和田誠さんと運命

まず、そもそもこの和田誠展に行けたこと自体がすごいことかもしれない。

一つ一つの出来事に何かしらの意味があるとするならば、これもまた私の人生における”運命”だったと思う。

私が彼を知ることになったきっかけは、ビームスと文藝春秋のコラボイベントに行ったことだ。

別に特段ビームスが好きとか、文藝春秋が好きとかじゃなかったから、なんでそれに行こうと思ったのかは覚えてない。

だけど、ビームスのアルバイトに応募もしていて、そのイベントに向かっている最中に合格の電話がきて、興奮してイベント会場に向かったのは覚えている。

そして、会場でビームスの社長である設楽さんに

「さっき合格したんですよ〜!!」

とお伝えしたのも覚えている。

その時、文藝春秋とビームスのコラボTシャツが販売されていて、

その鳥の絵に一目惚れして購入した。

そのTシャツはずっと愛用しているのだけど、

実はそのデザインは和田さんが40年以上担当していた文藝春秋の表紙の一番最初のデザインだった。

そして、なんとその四十周年を祝したデザインでは、枝に止まっていたあの鳥が羽ばたいているデザインになっていた。

「You can fly」

という意味が込められているそうだ。

なんて素敵なのだろうか。

私はより一層このT シャツを大切にしようと思った。

お婆ちゃんになっても着続ける一枚になることを確信した。

『 I can Fly』

と、言われている気がした。

私はこれは一つの運命的なストーリーだと思うし、この出来事を大切にしたい、忘れたくないと思い、ここに書き記すことにした。

40年後、60歳。

美しく羽ばたいていようと誓った。

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