山口タカ

や組[YAGUMI]代表 食育とオーガニックを中心にひとり出版で活動する編集人。200…

山口タカ

や組[YAGUMI]代表 食育とオーガニックを中心にひとり出版で活動する編集人。2001年「オーガニック電話帳」創刊。漫画「美味しんぼ」101巻“食の安全“をコーディネート。作中に“オーガニックの水先案内人“として登場。近著に服部幸應監修「食育入門」(や組刊)大分県佐伯市出身。

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    オーガニックをライフスタイルの新しい価値観と捉えて、私たちの意識の現在と近未来予測を食を中心にレポートしていく。

記事一覧

パイオニアたち 忘れえぬ人々 

無農薬茶は“百姓”の心意気杵塚敏明・かづ江夫妻 1回目  子どもも大人も大はしゃぎでお茶摘みに精を出す。この後のお弁当とお茶がまた格別においしい。 風薫る5月は…

山口タカ
3日前

パイオニアたち 忘れえぬ人々

山口タカ
5日前

パイオニアたちの遺伝子

第2回 自然農法家 須賀一男・サカ江夫妻(ともに故人)  つぎの50年がスタートしている 11月中旬の小春日。須賀利治さんを訪ねた。 この地域特有の遅い米の収穫を…

山口タカ
6日前
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パイオニアたちの遺伝子 

第1回 自然農法家 須賀一男・サカ江夫妻(ともに故人) 4世代にわたる自然食の食卓 50年前の1974年(昭和49年)10月から翌75年6月までの約8ヵ月半、朝日新聞…

山口タカ
6日前
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食育とオーガニックの親和性に注目!

オーガニックの世界では2000年、有機JAS認証がスタートし2006年に有機農業推進法が施行された。有機農業の世界はマーケットが存在しているが、日本は極めてゆっくり…

山口タカ
3か月前
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愛宕山のオーガニックマルシェ

山口タカ
4か月前

オーガニックマルシェはじまる

 2024年3月22・23・24日に愛宕山・さくらマルシェ開催しました。  昨年オープンした麻布台ヒルズ、東京メトロ日比谷線の霞ヶ関と神谷町間にオープンした虎ノ門ヒルズ駅。…

山口タカ
4か月前
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オーガニック電話帳

山口タカ
4か月前

「オーガニック電話帳」制作開始のお知らせ

レポート NO 001  2024 5.26. SUN  「オーガニック電話帳」第8号を2024年11月に発行します。 2001年11月に創刊して以来、不定期に発行してきた「オーガニック電話帳」も…

山口タカ
4か月前
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オーガニックが面で見えてきた

脱炭素社会、CO2ゼロエミッションへ舵を切った日本。それを受けて農水省は「みどりの食料システム戦略」を法制化し2050年に向けたビジョンを示した。 そして、「みどり…

山口タカ
9か月前
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食育とオーガニックの親和性に注目したい

オーガニックの世界では2000年、有機JAS認証がスタートし2006年に有機農業推進法が施行された。有機農業の世界はマーケットが存在しているが、日本は極めてゆっくりと成…

山口タカ
9か月前

つぶやくのははじめて。たまにセミナーに呼ばれて話すのだけれど、今日は「食育とオーガニックの親和性」テーマのズームセミナーで70分話してきた。ズームでの講師は初体験だった。視聴者の顔が見えず、反応が伝わってこないのはやっぱり困った。寝つきはメチャいいのに今夜はモヤモヤして寝れない!

