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ドント・ウォーリー・ダーリン

観終わってからつい考えてしまった。もしこの現実が現実では無くて、本当の自分が実は…。ふと口ずさんでしまう知らない曲のメロディー、無意識に感じてる身体(特に目)の違和感、突然頭に浮かぶ見覚えのない映像、そんなの無いと分かっていながら探してみちゃったり(笑)あったら面白いのになぁなんて。

観てる間ずっと楽しかった。
メタ的な演出が多いんだけど分かりやすくてスムーズに飲み込めたし、その演出のユニークさが良かった。ミッドサマー以上にこのアリスという役はフローレンス・ピューでないといけないだろうと感じた。(ラップぐるぐるのシーンであの顔出来るの彼女以外にいます?笑)
閉ざされた世界と広大な自然が共存している舞台も良かった。美しく完璧な世界で時折感じる違和感にドキドキしたり、思いがけないカーチェイスシーンにワクワクしたり、全く飽きる事なく最後まで楽しめた。

ハリー・スタイルズ演じるジャックの気持ちを想うととても切ない物語。観賞中は気付かなかったけど、とあるPodcastで指摘していた点にめちゃくちゃハッとさせられて。それは2人の性行為シーン。ジャックは何故いつもアリスに◯◯◯をするのか。何故その行為なのかが分かった時、泣きそうになってしまった。タイトルの意味もスムーズに飲み込めるし、「子供を持とう」という台詞の感じ方も全然違ってくる。なんて切ないんだろう。

現代を象徴する作品でもあると思う。歴史に疎いから分からないけど、50年代って男性にとってそんなに輝かしい時代だったのかな。音楽だけは羨ましいけど。私は今の時代に生まれて本当に良かった。ただし、目にあんなの装着されないように日々配慮を怠らないようにせねばと思った(笑)

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