【2023年ニンジャソン夏】竹取物語について
ドーモ、三宅つのです。これは2023年ニンジャソン夏の自由研究コンへの提出課題です。前回はオーボン(お盆)について考察してみましたが、今回はなんかふと思いついたので竹取物語とニンジャについて考察してみましょう。ネタバレやNRSにご注意下さい。
竹取物語とは
『竹取物語』とは、『竹取の翁』『かぐや姫の物語』ともいい、我々の世界でいう平安時代初期(9世紀後半から10世紀頃)に成立したとされます。11世紀初頭に完成した『源氏物語』に「物語の出で来はじめの祖なる竹取の翁」とあることから、日本最古の物語(空想小説)とされます。
しかし、この『竹取物語』には時代や地域によって無数のバージョンが存在します。原本は失われており写本でしか残っていませんが、その最古のものでも室町時代以前に遡れません。『万葉集』や『今昔物語集』、鎌倉時代の紀行文『海道記』等にも、一般に知られる『竹取物語』とはやや異なった物語が綴られており、仏典『月上女経』に似ているとの説もあります。
そしておそらく、その根底には恐るべきニンジャ真実が隠されています。これらのバージョンの差異と共通項をUNIXディープラーニングによってふるいにかけることで、禁断のニンジャ神話が浮かび上がってくるのです。まずは原文を読み解いていきましょう。
竹取の翁とかぐや姫
今は昔、竹取の翁と呼ばれる男がいました。彼は野山に入って竹を採取し、様々な武器や防具、道具を作成することに長けており、名をサヌキのミヤツコと言いました。彼がニンジャだとすればヤマト・ニンジャの弟子、あるいは本忍かと思われます。彼は弟子をとらないタイプのニンジャでしたが、技術の一部を学んだのでしょう。
彼はある時、竹林の中に光る竹を発見します。怪しんで近づいて見ると、その竹の筒の中には光り輝く美少女が鎮座していました。サヌキが彼女を家に連れ帰って養育すると、彼女はすくすく育って三ヶ月で成人します。その姿は非常に美しく、体からは光を放っており、見る者に憂いや苦しみを忘れさせるほどでした。サヌキは彼女に勇気づけられて竹を伐採し続け、「勢い猛の物」すなわち猛者、ないし富豪となりました。『今昔物語集』版では「竹の中から黄金を見つけて裕福になり、王宮に匹敵する宮殿楼閣を建て、多数の財宝を貯え、多くの家来を従えた」とします。
サヌキは大いに喜んで彼女をカグヤ(輝かしい)と名付け、宴会を開いて大勢の客人を招きました。噂を聞いた人々は熱烈に惹かれ、彼女をひと目見たい、妻にしたいと思い、熱心に邸宅に通ったり恋文をしたためて贈ったりしますが、彼女は返事もしませんでした。怒った客人たちが邸宅に侵入しても、サヌキや家来たちに返り討ちにされたでしょう。またカグヤも様々なジツで姿を隠し、見つかりませんでした。
宝物探索と姫の昇天
やがて五人の有力な貴族が彼女に求婚します。カグヤは断りの口実として無理難題を出すこととし、様々な宝物(レリックアイテム)を要求し、彼らに探索させました。彼らは偽物や作り物を提出して嘘の報告を並べ立てるも全て見破られ、誰もクエストを達成できませんでした。恥辱のあまり山に籠もって姿を隠す者、海に宝を探し求めて遭難する者、高所から落下して事故死する者も出る有様で、中央政府は騒然とします。
ついにカグヤは日本の君主であるミカド・エンペラー(あるいはミカドを背後から操るソガ・ニンジャか)に招かれます。しかしカグヤは「私は決して宮廷へ出仕しない。連れて行きたいなら殺せ!」と強情を張り、召喚命令に従いません。サヌキも流石に恐ろしくなり、カグヤを説得しますが従わせることができず、やがてミカドの軍勢に邸宅を包囲されます。カグヤは大勢の貴族に恥をかかせて死に追いやった恐ろしい存在ですから、支配者のメンツ、格差社会の秩序を守るためにも捨て置けません。
すると、不思議なことが起こりました。真夜中の邸宅は真昼のように、「満月の十倍にも」明るくなり、夜空から100体もの人ならざる存在が雲に乗ってあまくだって来たのです。彼らは地面から5フィート(1.5メートル)ほど上に立ち並び、空を飛ぶ車を伴っており、それを見た人々は恐れおののきます。サヌキは気力を振り絞って矢を射掛けますが、軌道を逸らされてしまい命中しません。彼らは「カグヤ姫は罪あって地上に降りていたが、刑期が満了したので連れ戻しに参った」と告げました。
カグヤは邸宅の奥から姿を現し、サヌキたちに泣いて別れを告げます。天から来た者たちはカグヤに天の羽衣と不死の薬を与えますが、カグヤはとっさに薬の壺を着物に包んで投げ渡します。しかし羽衣を着せられて記憶を失い(人間界での憂いを忘れ)、天へ昇っていきました。
