見出し画像

新しい映画配信サービス「JAIHO」が凄く面白そう

最近、新しい映画配信サービスが始まったのはご存知だろうか。
その名も「JAIHO」(ジャイホー)。
ヒンディー語で「万歳!」とか「勝利あれ!」などという意味があるらしい。

そんな「JAIHO」、名前も個性的だが、配信している作品も超個性的なのである。

前回、映画初心者に向けて超有名映画の話をしてしまったので、今回はちょっとだけ濃いめの話をしたいと思う。






1.初配信の作品がたくさん

画像1

というのも、このサービスは独占初配信の作品に力を入れているため、他の配信サービスでは観れない作品が揃った、面白いラインナップになっている。

たとえば、インド映画や香港映画は、あまり日本ではお目にかかることが少ないのだが、ここではそんな作品も配信してくれるというのだ。
まさにジャイホー(万歳)である。

インド映画では、手始めに超話題になった「バーフバリ」が5.1chというスペシャルなスペックで配信中。その他「'96」っていう、初配信なので全く知らない謎の作品が配信されていたりする。

香港映画では、ブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」や、キン・フー監督の「大酔侠」などが配信。
「怒りの鉄拳」はシリーズとしては2作目で、1作目「ドラゴン危機一髪」の方は配信されていない。そんなに繋がってなかった気がするからいいけど。
あと「考えるな、感じろ(Don’t think. feel)」が出てきたことで知られる「燃えよドラゴン」とは関係無い。

ほかに韓国映画にも力を入れているようで、「猟奇的な彼女」で知られるクァク・ジェヨン監督の「ラブストーリー」があったり、ユ・ヒョンモク監督の「誤発弾」という正直自分も監督の名前がギリ見たことあるくらいの監督作品まで配信している。

しかもこのJAIHO、毎日1本配信というU-NEXTもビックリの更新スタイル。
運営も大変な気がするが、なにか繋がりがあって出来ているのだろう。




2.アメリカ映画も日本映画もあるよ

画像2

これまでの説明だとアジア系の映画配信サービスっぽさが出てるかもしれないが、実は普通にアメリカ映画や日本の映画もある。

とはいえそこはJAIHO、普通のアメリカ映画や日本映画ではない。
いや日本映画は今のところそこまでもないか。もうちょっと頑張って。

まずアメリカ映画では、「オーバー・ザ・ムーン」があることに個人的には唸った。
エッチな映画と言ってしまえばそれまでだけど、ただエッチって訳じゃなくて、映画ならではのノスタルジーな雰囲気と、2人の燃えるような交流が魅力の作品。個人的には好き。
そういやU-NEXTとかでも見かけた気がしないので、面白いチョイスだと思う。

さらに「ステイン・アライブ」というキワモノ映画まである。
この作品は、あの「サタデー・ナイト・フィーバー」の続編なのだが、監督がまさかのシルヴェスター・スタローン。ロッキーでおなじみのスタローンである。
サタデーナイトフィーバーを知っている人なら、「え、大丈夫?」と思うかもしれない。そう思って正解である。大丈夫じゃないのだから。
JAIHOの作品紹介にも書いてあるが、ほぼロッキーみたいなノリでやってしまっている問題作。サタデーナイトフィーバーを観たことがあって、超暇なら観てもいいと思う。

そして日本映画では、小津安二郎監督の「お早よう」と、石原裕次郎と三船敏郎が共演した「黒部の太陽」が配信中。

小津監督の作品といえば「東京物語」や「秋刀魚の味」や「麦秋」なんかが有名で、入口としても無難なのだけど、「お早よう」を持ってきているところがJAIHO的ひねりポイントかもしれない。
あえて原節子さんが出てない映画を選びました的な?

そして「黒部の太陽」は、U-NEXTなんかでも配信されているんだけど、昭和の邦画を代表する二大スターの貴重な共演作をバシッと持ってきたのは、スタート切った感もあってこれはこれで面白い。
2人の共演作の割には、あまりテレビで紹介されたりもなければ、そんなに有名な印象もないので。




3.FireTVでも観れるよ

そしてこのJAIHO、実はFireTVでも視聴することが可能。
個人的には凄く評価したいポイント。

PC・スマートフォンのウェブブラウザで観ることができるのだけど、スマホのアプリは無いのにFireTVのアプリはあるというのも他とは違う。

最初、FireTVでも観れると聞いて、ミラーリングでしょ?などと思っていたが全然違った。
ちゃんとFireTVのアプリ検索で探すと、きちんとアプリが配信されているのである。

ミラーリングだとスマホが自由に使えなくなって個人的にあまり好きじゃないので、FireTVユーザーとしては非常にありがたい対応である。




4.個人的にJAIHOに期待したいこと

こんな個性的な、オリジナリティ溢れるラインナップを見せてくれるJAIHOに個人的には非常に期待している。

このクセのある配信なら、あんな映画やこんな映画も配信してくれるのではないかと……。

たとえば、「駅馬車」以前のジョン・フォード監督の作品とか、西部劇は西部劇でもイギリスのバート・ケネディ監督の良くもなければ悪くもない微妙な作品とか。
ヌーヴェル・ヴァーグの中でもかなり地味なエリック・ロメールの作品とか。
邦画だったら黒澤明監督じゃなくて稲垣浩監督の作品とか。特撮で言うなら、円谷英二さんじゃなくて中野昭慶さんが携わった作品とか。
そしてやはりインド映画の配信も積極的(?)に見えるので、サタジット・レイ監督の作品も配信してほしいところ。

JAIHOにはこういう、「え、そっち?」みたいな作品を配信できるポテンシャルと拘りを持っていると思うので、今後のラインナップに期待したい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?