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コンパートメントNo.6

関東では新宿シネマカリテしか上映館がないせいか、平日にも関わらず満席。上映から2週間が経った今もほぼ毎日売り切れている様子。

寝台列車の同室になった男女の物語。出会ったところで関わり合うことなど一生ないであろうタイプの2人が、コンパートメント6号室で半ば強制的に過ごす事で起こる化学反応。いつもなら反射的に遠ざけてしまうような生理的に無理な相手でも、シチュエーション次第で様々な可能性が生まれる。そんな2人の関係の変化が微笑ましい、そんな映画だった。

寄りの画が寝台列車の狭さをリアルに感じさせ、BGMはなく列車のガタゴト言ってる音だけがずっと聞こえていて、その臨場感がとても心地良かった。前半、眠くなってしまったのはそのせいかも…私は幼い頃から狭い場所が好きだったり、乗り物に乗るとすぐ寝てしまう体質だ。満員の場内の圧迫感もあの時はそれほど嫌じゃなかったんだよなぁ。めっちゃ気持ちよく寝てしまった(笑)季節的にも今とぴったりだったし、何か劇的な展開があるわけでもなく淡々としたストーリー展開が続くのでこちらも自然と列車旅をしている気分になれた。

オープニングとエンディングのバキバキ感もすごく良かったし、なんと言っても「ハイスタ・ヴィットゥ」が最高の演出をしてくれていて、忘れられないラストシーンになっている。

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