ボケブレについての解釈
「ボケブレ」。写真をしている人なら一度は聞いたことのあるワードだと思いますが、その辺どう考えているかつらつら書こうと思います。
前提として、「ボケブレ」って芯となる主題があってはじめて成り立つものだと思っているんですよね。画面全体が全部ぼや〜っとしている状態だと、何がキーメッセージなのか伝わってこない。
じゃあ芯となる主題ってなんやねんという話なんですが、これはめちゃくちゃ難しい。色んな写真を見たし撮ったし、写真美術の講義まで受けたこともあるけど、未だに難しいです。多くの場合、「ボケ」ならボカしていない部分が、「ブレ」ならブレていない部分がそうなりそうです。 はっきり見えている/見えていないの対比で、見えているものが主題という考え方ですね。
でも、芯の部分=ボケてない部分、ブレてない部分と確定できないのが難しいところで、たとえ主題がボケたりブレたりしていたとしても「ここに芯がある」と信じられるなら、ボケブレ部分にも芯は生まれうるし、そこが主題にもなるわけです。私はなかなかそういう写真は撮れない?撮らない?ですが、あるにはあるはずです。森山大道さんのような巨匠はもちろん、他にもたくさん事例を見てきました。
私の場合、ボケブレは主題を強調したり、補強したりする使い方が多いです。強調は、主題以外の情報をボケブレを使って落としてあげて、本来うるさくなるような副題の濃度を下げて、その対比で主題をより強く見せる、みたいな感じ。
W主題を狙うならパンフォーカス高速シャッターという手も使います。現代なら1/1000 F22みたいな設定でも適正露出を出せるISO感度も常用範囲内ですからね。
主題の補強というのは、例えば電車が走っているという時間を撮りたい、というような「走っている」、「時が流れている」という要素が欲しいとき、ブレを使って時間の経過を表してあげる、みたいな使い方です。
まとまりがないというか、今回は今の自分の思考を言葉にしたらどうなるんだろうね?というので書いてみました。ボケブレは二眼かつ動画で映る人間の目では起こしにくい、写真的な表現の一つだと考えています。写真の重要な要素として、しばらくしたらまたその時の考えをまとめたいと思います。
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