでいるのはデトロイトではないんですけど、デトロイト空港に戻りますよ」

セキュリティの人なのになぜ知っているのか?とちょっぴり不思議でしたが、たぶんカードも現金もパスポートもGCも盗られてしまった気の毒な日本人の話が大使館内部でシェアされていたのでしょう。

すると、彼
「デトロイト出身なんだ」とにっこり。

あらまあ!!
デトロイト出身米国人がデンマークの日本大使館で働いているというのも奇遇で、またまた親近感を覚えました。

受付で全ての荷物チェックをしたあと中に入れてもらい、申請書類を書いて、準備してきた旅券用の写真と共にMさんから借りた840デンマーククローネ(申請費用)を支払いました。

三十分ほど待っていたらその場で新しいパスポートを発行してもらえました。わたしの新しいパスポートはデンマークの日本大使館発行となりました。😆

次に、米国領事館に急ぎました。

アポイントの返事はないままですが、送ったメールが読まれているのかどうかさえわかりませんので行くしかないです。

昨日、傘を貸してくれた親切なセキュリティの方がいたので、話は早い。

言われたとおりに、USCISにも支払い、書類も全てメールしたけれど返事が来ないと伝えると、また中で聞いてきてあげると言ってくれました。

しばらく待っていたら申し訳なさそうな顔をしながら、

残念だけど、今日はいくら何でも無理。
明日は土曜なので、最短でも来週以降だと言っている。

まぁ、半分は予想していたとおりの回答です。

わたしもこれ以上はしょうがないなと思い、その場は引き上げました。

3人でカフェで軽食を取り、そのあとはわたしだけホテルに戻ることにしました。なにしろ昨夜はほぼ徹夜なので眠い。MさんとNさんにとって今日が最後のコペンハーゲンなので、二人には観光に行ってもらいました。

ホテルに戻るとわたしはそのまますぐに寝落ちました。

目が覚めたら夕方の5時をまわっていました。米国大使館からは先にUSCISにファイリングフィーを払って下さいとかいう、すっとぼけた返事が届いていましたが、文句を言おうにももう5時を過ぎているので後のまつりです。

ちゃんと、証拠のレシートを添付し、明け方には送っているので先方が見落としているとしか思えません。

目覚めたところでわたしは腹を括りました!!

ダメ元で明日は予定どおり空港に行ってグリーンカードないまま、搭乗を試みることに決めました。明日はスリリングな日になりそうです。

つづく


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