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読書感想です!

プルタルコス『似て非なる友について 他三篇』柳沼重剛訳 岩波文庫

4日前に遊歴書房で買った本の1冊目です。
ちなみにどうでもいいんですが、僕はこのプルタルコスをテオプラストス(『人さまざま』の人。たしかアリストテレスの弟子。)と混同していて、この本をテオプラストスの著作だと思って読んでいました。
さらに、プルタルコスとプルタークが同一人物だということが分かってなくて、本の最後にある訳者の解説で、プルタルコスの『英雄伝』が〜、と書いてあるところで、あれ、『英雄伝』はプルタークじゃなかったけ?いや、そっか、同じなのか…と気付きました。
前に読んだ本と同じ著者だと思ってたらじつは違う人で、初めての著者の本を、初めてと意識せず、初めて読んだことになります。

まあそんなことはどうでもいいんですが……不思議な体験な気がしたので思わず書いてしまいました。

さて、この本には四つのエッセイが収められています。タイトルはこちら。

似て非なる友について
健康のしるべ
怒らないことについて
爽快な気分について

似て非なる友とは追従者、またはお世辞屋ともいわれ、ようするに本当の友達じゃなくて、自分に取り入ろうと近づいてくる人のことです。この二つの人は全然違うはずなのに、どちらも自分に優しくしてくれたり褒めてくれたりするので、外見上は見分けがつきにくい(似ている)。では、どうすれば見分けることができるか。「似て非なる友について」ではそんなことが書かれています。

他の三篇はタイトルだけで何についての話か一目瞭然ですが、「似て非なる友について」は、似て非なる友、ってなんだ……?と思わせて、その疑問がすでに内容の入り口にもなっている。これは訳者の方の工夫なのでしょうが、うまいタイトルの付け方だなぁと感心しました。

それにしても、どれも日常的な、親しみやすいテーマですね。自分が悩んだり気になったりしているテーマがあれば、そこから読むのをおすすめします。

どれも面白かったのですが、個人的には「健康のしるべ」と「爽快な気分について」がとくに刺さりました。
「爽快な気分」とは大雑把にいうと「ごきげんでいること」です。「健康のしるべ」とあわせて精神と肉体の健康の話になるので、僕はめっちゃ健康を気にしてる人みたいですが、健康が気になるトピックだというのは僕だけじゃないはず。
そして今も昔も、健康は人間にとって共通の関心ごとなんですね。

もうちょっと書きたいのですが、長くなってきたのでまた次回…。


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