山口タカ
1年前
3

"有機農家はカッコイイ”という時代の到来

農業が「汚い、きつい、キケン」と敬遠される3K職業といわれて久しい。 とんでもない話である。農家はカッコイイ。とくに有機農家は「カッコイイ、かせぐ、かなりモテル…

山口タカ
1年前
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おいしいトマトが食べたい

幻になった伊坪さんのトマト  届いて1週間。そろそろ完熟。わが家に到着したときはヘタの緑は鮮やかで鋭く反って輝いていた。  栃木県・那須塩原の伊坪さんが育てるトマ…

山口タカ
1年前
1

うまい米が食べたい ①

自慢したいお米  この国にはおいしいお米をつくってくれる人が何千人、いや何万人もいる。その中の何人に、どんなめぐり合わせで会うことができるだろうか。仕事とはいえ…

山口タカ
1年前
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山口タカの“気がついたらオーガニック“

プロローグ 1997年に日本初のオーガニック専門雑誌「ORgA(オーガ)」を創刊。3年間で7号まで制作。その間に日本各地の有機農家からレストラン、蔵元、ショップなどを取材。…

山口タカ
1年前
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パイオニアたち 忘れえぬ人々 

パイオニアたち 忘れえぬ人々 

無農薬茶は“百姓”の心意気杵塚敏明・かづ江夫妻 1回目

 子どもも大人も大はしゃぎでお茶摘みに精を出す。この後のお弁当とお茶がまた格別においしい。

風薫る5月は新茶の季節だ。毎年、ゴールデンウィーク明けから新茶が店頭にずらっと並ぶ。お茶好きには、毎年必ず訪れるとはいえ待ち遠しい時期である。
 静岡県藤枝市の山間にある「人と農・自然をつなぐ会」のお茶畑では、GW初日から一泊二泊の茶摘み会が開かれ

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パイオニアたちの遺伝子

パイオニアたちの遺伝子

第2回 自然農法家 須賀一男・サカ江夫妻(ともに故人) 

つぎの50年がスタートしている

11月中旬の小春日。須賀利治さんを訪ねた。

この地域特有の遅い米の収穫を終え、一息つくのも束の間、冬野菜の収穫が始まっていた。これから年末まで、朝7時から毎日が戦いである。利治さんは夜明け前から動き出し、点在する畑を軽トラでぐるっとひと回りして収穫予定の作物の様子をチェックする。

約束の7時10分前に

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パイオニアたちの遺伝子 

パイオニアたちの遺伝子 

第1回 自然農法家 須賀一男・サカ江夫妻(ともに故人)

4世代にわたる自然食の食卓

50年前の1974年(昭和49年)10月から翌75年6月までの約8ヵ月半、朝日新聞の小説欄に有吉佐和子氏の「複合汚染」が連載された。連載中の4月に上巻、終了後の翌月7月に下巻が新潮社より単行本として出版され、大ベストセラーとなった。

「複合汚染」はレイチェル・カーソン氏の「沈黙の春」と並んで環境問題、有機農業

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食育とオーガニックの親和性に注目!

オーガニックの世界では2000年、有機JAS認証がスタートし2006年に有機農業推進法が施行された。有機農業の世界はマーケットが存在しているが、日本は極めてゆっくりと成長している。

一方で食育は2005年に食育基本法が施行された。食育は教育であり、マーケットは存在しない。主たる現場は学校、家庭、そして行政との連携活動である。

ともに食がテーマの世界ではあるが、活動現場では直接的な接点も、消費者

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オーガニックマルシェはじまる

 2024年3月22・23・24日に愛宕山・さくらマルシェ開催しました。
 昨年オープンした麻布台ヒルズ、東京メトロ日比谷線の霞ヶ関と神谷町間にオープンした虎ノ門ヒルズ駅。周辺エリアを中心に虎ノ門ヒルズの高層ビル群が注目されています。
 加えて、隣り合わせの愛宕山エリアの再開発に伴い、愛宕神社の境内も新しく整備された。いま全国的に注目されている場所となっている。

