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自分を大切にしていなかった恋愛のお話2 急展開

彼に噂の真相を確かめると
婚約破棄になったのは本当だった。

わたしはこのチャンスを逃してはいけないとすぐに動き出した。

同棲してる彼氏がいたのでは?と思う人もいると思う。
なのでまずはその同棲していた彼氏との話を先にしたいと思う。


その彼氏は10代後半に出会い、3年間同棲した。
彼氏の実家が自営業で彼氏もそこで働いていた。
付き合い始めて1年経った頃、人手不足だからとわたしも仕事を辞め彼氏の実家で働き始めた。

実家の仕事は繁忙期以外はそれほど忙しくなく、彼氏の父に紹介された知人の会社でもバイトを始めた。彼氏の父と2人でその会社に話を聞きに行った時
『うちの繁忙期以外はこき使ってやってくれ』と言われたのを覚えてる。
その時わたしは笑って誤魔化していたが違和感を感じていた。
時間が経つにつれその違和感は現実のものとなっていった。

実家の仕事は家族経営なので休みの日を決めていない。実家の仕事が休みになっても、わたしは知人の会社に仕事に行きわたしだけが休みなくずっと働き続けていた。
何よりも従業員というより、嫁のような扱いで給料もきちんと貰えていなかった。

ある日ふと鏡を見た時の自分の姿に驚いた。
髪はボサボサ、頬はコケ、とても20代前半には見えなかった。
体重計に乗ると見たことのない数字だった。
付き合い始めた頃よりも15キロも減っていた。
美容室にも2年以上行けていない。服も買いに行く時間がなく、痩せる前の服はブカブカで、常に部屋着のようなスウェットで出かけていた。

彼氏の親に早く結婚しろと言われていた。
このままでいいのか。流されて結婚して家で会社でこき使われて、わたしの人生はこのまま終わっていくのか。と思った時もあった気がするが、そんな事を考える余裕もないほど疲れ切っていた。

そんな日々を過ごしていた時、彼氏の父に紹介された会社に時々仕事で訪れていた『婚約者がいる憧れの彼』の婚約破棄を知ったのだ。
迷うわけがない。
こんな生活から1日でも早く抜け出したかった。
これはチャンスだ。
と思ったわたしはすぐに行動に出た。
同棲していた部屋から飛び出し、彼氏に別れを告げ、彼氏の実家の仕事も辞めた。
もちろん彼方としては突然すぎる出来事に慌てていた。謝罪や戻ってきてほしいと連絡はきていたが全て無視した。
そんな時タイミングよく彼氏の父に紹介された会社で正職員で働かせてくれる事も決まった。

全てが順調に進んでいる気になっていたわたしは
『憧れの彼』を飲みに誘った。
連絡先を交換し日にちを決め。
当日、婚約破棄になった話や同棲していた家から飛び出した話、お互いのいろんな話をして楽しい時間を過ごした。
わたしは彼に『ずっと憧れてました』と伝え、彼は年も離れ過ぎているし婚約破棄したばかりで仕事先の子と付き合ったら何言われるか分からないなぁ。と笑いながら誤魔化していた。
それからもメールをしたり一緒に出かけたり。
あの頃のわたしは誰が見ても浮かれていたと思う。

ある時彼の家で飲むことになり男女の関係になった。
わたしの気持ちを受け入れてくれたのだと思っていた。
だけどそれは勘違いだった…

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