山口タカ

や組[YAGUMI]代表 食育とオーガニックを中心にひとり出版で活動する編集人。200…

山口タカ

や組[YAGUMI]代表 食育とオーガニックを中心にひとり出版で活動する編集人。2001年「オーガニック電話帳」創刊。漫画「美味しんぼ」101巻“食の安全“をコーディネート。作中に“オーガニックの水先案内人“として登場。近著に服部幸應監修「食育入門」(や組刊)大分県佐伯市出身。

最近の記事

オーガニックが面で見えてきた

脱炭素社会、CO2ゼロエミッションへ舵を切った日本。それを受けて農水省は「みどりの食料システム戦略」を法制化し2050年に向けたビジョンを示した。 そして、「みどりの食料システム法」に基づき、オーガニックの普及を目指す「オーガニックビレッジ宣言」する市町村が続々と誕生している。 今年8月段階で61市町村だったのが、9月になってその数が91市町村(12月現在92)と発表された。一気に30市町村増加したという印象だ。 2025年に100市町村、30年までに200市町村の目標

    • 食育とオーガニックの親和性に注目したい

      オーガニックの世界では2000年、有機JAS認証がスタートし2006年に有機農業推進法が施行された。有機農業の世界はマーケットが存在しているが、日本は極めてゆっくりと成長している。 一方で食育は2005年に食育基本法が施行された。食育は教育であり、マーケットは存在しない。主たる現場は学校、家庭、そして行政との連携活動である。 ともに食がテーマの世界ではあるが、活動現場では直接的な接点も、消費者や食業界へのアプローチ内容も似て非なるものであるという認識が潜在的にあった。

      • つぶやくのははじめて。たまにセミナーに呼ばれて話すのだけれど、今日は「食育とオーガニックの親和性」テーマのズームセミナーで70分話してきた。ズームでの講師は初体験だった。視聴者の顔が見えず、反応が伝わってこないのはやっぱり困った。寝つきはメチャいいのに今夜はモヤモヤして寝れない!

        • "有機農家はカッコイイ”という時代の到来

          農業が「汚い、きつい、キケン」と敬遠される3K職業といわれて久しい。 とんでもない話である。農家はカッコイイ。とくに有機農家は「カッコイイ、かせぐ、かなりモテル」の3K職業だ。 最初に気づいたのは20年前。雑誌の取材で長野県茅野市の柿澤宏仁さんに会ったときだ。ひとしきり米作りの話を聞いた後、田んぼに入ってもらって撮影をした。 7月下旬の午後、炎天下だった。自然栽培の稲は青々と勢いよく伸び、見るからにエネルギーに満ちていた。その中に入っていった柿澤さんが麦わらを被ってこちらを振

        オーガニックが面で見えてきた

        • 食育とオーガニックの親和性に注目したい

        • つぶやくのははじめて。たまにセミナーに呼ばれて話すのだけれど、今日は「食育とオーガニックの親和性」テーマのズームセミナーで70分話してきた。ズームでの講師は初体験だった。視聴者の顔が見えず、反応が伝わってこないのはやっぱり困った。寝つきはメチャいいのに今夜はモヤモヤして寝れない!

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          おいしいトマトが食べたい

          幻になった伊坪さんのトマト  届いて1週間。そろそろ完熟。わが家に到着したときはヘタの緑は鮮やかで鋭く反って輝いていた。  栃木県・那須塩原の伊坪さんが育てるトマトをはじめて食べたのは13年前。以来、毎年4月も中旬を過ぎると「そろそろだなぁ」と思い出す。その瞬間までうっかり忘れていたりする年もあるけれど、何かの拍子にいきなり思い出す。トマトは一年中手に入るものと錯覚氏ているのか「この時期にしかない」ということをついつい忘れてしまう。  手元に届くのは5月中旬から6月中旬の約1

          おいしいトマトが食べたい

          うまい米が食べたい ①

          自慢したいお米  この国にはおいしいお米をつくってくれる人が何千人、いや何万人もいる。その中の何人に、どんなめぐり合わせで会うことができるだろうか。仕事とはいえ野菜畑にも行くので百人くらいだろうか? たった一度、わずか60分だけで、その後互いに会えないままという人もいる。だから一人ひとりとの出会いはとても大切だ。  そんな中で古川勝幸さんに早い時期に出会えたのは幸運だった。早い時期というのは、オーガニックの取材をはじめて間もない頃だったことだ。それは私が食も農業のことも知らず

          うまい米が食べたい ①

          山口タカの“気がついたらオーガニック“

          プロローグ 1997年に日本初のオーガニック専門雑誌「ORgA(オーガ)」を創刊。3年間で7号まで制作。その間に日本各地の有機農家からレストラン、蔵元、ショップなどを取材。有機野菜のおいしさと有機農家の人としての魅力に魅了され「ORgA」休刊後も取材を続け2001年に「オーガニック電話帳」を自費出版で発行。以来不定期に改訂を重ね、2023年には5年ぶりになる改訂第8版を刊行予定。増ページで約600ページのボリュームになる予定。 また2005年の食育基本法制定に先駆け2004

          山口タカの“気がついたらオーガニック“