似非
読書感想(続き)です!
この本の中のエッセイでは、「爽快な気分について」と「健康のしるべ」がとくに面白かったです。
「爽快な気分について」は、主に精神の健康について書かれています。気分を爽快にするのに役立つのは、たとえば自分の持っている良いもの、自分の恵まれた環境について考えてみることだといいます。
良いこと言ってるのでつい引用が長くなってしまいますね。
ただ本を読んでいるだけで実際にある自分の悩みが消えて無くなるなんてことはありません。しかし、原因よりも対処の仕方がまずくて爽快な気分になれていないというのは、往々にしてよくあることだと思います。いや、むしろその方が多いのかもしれません。
このエッセイには、爽快な気分になるための具体的なシミュレーションだけでなく、爽快な気分になれない人がやってしまいがちなことについてもたくさん書いてあるので、そちらの記述を拾い読みしながら、自分はやってないか、反省してみるのもいいでしょう。
続いて「健康のしるべ」。こちらは主に肉体の健康についてです。至言の数々をいくつか引用させていただきます。
目新しい結論はあまり出てこないのですが、常識的な主張が論理や具体例で肉づけされていて、説得力があります。
僕がとくに面白いと思ったのは、学者にふさわしい体の鍛え方についてのところです。
人と話すことといえば、むしろ精神にとって良いことだと思っていたので、これが(体の)運動だ、というのは新鮮な指摘でした。
それにこれは、「学者にふさわしい」体の鍛え方となっています。たしかに、学者は討論ができればいいわけで、別に筋骨隆々になる必要はありません。
そう考えると、アスリートや、農夫や、技術者などにも、それぞれの人にあった体の鍛え方があるでしょう。
たとえば現代でもジムに通ったり、筋トレに精を出している人はたくさんいますが、運動不足解消とか痩せたいとか、もちろんそれも全然いいと思うのですが、自分にふさわしい体の鍛え方について考えてみるのも一興です。
僕としては、仕事で重いものを持ったり、趣味のランニングで長く走れたり、友達とサッカーしたり、カラオケ行ったり、対話したりできるくらいの身体は作っておきたいところです。
……あとちょっとだけ書きたいことがあるのですが、ずいぶん長くなったので今日はここまでにしておきます。気が向いたらあとで続きを書く、……かもしれません。
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