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そばかす

あらすじを読んでこれは観たいものが観れそうだぞと、かなり期待をして観に行った。確か「私は最悪」を観に行く前も同じ気持ちだった。残念ながら撃沈し、逆に傷付いてしまったけど。この「そばかす」は期待通り、いや、期待以上の作品だった。刺さりまくってしまい涙ぼろぼろ。心の中で何度もウンウンと頷きながら観た。

私って縛られることや、固定概念に振り回される事への苦痛は人一倍感じてしまう体質なのかもしれない。自分の物差しで測るのは別にいい、それは当たり前のことだから。でもその尺度を誰しもが持っていて当然だという誤った頭と、周りに押し付ける言動はやめて欲しいと思う事が普段からよくある。
本作の主人公かすみは、アセクシャルという設定なので恋愛や結婚を主軸に描かれているけれど、それ以外のなんて事ない日常で感じる違和感も描かれていて良かった。

恋愛関係になると物理的にも精神的にもやっぱりいつか終わりが来てしまうのかなというのは前から思っていた事だけど、本作を観て更に納得させられた。同時に、友達ほど最強な関係ってないなって。

こんなに映画に勇気づけられたというか、励まされた経験は今までになかった。同じような事考えてる人の存在を知ることが出来ただけでこんなに晴れやかな気持ちになるんだなって。何処かに必ず居ると漠然とは分かっていたけど、それを映画という確かな形あるものにしてくれたことに感謝。存在が分かっただけで満たされるけれど、出逢えたらもっと素敵な事だなって少し欲張ったことも思いながら。

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