 ここで全国の“オーガニックビレ

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「オーガニック電話帳」制作開始のお知らせ

レポート NO 001  2024 5.26. SUN
 「オーガニック電話帳」第8号を2024年11月に発行します。
2001年11月に創刊して以来、不定期に発行してきた「オーガニック電話帳」も第7号を出してすでに8年が経過。すでに本屋さんの棚からは姿を消しています。イベント参加もコロナ禍前に比べて積極的ではないので、その存在を新しく知る人はほとんどいないでしょう。という極まった状況なので、ソロ

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オーガニックが面で見えてきた

脱炭素社会、CO2ゼロエミッションへ舵を切った日本。それを受けて農水省は「みどりの食料システム戦略」を法制化し2050年に向けたビジョンを示した。

そして、「みどりの食料システム法」に基づき、オーガニックの普及を目指す「オーガニックビレッジ宣言」する市町村が続々と誕生している。

今年8月段階で61市町村だったのが、9月になってその数が91市町村(12月現在92)と発表された。一気に30市町村増

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食育とオーガニックの親和性に注目したい

オーガニックの世界では2000年、有機JAS認証がスタートし2006年に有機農業推進法が施行された。有機農業の世界はマーケットが存在しているが、日本は極めてゆっくりと成長している。

一方で食育は2005年に食育基本法が施行された。食育は教育であり、マーケットは存在しない。主たる現場は学校、家庭、そして行政との連携活動である。

ともに食がテーマの世界ではあるが、活動現場では直接的な接点も、消費者

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つぶやくのははじめて。たまにセミナーに呼ばれて話すのだけれど、今日は「食育とオーガニックの親和性」テーマのズームセミナーで70分話してきた。ズームでの講師は初体験だった。視聴者の顔が見えず、反応が伝わってこないのはやっぱり困った。寝つきはメチャいいのに今夜はモヤモヤして寝れない!

"有機農家はカッコイイ”という時代の到来

農業が「汚い、きつい、キケン」と敬遠される3K職業といわれて久しい。
とんでもない話である。農家はカッコイイ。とくに有機農家は「カッコイイ、かせぐ、かなりモテル」の3K職業だ。
最初に気づいたのは20年前。雑誌の取材で長野県茅野市の柿澤宏仁さんに会ったときだ。ひとしきり米作りの話を聞いた後、田んぼに入ってもらって撮影をした。
7月下旬の午後、炎天下だった。自然栽培の稲は青々と勢いよく伸び、見るから

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おいしいトマトが食べたい

おいしいトマトが食べたい

幻になった伊坪さんのトマト
 届いて1週間。そろそろ完熟。わが家に到着したときはヘタの緑は鮮やかで鋭く反って輝いていた。
 栃木県・那須塩原の伊坪さんが育てるトマトをはじめて食べたのは13年前。以来、毎年4月も中旬を過ぎると「そろそろだなぁ」と思い出す。その瞬間までうっかり忘れていたりする年もあるけれど、何かの拍子にいきなり思い出す。トマトは一年中手に入るものと錯覚氏ているのか「この時期にしかない

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うまい米が食べたい ①

自慢したいお米
 この国にはおいしいお米をつくってくれる人が何千人、いや何万人もいる。その中の何人に、どんなめぐり合わせで会うことができるだろうか。仕事とはいえ野菜畑にも行くので百人くらいだろうか? たった一度、わずか60分だけで、その後互いに会えないままという人もいる。だから一人ひとりとの出会いはとても大切だ。
 そんな中で古川勝幸さんに早い時期に出会えたのは幸運だった。早い時期というのは、オー

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山口タカの“気がついたらオーガニック“

プロローグ

1997年に日本初のオーガニック専門雑誌「ORgA(オーガ)」を創刊。3年間で7号まで制作。その間に日本各地の有機農家からレストラン、蔵元、ショップなどを取材。有機野菜のおいしさと有機農家の人としての魅力に魅了され「ORgA」休刊後も取材を続け2001年に「オーガニック電話帳」を自費出版で発行。以来不定期に改訂を重ね、2023年には5年ぶりになる改訂第8版を刊行予定。増ページで約60

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