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【小説】パートのおばさんに嘘をつかれる話

 スーパーの薄暗いバックヤードは、今日も少しほこりっぽい。

 売れ線のスナック菓子の詰まった段ボール箱を、無造作にカートに積み上げる。売り場で減っている品を足す目的の品出しではあるが、健一がどの菓子を補充するかは、その時の気分次第であった。

 店頭で欠品した品を補充する。それが健一の担当する品出し作業であったが、真面目にこなしていたのは、ほんの1週間程度。棚が空いてしまいそうな商品だけを、それこそぎりぎりのタイミングで補充しにいくことで、仕事を減らしていたのだ。

 今の職場についたのは三ヶ月前。

 高専を卒業し春に就職したものの、梅雨明け早々に退職してしまったので、一人暮らしの資金は早々に底をついてしまいそうだった。浪費癖があるわけではないが、次の就職先を探すにも先立つものが必要で、まずは一時しのぎに、と始めたのが今のスーパーのバイト店員というわけだ。

 前の就職先は、高専の先輩から紹介された町工場だった。

 当時、担任の老教師に就職先を伝えると、そこはあんまりお勧めできない。と眉根を寄せて言われたのを覚えている。だが、懇意にしていた先輩も既に勤めていると聞いていたので、その時は特に気にもとめなかった。

 今にして思えば、あの時にその理由をちゃんと聞いておけば良かったのだが、当時の担任教師との信頼関係はとうに崩壊しており、そんな殊勝な考えに思い至るのは、到底無理であった。

 そもそもあの教師は、俺の前では何故かいつも苦虫を噛み潰すような顔をしており、卒業までについぞ笑顔をみたことはなかった。

 俺も世辞にも授業態度が良かったとは言えない。しかし1年生の時、その教師が、自分以外の生徒と話す時は普通に笑顔で接しているのを、俺は何度も見てしまっていた。かくいう教師の方も、俺が見ていることに気がついても、態度を変えることはなかった。

───そう、これはあからさまに差別されているのだ。

 如何に人付き合いの機微に疎い俺でも、そのことに気づくまでに、そう時間はかからなかった。

 高専の担任教師は、3年間、ずっと変わらない。

 1年目に教師の態度に差別があることに気がついた俺は、まともに授業をうけずに露骨にサボるようになった。そんな担任教師への反発もあったし、どうせ成績簿にも、あの教師の差別が入るのだと思うと、どうにも身を入れて真剣に授業をうける気がしなかったのだ。

 そこはただでさえ、余り勉強をしてこなかった身だ。授業に出ても、まともに聞いていなければ、成績が下がるのは当然の話。悲しいかな、卒業する頃には、クラスの中でもすっかり落ちこぼれ扱いされる始末であった。

 そんな高校生活だったから、就職先を決める時も、投げやりで、やる気は殆どなかった。 楽に働いていければそれで良い。俺はそれぐらいに思っていたのだ。

 そんな矢先のことだ。
 放課後、パチスロで時間を潰していた時に、先輩に誘われたのは。

 「どこも行くところが無いなら、俺のいる工場で働いてみないか?」

 この野中先輩は、面倒見の良い、いわゆるアニキ肌で、学校で本当に色々とよくしてもらった。

 「あ、はい。だったらお願いしたいっす。」

 ためらう理由は特になかった。就職先は真面目に探していなかったので、まだその時には決まっていなかったことも、もちろんある。
 それでも、先輩の紹介ということであれば信用できるし、何より堪え性のない短気な先輩自身が勤めているのであれば、最近流行りのブラック企業というわけでもなさそうだ。