ミカドは「不死になっても彼女に会えねば無意味だ」と嘆き悲しみ、天に最も近い場所とされる東の山に使者と多数の兵士を派遣し、その山頂で不死の薬の壺を手紙とともに焼き払わせます。以後ここは「兵士に富む山」富士山(フジサン)と呼ばれ、今も煙が天へ立ち昇っているのだといいます。
伝承考察
散りばめられたモチーフからして、これがなんらかのニンジャ真実を伝えていることは明らかです。フジサンが「兵士に富む山」というのは、紀元前1300年頃にハトリ・ニンジャたちがフジサンの麓でカツ・ワンソーらの大軍に戦いを挑んだニンジャ大戦の最終決戦、バトル・オブ・ムーホンをいうのでしょうか。だとすると、これは文字通り平安時代以前の神代の話です。
しかし、並み居るニンジャを手出しも出来ぬほど恐れさせ、戦うでもなく天へ姫を連れ去るような存在となると、キンカク・テンプルに坐すカツ・ワンソーか、彼の手勢(ワンソー派)がヒャッキ・ヤギョとして降臨したということになります。天とはコトダマ空間、満月とはキンカク・テンプルのことというわけです。ならばキンカクが初めて出現したバトル・オブ・ムーホンの後で、カグヤはワンソーのアバターだったのでしょうか。
また『万葉集』第16巻によると、竹取の翁はある時九人の乙女に出会い、年老いた姿を嘲笑されます。彼は怒ることなく奥ゆかしく歌を詠み、「かつてはわしも若々しい美青年の貴族だったのだよ」と告げたといいます。ニンジャは基本的に不老不死ですが、これはカグヤが去ったショックで年老いた後の姿(ないし「立ち枯れの時代」のメタファー)でしょうか。不死の薬なるものも、すでに不老不死となったニンジャには不要のはずです。
ハトリの娘である美女ベッピンは、少なくともハガネとは結婚しており、カグヤのように求婚を拒んではいません。とすると、カグヤに近そうなニンジャ存在としてはドラゴン・ニンジャがいます。
ユカノ/ドラゴン・ニンジャが自ら語るところによれば、カツ・ワンソーが討ち取られた時、そのソウルが昇っていった黄金立方体(キンカク・テンプル)は、それ以後もオヒガンの彼方に垣間見えるようになりました。ニンジャたちは「いずれ彼は黄金立方体から復活し、地上に再び現れる」と信じ、それに備えて三神器やキョート城などが作られたといいます。
ドラゴン・ニンジャはキンカク・テンプルの謎を探った末、黄金のイシダキを用いて自らのニンジャソウルと記憶の一部を不完全な形でアセンション(昇天)させました。地上に残った彼女はニンジャ六騎士としての力と記憶を失った不完全な存在となり、地上を放浪することになります。ソガ・ニンジャは彼女をこの不名誉な事件ごと歴史の闇に葬り去るため、ニンジャ六騎士から彼女の名を外した(失伝させた)のでしょう。
ドラゴン・ニンジャは(判明している範囲の情報では)結婚していませんし、黄金と関わりがあり、世界中からレリックアイテムを集めて研究し、その真贋を見極めることもできます。昇天に際して「記憶を失った」とあるのも彼女らしくあります。物語の最後に「フジサンの頂上で不死の薬と手紙を焼いた」とあるのは、彼女がキンカクに近づくためフジサンの頂上へ登り、その地で自己犠牲的な黄金イシダキ儀式を行ったことを暗示しているのかも知れません。フジサンはそもそもシ・ニンジャと関わりが深い地ですから、その頂上ならば天ならぬオヒガンとも近いでしょう。
また、彼女のソウルと記憶が失われただけならともかく、『竹取物語』の描写から読み取れる限りでは、黄金イシダキ儀式はキンカクを刺激し、現世とオヒガンの境を揺るがし、ワンソー派ニンジャのヒャッキ・ヤギョを招いた可能性があります。そして地上に残されたドラゴン・ニンジャの半身は、カラテと自我を失い、「赤子のような」状態になったでしょう。
竹取の翁が竹林の中で「彼女」を見つけ出したのは、讃岐や大和ではなくフジサンの麓だったかも知れません。物語はエピローグから初めへ遡り、幼いかぐや姫が地上に現れます。竹取の翁は失われた彼女の半身を取り戻すためキンカク・テンプルへ近づこうとし、そして……
0101010101◇01010101010
……このように竹取物語には数多くのニンジャ真実が秘められています。歴史の闇に不用意に触れることは得策ではありませんから、今回はこのあたりにしておきましょう。
【以上です】
つのにサポートすると、あなたには非常な幸福が舞い込みます。数種類のリアクションコメントも表示されます。