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スモール・カントリー

1993年以降にブルンジとルワンダで起こったツチ族とフツ族の争いを、ある少年目線で描いた物語。その少年というのが、フランスを拠点に活動するブルンジ出身のガエル・ファイユというラッパーで、自身の体験を元に綴った小説『ちいさな国で』を映画化したのが本作。
2020年の作品が1週間限定で上映されていたので観に行った。

私は学生時代、歴史や世界史の授業をまともに受けていなかった。過去の出来事に興味がなかったし、暗記も苦手だし。映画を観るようになってから初めてまともに歴史を学んでいる気がする。活字は頭に入ってこないけど、映画を通すとスムーズに理解が出来るし、更に探究心が湧いてくる。『出来事』よりもそれによる『人の心』に興味があるからだと思う。

本作はルワンダ紛争に巻き込まれた家族の物語。紛争よりもその家族にスポットが当てられているので、酷い対立描写などはあまり描かれず目には見えない心の描写が実話と言うだけあって生々しい。
家族について考え込んでしまった。あの時私だったら…と一生答えの出ない、どんな選択をしても後悔が付きまとう自分への問いにひたすら悩まされた。

観賞後、ルワンダ紛争の事をもっと知りたくなり色々調べて吸収している。
そう言えば、職場の先輩が凄く薦めていたホテルルワンダという映画があった事を思い出した。今こそ観なきゃ。


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