 「とにかくいい人ばっかりだからさ。」

 普段は愚痴から会話がスタートする先輩の口からも、悪い話は何ひとつ出なかった。

───しかし今にして思えば、旨すぎる話だったのだ。

 晴れて就職が決まり、4月の頭に工場に向かうと、何故かそこには、もうとうに既に先輩の姿はなかった。

 前頭葉に白髪がうっすらと残るだけの、70歳は越えていそうな社長に恐る恐る尋ねると、「先月頭に辞めたよ。」と、至極そっけない返事が返ってきた。
 そういえば俺が誘われたのも先月だった。そう、俺を誘ったあの時、既に先輩は会社に辞表を出していたことになる。

 戸惑いながら就職初日を終えた後、すぐさま先輩の携帯に電話をかけてみたが、番号は既に解約されていて、連絡は取れなくなっていた。SNSは残っているようだが、いくらメッセージを送っても、さっぱり既読は付かない。

 感情が整理できずに、スマホを握る手に、つい力がこもる。

────つまり要するに俺は、人生の一大イベントといえる就職において、先輩に騙されたのだ。

 就職先の町工場は、金属加工を主な仕事にしていたが、その社員の大半は自分の父親よりも年上であり、まだ若い健一から見れば、「お爺さん」ばかりにみえた。

 先輩が何故、先に辞めたのか。

 それを悩むまでもなく、その理由は、自分が働きはじめてすぐにおおよその察しがついた。

 暇なのだ。すごく。

 いや、正確に言えば、工場的にはそうではない。

 勤務時間中、爺さん達はなにやらすごく懸命に手を動かし続けている。それならば、自分も何か手伝えば、と思うのだが、誰も相手にしてくれないのだ。

 なにか自分にも出来る仕事を、と声をかけると、仕事を覚えるにはまだ早いからと、雑用が回ってくる。掃除とか、買い出しとか、その‥‥まあ本当にいわゆる雑用だ。

 まあこんな環境であれば、先輩が辞めてしまったのも頷ける。
 正直、俺がいなくてもこの工場はまわっていけるだろう。世辞にも老い先が余り長くはないように思えるあの爺さん達が、ずっと元気であり続ける限りではあるが。

 そんな次第で、やる気をすっかり折られた俺が、町工場の社長に辞表を出すまでには、三ヶ月とかからなかった。最初はくすぶっていた僅かなやる気も、飼い殺し状態が続いたことで、すっかり雲散霧消してしまっていたのは言うまでもない。

 しかし我ながら、よく三ヶ月もひたすら雑用していたものだ。
 一体、あの雑用がどれだけの利益を生んでいたのかは、まったく想像がつかないが、安いながらも給料は、当初の約束通りの金額を払ってくれていたのだけは救いだった。

 心なしから最近更に頭頂部が薄くなった社長に、退職を告げに行くと、ひとしきり引き止められた末に、俺の覚悟が変わらないことを理解した社長は寂しげに。

 「仕事はつらかったですか?」
 「いえ。自分には向いてなかったみたいです。スミマセン。」

 どうでもよくなっていた俺は、その場限りの適当な嘘をついた───

 だがしかし、辞めたのは良いが。暮らしていくのに、先立つ金が無い。 そこでとりあえず生きていく為に俺が選んだのは、近所のスーパーのパートタイマーだった。見栄を張って友達には「バイト」などと言い換えてはいるが、求人票は「パートタイマー」だ。

 主な仕事内容は、倉庫から店頭への品出しと、簡単な清掃。

 身体を動かしていれば勤務時間はあっという間に終わる。正直、前職でやっていた雑用と大差は無い気もするが、先輩店員に指示されるままに仕事をするだけで、気持ちはずっと楽だった。

 一方で、先輩の目が届かないところでは、普通に手を抜いた。露骨にサボるまではなかったが、品出しをするふりをして、箱を出し入れしていれば、それらしくはみえると思った。要は体の良いサボりであることに変わりはない。

