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 6TEEN 著:石田衣良

 4TEENの続きが書いてあって面白くて二日で読んでしまった。ダイはなんと本当にユウナさんと同棲して父親になっていた。築地市場で働いて、夜間学校の高校に通っている。

 ジュンは開成高校に通っていてそこでも優秀なようだった。ナオトは私立の大学までエスカレーター式の学校に行き、テツローは都立の新富高校に通ってる。ダイの夜間高校もこの学校だ。制服は無く、牧歌的な自由な高校だった。

 この間の書評のように各章のあらすじやネタバレを書く気は無い。でも、石田衣良さんの優しい描写のおかげで16歳を追体験してるような錯覚に陥り、一つ青春を過ごした気になれるから不思議だ。

 4TEENで散りばめておいた内容を回収してるから断然4TEENを読んでから6TEENを読む事をオススメする。

 少し哲学的な会話や描写が目立つ。それは高校生と言う大人でも子供でもないアンビバレンツな年齢を表す為に必要な描写だ。あの気怠く、未来を見通せそうで見通せない年齢特有の香りを見事に書き上げてると思った。

 最後は少し感傷的になる別れの話だ。テツローは童貞も卒業することになった。この4人の絆はナオトが病気で死ぬまで固く結ばれたままだろう。良い話を読んだな。次は島清恋愛文学賞を受賞した『眠れぬ真珠』を読みたいと思った。

 以上

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