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はじめての方へ:子連れ離婚、シングルマザー、そして再婚ーー「離婚して大正解」の経験談を語ります。

離婚、シングルマザー、そして再婚について、書いてみようと思います。

こんにちは。台湾在住の編集・ライター、近藤弥生子と申します。

長男が二歳になる頃に離婚して、親戚もいない台湾で約六年間シングルマザーとして過ごし、約三年前に台湾人と再婚し、次男を出産しました。

私はいつもプロフィール欄に「台湾で六年間のシングルマザーとして暮らしたのち、再婚」と記載するようにしているのですが、それには「シングルマザーで頑張っている方達を励ましたい」という理由があります。

シングルマザーといっても本当に様々な方がいらっしゃいますので、中には特に頑張らなくても良いとか、しんどい思いをされていない方もいらっしゃいますが、私が励ましたいのは「過去の私自身」なんだと思います。

離婚関連やひとり親の苦悩って、とてもプライベートなことですし、辛い気持ちを吐き出すことは、聞いてくれる相手に申し訳なくて、できるだけしたくないと思うのではないでしょうか。ましてや離婚相手とうまくいかなくなったことを話すのだって、本当はまだそのことを認めたくない、まだ希望を持ちたいという気持ちもあったりして、とてもつらいことだと思います。それに仮にも結婚を決意するくらい一度は愛した人なわけですから、相手とのプライベートなできことを人に言えば言うほど、実は最もダメージを受けるのは自分だということも、頭ではよく分かっていたりして、とにかく苦しい状態だったりしませんか。

私自身が離婚しているから身近に感じていただけるのか、離婚に関してさまざまなご相談を受けてきました。「夫が不倫しているのを知ってしまった」「夫婦仲がどうしても修復できない」ーー、中には初対面なのにかなりプライベートなご相談を受けたこともあります。

その経験から、“一見外から見たらとても幸せな家族に見えるのに、実は家庭内は全然そうではない”ということが、別に特別なことではないのだということを知りました。

「これってもう、離婚した方がいいのかな」「でも、子どもがかわいそう」「一人で育てられるか不安」「自分が“幸せな結婚ができなかった”という事実を受け入れられない」

彼女たちの口から出てくるのは、こういった正解のない問題です。そして、他でもない私自身も悩み続けた問題でした。

そして、初対面で恥ずかしくても皆さんが私に相談されたのは、状況は違えど同じような立場に置かれたとき、私がどのように考え、判断したのか、そして今後悔していないかどうかを知りたかったからなのではないかと思っています。

だから、再婚して丸二年が経過した今、私がそれらの問題についてどのように考え、再婚した今、どのように振り返っているのかをいったんまとめてみたいと思いました。

これはシングルマザーだった頃の私には書くことができず、今の私だからこそ書くことができる内容です。再婚後まもなく書いても説得力がないですし、時間が経過すればするほど記憶が薄れていってしまうので、今がベストなタイミングだとも思いました。

辛い過去なので、できることなら思い出したくないことも多くあります。でも、過去の自分と同じような境遇の方がいて、私の経験談によって励ますことができるならやりたいと思いました。それに、自分自身の過去としっかり向き合って内省することも、自分にとって大事なのかなと思います。

ブログでは何回も繰り返し書いていますが、私は離婚相談を受けたいと思っていません。私は離婚カウンセラーでも、心理カウンセラーでもない、ただの素人で、自分の体験を書くことしかできないからです。

2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、日本で「シングルマザー」というと、「貧困」という記事ばかり目にするようになってきました。「ステイホーム」の影響で、家庭内不和やDVなどが悪化するような状況もあるようです。
貧困やDVなどから抜け出すための制度の整備はもちろん大事ですが、シングルマザーにとってしてみれば、心の持ちようもすごく大切なことだと私は思います。
実際、心がくじけてしまいそうになることが、私自身何度もあったからです。

私はカウンセラーやサポーターの方のように多くのケースを見てきたわけではないので、あくまで個人的な体験談を綴ることしかできません。ですが、経験者にしか語ることができないこともたくさんあるのかなとも思います。昔の私と同じような気持ちで子育てに仕事に奮闘されていらっしゃる方の励ましになれば、こんなに嬉しいことはありません。

書く場所をどこにするか問題

これを書く場所を自分のブログにするか、他の場所にするかはとても悩みました。
結果的に「noteで有料記事にする」という方法を選んだのですが、ここではその理由についてご説明させていただきたいと思います。

当初、思いついた選択肢は以下の3つ。
1. 個人ブログで書く
2. noteで書く
3. 媒体で書かせていただく

個人ブログで書かなかった理由

私は台湾に移住した2011年から細々と個人ブログ「心跳台灣」を運営しています。
ブログは私にとってホームのような場所で、広告バナーこそ貼っていますがお金を稼ぐための場所ではなく、本当にリラックスして書きたいことを書くことのできる場所です。たまにコメントやメールで感想をいただくくらいで、どのような方が見ていてくださるのかあまり分かりませんが、かれこれ続けて九年になります。

だから「できれば離婚・シングルマザー・再婚についての総まとめもここで書きたい」と思いました。

ただ、ひとつ大きな問題があります。それは「たくさんの方に読んでいただきたいけれど、誰でも読めるようにはしたくない」という気持ちでした。

離婚というのは相手のあることです。さらに、子どものいる離婚というのは元夫だけでなく、息子も大事な当事者の一人です。息子が大きくなった時に読めるのだということを大前提にしなければなりません。すごく大切でプライベートなことを書くことになるわけですから、間違っても飲み会の席で酒の肴に消費されるような話題を提供するようなことがあってはいけないという気持ちです。