 そんな日々を重ね、仕事にも慣れてきた或る日のことだった。

 バックヤードで次の指示を待って休んでいると、同僚であるパートのおばさんに声をかけられたのだ。

 「どう? 仕事にはもう慣れた?」

 このおばさんは、俺よりもずっと身長は低いが、体重は同じくらいかもしれない。人より少しふくよかなお腹が、歩くたびに制服の下から控えめに自己主張をしている。

 「はい。身体動かすのは得意なので。」
 本音だった。元々頭を使うことが苦手な俺は、あまり難しいことを考えずに、身体を動かしている方が性に合っている。

 「おばさんね。あなたのことが心配なの。おせっかいだとは思うのだけれど、まだ未成年なのに、フルタイムでここで働く子なんて、殆どいないから。」

 「いやー、生きてかなきゃいけないんで働かないと。」
 適当に生返事。どうせこのおばさんも、本気で自分のことを心配などしてくれてはいない。それこそ、ただの興味本位からくる、おせっかいだろう。

 「ちゃんとした就職先、探した方がいいわよ。」

 「探してはいるんすけど。前の就職先をすぐに辞めたから、次がなかなか決まらないんすよ。」
 これは本当だった。ここにたどり着くまで、ハロワに行っても、前職を短期で辞めたのは厳しいね、と説教がましいことばかりを俺は言われて、軽くうんざりしていた。

 「・・・おばさんね。あなたぐらいの歳の子供がいるの。親の私が言うのもなんだけど、正直、そんなに勉強が出来るほうじゃなくてね。三流大学にも入れそうにないから、就職させようと思ってるのよ。」

「へえー」

 果たしてこういう時に、どういう返事をすれば良いのか、いつも困る。 いたずらに会話が長くなっても面倒なので、興味なさそうな空返事を返しておいた。

 「だから、他人みたいな気がしなくてね。こんなスーパーで腐ってるんじゃなくて、ちゃんとしたとこで働かないと、歳とってからがキツいわよ。」

 「べつに腐ってなんか・・ないすよ。もしかして喧嘩売ってるんすか?」

 昔から俺は、気になっていることを人に言われると、ついイラついてしまう、子供じみたところがあった。
 例えば、やるつもりの無い夏休みの宿題を、早くやりなさいと親に叱られると、ムキになって「いまやろうと思ってたのに!」と、その気もないのにそんな返事をする。痛い図星を突かれてすねているだけなのだが、それを素直に認められない負けず嫌い。昔からそんな子供だった。

 今も、「腐ってる」と面と向かって言われ、頭に血が登っている。

「あら。ごめんなさいね。そんなつもりはなかったの。休憩の邪魔してごめんなさいね。」 急に機嫌を悪くされてバツが悪くなったのか、おばさんは苦笑いしながら早々に売り場へと戻っていった。

 別に休憩をしていたつもりはなかったのだが、サボっていたのを見抜かれた様で、俺は更に面白くなかった。毎日掃除しているはずのバックヤードの空気は、今日もホコリで淀んでいる。

 その日の仕事を終え、八つ当たり気味に、スーパーの従業員出口に設置されたタイムカード機へ、叩きつけるようにタイムカードを勢いよく差し込む。タイムカードは厚紙製だが、力まかせに差し込まれて少し変形している。

 異音に気がついたか、丁度そばにいた同僚のおじさんに、背後から声をかけられた。
 早朝から働いている俺と入れ替わりで、夜~深夜までの時間に働くパートさんだ。少し自分よりもガタイが良く、ふたまわりは年齢が上だろうか。休憩室で何度か会話したことがあった。

 「お疲れさま。機嫌悪そうだな。なんかあったんか?」

 「いやあー、パートの斉藤さん、いるじゃないすか。なんかさっき、軽く説教されちゃって。なんか、斉藤さんにも自分と同じくらいの子供がいるらしくて、他人事に思えないとかで。」

