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「フェムテック」と「包括的性教育」について考える

昨日、JAPAN FEMTECH SUMMIT2024に参加してきました。
頭の整理も兼ねて、気付きをまとめます。


現地に行って「肌」で感じたい

フェムテック領域については、ダイバーシティや女性活躍の文脈と絡めて、元々興味関心を持ち情報収集していましたが、今回、はじめてオンラインではなく現地に行き、聴講しました。

理由は、キャシー松井さんのお話を直接聞きたかったことも理由の1つですが、私が「包括的性教育」の絵本アンバサダーになったことが大きいです。

フェムテック分野の盛り上がりと、包括的性教育を絡めることが出来ないか、何か出来ることがないかと考えるためにも、現地で雰囲気を感じようと訪問しました。

フェムテックとは

Femtech(フェムテック)とは、女性の健康課題をテクノロジーで解決する

Femtech(フェムテック)=Female(女性)+Technology(テクノロジー)

Femtech(フェムテック)とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、「生理・月経」「妊活・妊よう性」「妊娠期・産後」「プレ更年期・更年期」など女性特有の健康課題をテクノロジーの力で解決するための製品・サービスを指し、2025年には世界で5兆円規模の市場になると言われています。

一方、特定のテクノロジーに依存せず、さまざまな方法で女性特有の健康課題をケアする製品・サービスをフェムケアと呼びます。

フェムテックtokyoのHPより引用

企業の「健康経営」がホットトピックスとなり、その中で「女性が働き続けやすい社会」を目指すための一つとして、「フェムテック=女性の健康課題の解決」が大切。

つまり、
女性の健康課題をクリアにしていく

女性が働き続けやすい社会の実現に繋がる

ということで、企業や団体からも興味関心が寄せられています。

プロ投資家から見て「女性の活躍」は重要

キャシー松井さんの基調講演においても、実際の調査結果を示していただきながら、女性の活用の必要性についてお話を聞きました。

私が印象に残っている言葉は

・あなたの幸せが家族の幸せ
・雇用主がマネージャー層に女性を持っていけるかがチャレンジ
・女性が安心して挑戦出来る環境を作れるか
・女性の活用はチャレンジ出来る伸びしろ、社会がより良くなる

外で働く女性の数は、日本はアメリカより多くなっていることなので、日本において「働くこと」は実現出来ているので、ここから会社組織の中でリーダー層に行ける女性をいかに増やせるかがポイントとの話がありました。

プロ投資家から見て、リーダー層・経営層への女性登用の重要性を聞いたことで、より私が関わっている女性活躍の文脈でのお仕事の背中を押してもらった気持ちになりました。

経営視点と現場からの調査結果

次に、働く女性のウェルビーイング調査から見たフェムテックの必要性ということで、「経営視点」と「調査結果」についての話がありました。

私が印象に残っている言葉は

・笑顔、ご機嫌でいることの大切さ=自分のご機嫌は自分で取る
・家事、育児、介護など女性への負担が大きいことがウェルビーイングを下げる要因になっている→両立支援は経営の責務
・若い時に逆境を乗り越える経験をすると、年を重ねてからウェルビーイングが上がる傾向がある(一方で若い時の負担が大きいことは課題)
・助けてくれる人がいると楽しく働ける
・健全な働き方のためには「言える環境」が大切
パートナーシップが良いと仕事への満足度も上がる
・会社としてはパートナーシップについては切込み難いが、切り込んでいく方法を模索していく

女性リーダーを増やすこと、両立支援をすること、ウェルビーイングを上げること、すべて繋がっているのだと感じました。

さらに、パートナーシップが「幸福で豊かに働く」に影響を与えることを、ファミリーコーチングを通して感じているので、仕事と家庭どちらも良くしていくアプローチが大切だと再確認しました。

現場の声からエンパワメントしていく

最後に、企業におけるフェムテックと女性活躍推進について、3社の企業の方のお話をうかがいました。

私が印象に残っている言葉は

・エンパワメントと選択肢の提供の2つが大切
・我慢して働く=生産性が下がる、労働損失である
・女性活躍推進で「女性頑張れ!」と言われるが苦しんだ際の手当がないことが問題。対話の場を提供することでときほぐせる
・センシティブなこと(お金、月経、病気、キャリア、子どものこと、介護のこと)を話せる場所は貴重
・社内研修(管理職向け男性含む)で月経のはなしや生理用ナプキンの話をしていくことで少しずつ社内の空気感に変化が出てきている
・科学的なアプローチをすることで、聞く耳が増える

女性活躍推進のゴールは、ともすると「女性リーダーを増やす、〇%にする」としがちですが、本来のゴールは「女性がその人らしく働き成果を最大化すること」

そう考えると、私の活動もダイバーシティでありフェムテック(フェムケア)の文脈であると感じました。

さらに、登壇されている方を見て、「発信している方それぞれが夢を持ち楽しみながら活動をしていること」が素敵だと感じました。女性活躍の分野に関わる上で、私がまず1人の体現者として、イキイキと仕事をし、自分の成果を最大化出来るよう努めていこうと思います。

◆今回登壇されていた方のHP

フェムテック×包括的性教育

今回、ブースも見て回りましたが、「女性の健康課題」ということで、月経や更年期、妊活や妊娠・出産などの商品が多く展示されており、私自身当事者の1人として興味をそそられました。

一方で、包括的性教育とどう絡めたら良いか、「げっけい」や他にも同じワードはたくさん出てきますが、何か遠い印象を受けたのも事実です。

フェムテック分野においては、女性の健康課題をクリアにしていくことで、女性が働き続けやすい社会の実現に繋がるということですが、そのベースを作るためにも、幼いころからの家庭で出来る性教育の重要性を感じます。

大人になってから「女性の健康」「すべての大人の健康」について知ることは、男性女性、世代の違いなども含めて、慣れなかったり、個々人のバイアスによって偏った知識になることもあり、浸透するのに時間がかかると感じます。

だからこそ、幼いころから、包括的性教育を行い、自分の身体について知ることや、自分を大切にすること、科学的な知識を知っておくことはとても大切ですし、必要な教育であると感じました。
さらにそれを進めるための「対話の場」を持てると最高だと感じます。

大人向けのフェムテック分野と、包括的性教育の融合をすることで、さらに大きなムーブメントとなり、必要なことを必要な人に届けられると良いなと感じたので、私の出来ることから広げていきたいと思います。

私のスモールアクション

まずはこのnoteを書くこと。
私なりの言語化をすることで、自分の気付きや感想を周囲にシェアすることで、次の小さなアクションに繋げていきたいと思います。

さらに、2つのことについて、考えたいと思います。

1つ目は月経の個人差について。
「げっけいのはなし いのちのはなし」
においても、絵本の中で月経の大変さは描いてありますが、もっと他者の状態に興味を持ち、深めていきたいと思いました。

2つ目は不妊治療について。
私は3人とも不妊治療を行い子どもを授かっているので、キャリアを継続しながら子どもを持つことの試行錯誤については、寄り添える部分があるかもしれないと感じました。何か出来ることがないか、考えたいと思います。

最後に

今回、学びに行くことがメインで、帰宅後も「おなかいっぱい」状態。何からアウトプットしていけば良いか、思考の整理をするのに時間がかかりました。

しかし、思考の整理をする中で、私がやっていること、やりたいと感じていることが、点ではなく、線・面で繋がっていることを感じ、嬉しい気持ちになりました。

これからも学びつつ、アウトプットしつつ、仲間とディスカッションしつつ、知見を広げていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


◆今回参加した日本フェムテック協会のHP



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