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「バッタを倒すぜ アフリカで」 前野 ウルド 浩太郎

今回は献血ネタではないのですが、健康関連ということで本のご紹介です。

「バッタを倒すぜアフリカで」
前野 ウルド 浩太郎 著

書店で売り切れていたのでネットで注文したのですが、取り出してまず驚いたのが厚さと重さです。参考・引用文献までで605ページあり、前作(バッタを倒しにアフリカへ)378ページに比べて227ページも増加!!
通勤中に読めば腕が鍛えられるかもしれないレベルです。(私のスマートフォンは少し大きくて230gですが、この本は355gありました。)
それだけ楽しめることを期待してわくわくしながら本を開きました。

前作はただ表紙で「おもしろそう」と思って買ったのですが、私は自分の知らないことを知っている人の話を聞くのがとても好きです。
それまで知らなかったサバクトビバッタのことや、モーリタニアの生活、昆虫の研究についてなどを知ることができ、さらに様々な困難や失敗をユーモアたっぷりに描く著者の様子に励まされ、すっかりファンになりました。

考え込みやすい方なので、こういう読んでいるだけで元気になれる本は絶対に手放せません。

今作は、研究の成果を論文として発表するところまでがまとめられています。

前作同様、研究についてと研究者としての日常が程よいバランスで織り交ぜられ、たいへん癖になる読み心地。
また、バッタ研究の歴史や、他の研究者についても述べられているので、読みたい本がどんどん増えます。
良い本は、他の本への招待状であると思っているのですが、そういう視点でもこの本は良い本だと思います。

梨木香歩の「村田エフェンディ滞土録」という小説のなかに、「私は人間だ。およそ人間に関わることで私に無縁な事は一つもない」というテレンティウスの言葉が引用されているのですが、私はそれにとても共感しています。
生きている限り自分に無関係なことなどないし、新しい知識を得るとものの見方が変わったり、生きやすくなったりするのです。

バッタはあんまり興味ないという人でも、
環境問題に興味がある
疲れていて元気づけられたい
最近あまり笑ってない
旅行に行きたい
厚い本を制覇したい 、
達成したい目標がある
という人にはおすすめです。

ちなみに著者はモテない自慢をしていますが、
はっきりいってかっこいいし、
おもしろいし、
サバイバル能力もあるし、
人間関係構築能力も高いので、ネタなんじゃないかと思っていますが、どうなんでしょうかね。


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