 あまり人の悪口を言うのは好きじゃないが、機嫌が悪かったのと、疲れてたこともあり、素直な気持ちをぶちまけた。

 「あー。そういうことね……」
 おじさんはなにか思いあたる節があったような顔をし、顎に手をあてながら、徐にこちらをみて、話を続けた。

 「実はあの人、子供はもう亡くしてるんだ。多分、キミをみて、思い出しちゃったんじゃないかな。」
 「そうだったんすか。嘘、つかれてたんすね。でも俺は関係ないですから。」

─── そんな事情があるんだったら、きつく当たるんじゃなかった。

 後味が悪い。後悔しても遅いが、黙ってるほうも悪いだろう。子供だと思われたのか、嘘をつかれていたことも、あまり面白くない。通用口で会話を続けるのも迷惑だったので、適当に会話を打ち切り、職場から足早に立ち去った。

 帰り道の夕闇の中、自転車に乗りながら、あのおじさんの言う通り、あのおばさんは本当にもしかしたら、自分に亡くなった息子の影を見ていたのかと考える。

 8月の風は夜になっても、熱気をはらむ。日中の猛烈な日差しで温められたアスファルトが、日が落ちても熱を吹き出しているかのようだ。

 おじさんにはあの後、おばさんが嘘をついたのは、キミを馬鹿にしているのではなくて、むしろ気にかけている証拠じゃないかな、と言われた。気にかける際のやり方はひとそれぞれだから、と。

───人それぞれ。ってなんだ?

 前職では責任ある仕事をいつまでも与えられず、三ヶ月間ひたすら雑用だけを命じられて、やめてしまった。

 辞める時に社長に聞いてみたことがある。自分は必要とされてなかったんですよね?と。

 すると、
 「1年間は仕事を覚える時期。丁度難しい案件ばかりで、君に任せられる作業が作れなかった。もう少し待ってくれれば、今度はゆっくりと仕事を教えていくつもりだった。」
 などと言われたことを思い出す。

 あの時は、言葉通りに、自分には任せられる仕事がない、と受け取った。 それは間違いなく事実だったのだろう、高専を出たばかりの自分は仕事のやり方を知らない。しかし教えてもくれない。

 要は仕事の出来ない自分の図星を突かれたのだ。しかし自分にはどうしたら良かったのか、まるでわからなかった。

 今はどうだろう。と思い返す。スーパーのパート程度の仕事で、あのパートのおばさんの言うように、文字通り腐っている自分は。

 人に必要とされるまで、手を抜くのが正しいのかどうか。

 べつにあのおばさんの子供が亡くなってようと、今はどうでもいいことに思えた。

 怠惰な日々を過ごすままに、数日が過ぎた。
 前職を辞めてから、焦っていた気持ちも、安いながらもそれなりの収入があることで、少し落ち着いてきていた。

 そんなある日。
 先輩をみつけた。

 隣町のパチスロ屋で、死んだ魚のような眼をしてスロットを叩き続ける先輩を発見したのは、スーパーで働き始めてから一ヶ月程した頃だ。
 生気があまりなく、淀んだ瞳の中には、パチスロの液晶画面に映る、パステルカラーの魚の色だけがギラギラと反射してみえた。

 反射的に頭に血が登った俺は、大して出ていない台の前から先輩を引きずり出し、店の裏の駐車場で、前の会社を辞めた理由を問いただすことにした。

 先輩は、俺を誘っておきながら、俺が入社するのを待たずに、あの工場を辞めた。いや、最初から俺を待つつもりなど無かったのであろう。
 あんな暇な仕事の後継者に、わざわざ俺を誘った理由が知りたかった。