そんな理由で、誰もが気軽に読めるような状態にはしておきたくないと思いました。“本当に必要としている方”にだけ、読んでもらえるようにしておきたいと。

書かせていただける媒体を探さなかった理由

媒体で書かせていただく意味は、私にとって「編集者さんがいて、その媒体のビジョンや読者さん向けのコンテンツ作りに伴奏していただける」「自分のブログで書くより多くの方に見ていただける」というメリットがあります。

これから書く記事を、できるだけたくさんの方に読んでいただきたいという気持ちはあります。ですが、この「離婚、シングルマザー、そして再婚」については、前述したように誰にでも見てもらいたいわけではなかったこと、そして、できればすべて自分の言葉で、自分が思うままに書いてみたかったので、この選択肢を取りませんでした。

noteを選んだ理由

実は、出版社を介さずにKindle出版(電子書籍)という方法も考えました。過去に自分ひとりでやったことがある(『はじめての台湾マーケティング: インバウンド対策もこれ一冊で丸わかり』)ので、方法は分かっていますし、そんなに難しいことではありません。

けれど今は、その時代にはなかったnoteというプラットフォームがあります。

Kindleよりももっと手軽に読んでいただけて、媒体色もない。コメントやメッセージ機能もあるので読者の方とのコミュニケーションも取れる。そして私が必要としている「有料記事」機能があります。

ブログと書籍の間のようなポジションにすることで、「離婚、シングルマザーそして再婚」についての経験談を必要とする方が気軽に読んでいただけるようにできると思い、しばらくやってみようと思った次第です。

「ひとり親」と書いていない理由

実は、シングルマザー時代にマッチングアプリを使ったことがあるんです。そこで初めて世の中にはたくさんの「シングルファザー」の方がいることを実感しました。だから「シングルマザー」だけでなく、「ひとり親」すべてを励ませたら最高ですよね。

それでも「ひとり親」という言葉ではなく「シングルマザー」という表現を使うのかには一応考えがあります。

私は女性のひとり親として生活する中で、女性ならではの出来事を多く経験してきたから、同じような思いをされている方に読んでほしいというのが最大の目的だからです。まずは彼女たちが最も使うであろうキーワード「シングルマザー」を使用しています。わりと後から世の中にできた「ひとり親」という言葉を普及させていきたいとも思っているので、文中では使い分けしていきたいと思っています。

性別や立場に関わらず、その方の参考になるのであれば、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

記事購入前に知っておいていただきたいこと

「離婚、シングルマザー、そして再婚」を書くに際して、私は元夫や今の夫に許可を取った内容を公開したいと思っています。それは体験談を書く上でどうしても言及してしまうし、相手の心や名誉を傷付けたりしたくはないという最低限かつ最重要なマナーを大事にしたいと思うからです。

そのため、これから書く内容に、所々少し曖昧だったり、本当にあった出来事を全て書くことができない部分もあると思います。

そこだけご了承いただけたらと思います。

有料記事と無料記事

TwitterなどのSNSで他人の投稿を見て自分と比較するより、ここでホッと温かい飲み物を飲んだ時のような気持ちになってもらえたらと思っています。

私はいちばんつらかった、誰も知っている人のいない雪国で離婚してひとり親になった時、子供を保育園まで送った後の車の中や、子供を寝かしつけた後などに、これからどうやって生きていくかの手がかりを探してネット記事を読んだりしていました。

ひとり親って本当に時間がないので、ネット記事というのはとても読みやすいと思います。だからこれを読んだ方には、読後に元気になってもらえるようにと思っています。

有料記事は、日本のレギュラーサイズのコンビニコーヒーと同じくらいの価格(180円)にしました。自分が知りたいと思う記事だけを選んで読んでもらえたらと思っています。

有料記事のほか、無料記事もご用意したいと思っています。

有料記事の目次(予定)

1. どうして離婚した? 離婚して良かった?
2. 離婚時につらかったこと・嬉しかったこと
3. 子連れ離婚した時に気をつけたこと
4. 子連れ離婚、前後の子どもの変化
5. シングルマザー時代につらかったこと・嬉しかったこと
6. 海外でシングルマザーを選んだ理由と、その振り返り
7. シングルマザー時代にかけられやすい呪いと、覚醒方法
8. どうして再婚した? 再婚して良かった?
9. 再婚するときに気をつけたこと
10. 子連れ離婚相手との関係

有料記事には、記事を購入してくださった方への感謝の気持ちを込めて、私の二十年来の友人、イラストレーターのヒラマツオさんにお願いし、一点だけイラストを描いていただいています。

彼女は2013年にコミックエッセイ『台湾女ひとり旅』を出版されていて、私は取材協力としてそれに参加させていただいたこともあります。

二十年来のお付き合いなので、私の過去の彼氏もほぼ全員知っていますし(笑)、もちろん結婚、妊娠・出産、離婚、再婚全部よく見てきています。

そんなヒラマツオ画伯のイラストもぜひお楽しみくださいね。

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近藤弥生子 | 台湾在住ノンフィクションライター
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