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タンパク質摂取の極意 タイミング・量

1.いつ

2.どの程度の量を、何回に分けて

3.一回の量の個人差

4.一日の総量は


1.いつ

まず「筋トレ直後に筋合成のゴールデンタイムがあるからすぐにタンパク質を飲んだほうが良い」は本当です。これを示すのが画像1になります。

画像1

画像1

さらに画像1から言えることは、筋合成のブーストは48時間後まで続き、特に24時間以内はもっと強くなっていることです。

特に24時間のブーストは大きいとされているので筋トレ後24時間かけて十分量のタンパク質をとることが重要とされています。実際に一日トータルで行われる筋合成は一日トータルでとったタンパク質量に強く影響されることもあり、筋肥大のためには直後のタンパク質にこだわることよりもその後24時間でとる合計のタンパク質量を確保することが大事であると推奨されています。

*これを知らなかったので、筋トレ直後だけプロテインを摂取して満足していましたが、筋肉はつかず貧弱になっていきました。笑

【マッスルポイント】

・筋トレ直後はゴールデンタイムとしてタンパク質を摂取すべし

・しかし筋トレ後一日量として十分なタンパク質摂取量を確保することの方が重要

・筋合成は筋トレ後ずっと行われている

2.どの程度の量を、何回に分けて

これについて研究したのが画像2です。

画像2

画像2

ボーラス群:40g×2回(6時間おき)

中間群:20g×4回(3時間おき) 

頻回群:10g×8回(1.5時間おき)

この研究の結果、20g・3時間おきという群が最も筋合成を促しました。

その理由として

→筋合成は1回たんぱく質20gで頭打ちとなる(20gのホエイプロテインの筋合成をさばくのに3時間程度かかる・ホエイプロテインに関しては3時間おきの摂取がよい)

*ただしタンパク質の種類によって吸収のスピードが大きく変化する(ステーキは消化・吸収まで時間がかかるとか)ので、全ての食物が当てはまるわけではないですが、目安としては3時間おきが良いと思います。

【マッスルポイント】

・20g 3時間おきのタンパク質供給が一番筋合成する!

→ただし20gという量、3時間という間隔は深く考慮する必要あり

・筋合成効果において、摂取タンパク質量には頭打ちがある

(一気にタンパク質をどか食いしてもその分の効果は得られにくい)

3.一回の量の個人差

先ほど述べた1回のタンパク質量は20gについては、全ての人に一律20gでよいということではありません。あくまで目安であり、ある研究では高齢者は0.4g/kg、若年者は0.24g/kg程度が一回摂取量の頭打ちといわれているそうです。仮に体重が60kgとすると、高齢者では20g以上、若年者では15g程度でも十分ということですね。それを表しているのが画像3となります。

画像3

画像3

ですが、この研究は直前の運動負荷として下半身運動だけを実施しているので、より激しく全身運動をする場合は20gより多いタンパク質を摂取することで、筋合成に有利になる可能性があります。

【マッスルポイント】

・筋トレ直後は20-40gのタンパク質を摂取すべし

(量は運動量、年齢、体の大きさなどにより調整)

4.一日の総量は

先ほどは1回量の話でしたが、ここでは一日での総摂取量の話です。この考え方の目安となるのが画像4です

画像4

画像4

頭打ちは1.6g/kg/dayにあるのではないかとの報告ですが、これはトータルカロリーを確保した上での話であり、減量期などの低カロリー戦略下ではタンパク質をさらに増やしたほうがよいことが言われています。つまり、アンダーカロリーで減量を狙っているときはより高タンパク質にしたほうが最終的な筋異化を最小限に抑えられるということです。

しかし、ここは様々な研究による意見も分かれるそう(対象者の年齢や運動量などによっても違う)で、仮に30歳から筋トレに励むのであれば、2g/kg/day程度は摂取したほうがよさそうです。

【マッスルポイント】

・筋合成に最もよいタンパク質一日量摂取量は2g/kg/day?

ということで今回のまとめは・・・

【マッスルオピニオン・まとめ】

筋合成最大を狙うなら

①筋トレ直後に20-40gのタンパク質を運動量に合わせてとるべし!

②一日量として2g/kg/day、減量期は3g/kg/dayのタンパク質を摂取すべし!

その際、1回タンパク質量を20g以上確保しつつ、できる限り分散させて摂取する!

ここまで聞いて、いや、でもさ・・・と思う方は多いですよね。

その理由はおそらく、「タンパク質のとりすぎって体に悪いよね?」というところだと思います。

自分自身の体もそうですし、もしこの考えを高齢者が中心の患者さんなどに向ける場合もそこが懸念されますよね。

ということで次回は、タンパク質摂取の弊害についてまとめたいと思います。


最近筋トレ系の投稿ばかりですいません。ちなみに僕は言語聴覚士です。笑

でも、言語聴覚士も嚥下筋とか筋肉を鍛えますし、学ばないと矛盾している気がするので学びます。そして得た有益な情報はアウトプットしていきます。少しでも見る人の役に立てば+自分の脳内整理に良いです。

と、かっこつけてみましたが、単純にこの分野は趣味なので楽しいというのも本音でした。笑


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