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吾輩は暇である

吾輩は暇である。名前はあるし、どこで生まれたのか見当もついているが、暇である。なぜ暇なのかというと、仕事のストレスから鬱になり、会社を休職し、社会的活動を停止しているからである。師走に入り、三ヶ月目に突入した。
ちなみに、もし私と同じように、仕事に精神をやられてしまった人がこれを読んでいるならば、今すぐにブラウザを閉じて養生することを勧める。元気になったらまた読みに来るといい。

暇人の朝は早い。これは私の志が高いからとかそういうことでは全くなく、単純にやることが無く、就寝時間が早まっているからである。世の爺さん婆さんが早起きという現象の真理の究明してしまった気がする。右腕と左足を持っていかれないか不安だ。
少し話が逸れたが、とにかく暇なのである。前日に、明日はこれをやろうと思っても、だいたい大したものではないので、午前中でやりたいことが終わってしまう。そうしてまた暇になる。その後も思い出したように、やれあそこの掃除をしようだの、整理整頓をしようだの、思いついたことを片っ端からやっていっても、またすぐに終わってしまい、夕飯を食べ終わって一息ついてもまだ夜の19時くらいだったりする。暇なのである。

このワンルームの賃貸は私の城だ。好きなものだけを詰め込んだ、誰にも邪魔されることのない私だけの城。ステイホームなど言われなくても、私はお家が大好きな引きこもりなのである。

そんな暇な引きこもり生活を送っていると「今日はだしから味噌汁を作ろう」とか「今日は布団乾燥機かけよう」とか、「歯磨きの後にフロスをかけよう」とか、そういった、今まで仕事の忙しさにかまけておざなりにしていた日常生活の端っこのようなものにまで、手が届くようになった。と同時に、これらが堪らなく愛おしくなって、これらを大切にして生きていきたくなってきたのである。

正直に言おう、私はこの休職生活が大変心地よくなってしまった。もうこのまま社会復帰せず、しばらくニートになってしまってもいいんじゃないかとさえ思っている。世間体など知るか、これは私の人生だ。口出しなぞ許さない。
とはいえ、私の城という名の賃貸を存続させるためには、家賃という維持費がかかる。問題はそれだけなのだが、それが致命的なのである。今まで宝くじの類などは買ったことが無かったのだが、今年は買ってみてもいいかなと思っている。

さて、この文章も書き終わってしまったので、またやることが無くなってしまった。

次は何をして暇をつぶそうか。少し心が躍っている自分がいる。

梨女(@xxnashimexx)

ありがとうございます。 ちょっといいご飯を食べたいと思います。