 自分も辞めた今、先輩が辞めた理由を聞ける義理もないし、聞いたところでなんの解決にもならない。

 だが俺は、自分に連絡もなく、先輩が俺の前から姿を消したことに怒っているのだ。

───いや、違う。わかっている。
 俺は、先輩にすら必要とされなかった自分の無力感に苛立っていて、今そのやり場のない感情を、先輩にぶつけようとしているだけだ。

 「俺さ……責任に耐えられなかったんだよ。」
 どこかタバコ臭い駐車場に出ると、こちらが何かを尋ねる前に、暗い表情のまま、突然先輩の方が先に語り始めた。

 「え?」

 「あの工場の爺さん達さ、数年ぶりに入社した若手社員だから、って妙に張り切って。俺に次から次へと色々教えてくれて……そのまま初仕事もやらせてもらったんだけど、俺、作業で大失敗しちゃってさ。なのに、全然、爺さん達、俺のことを叱らなくて……」

 先輩は声を沈ませたまま、話を続けた。

 「耐えられなかったんだよ。申し訳なくて。折角、期待されて責任のある仕事貰って。だから、工場のみんなの前で『重すぎる』って言って、そのまま逃げた。」

 「……なんすか、それ。なんなんすか、それほんと。」

───俺には先輩を責める資格なんて無かった。

 薄暗い駐車場で、先輩は愛車のフィットのドアに寄りかかりながら、所在なさげにタバコに火を着けた。

 紫煙の向こう側で俺は、前で退職した時の、あのやり取りを、また思い出していた。

 「丁度難しい案件ばかりで、君に任せられる作業が作れなかった。もう少し待ってくれれば、今度はゆっくりと仕事を教えていくつもりだった。」

 そう、「今度は」とは俺のことだった。

 期待をかけ過ぎてつぶしてしまった先輩のことがあって、俺にはあまり急に仕事を教えなかったのかもしれない。だとしたら俺は……


 翌日、俺はパート先に行くと、その足ですぐに店長に話をしにいった。 いままで手を抜いていたり、さぼっていたこと。その説明と、謝罪だ。

 店長は、俺が手を抜いていたりさぼっていたことは気づいていたし、バイトがさぼるのはよくあることなので、目に余る時以外は、叱ることは殆どないらしい。最近は、みんな叱るとすぐ辞めてしまうからだそうだ。

 今更、謝罪した理由の説明なんて、どうでも良かったが、都合よいエピソードに思えたので、先日のパートのおばさんの話をしておいた。

 すると、店長は困った顔をして。

 「それな……キミ、あのおばさん達にかつがれたんだよ。あの人に息子なんて最初からいない。だからもちろん亡くなってなんていないよ。やる気のない新しいバイトの子が入るたびに、あのおばさん達、示し合わせてその話を聞かせるんだ。」

 苦笑いして怒る気もしなかった。

 あのおばさんたちは、俺にやる気を出させるために、嘘までついた。自分のいもしない息子を殺してまで。

 一方、先輩は、責任と期待の重さに耐えられなくなって、俺に嘘をついて、後釜に据えようとした。

 そうだ。そういえば俺も嘘をついていた。 やる気がないなんて大嘘だ。

 前の就職の時も、今回も、人に必要とされたかったんだ。

 だから人に期待されていないのが辛くて、前の職場だって辞めたし、今回の職場だって、自分が期待されることを最初から諦めて、手を抜いていただけだ。それに気がついたから、謝ることにしたのだ。

 そうか、亡くなった息子さんは、いないのか。それは良かったな────

 騙されてばかりの俺だが、今度は不思議と悪い気はしなかった。

 その後、嫌がる先輩をひっぱって、町工場に連れて行き、逃げたことを謝らせたり、社長にもう一度頑張らせてくださいと、先輩がやる気を取り戻して懇願したりもしたが、俺は相変わらずあのスーパーでまだ働いている。

Fin.

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あとがき

ナマステ。ご無沙汰してます。他にも書いてますので、もし宜しかったらどうぞ。


俺はねぇ、饅頭が怖いんだ!俺は本当はねぇ、情けねぇ人間なんだ。みなが好きな饅頭が恐くて、見ただけで心の臓が震えだすんだよ──── ごめんごめん、いま饅頭が喉につっけぇて苦しいんだ。本当は、俺は「一盃のサポート」が怖えぇんだ。