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雑多なSF設定

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SF設定の小説を集めます ・ケモナーワールド ・ジェリービーンズ ・猫探偵
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#猫探偵

SS ニーナ 猫探偵15 (終わり)

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。主犯の館で、クローン(本人?)のニーナが祖母を殺害していた。猫探偵はニーナとの新しい生活のために家に戻る。 「旦那、平気ですか? 」  俺は自宅で寝ていた、最後のカラス男の対決で催眠状態を破るために、クロミが脳へマイクロ波の攻撃をした事でダメージがでかい。 「クロミも容赦しないな、海馬

SS 祖母 猫探偵14

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。捕縛されたロイはカラス男に尋問されている最中に、思考戦車に助け出された、猫探偵は主犯の館に突撃する。  既に警護のロボットは全滅させていた。邸内に残っている有人の警護は存在していないか、逃げていると思う。庭先で思考戦車が大暴れしている、並の人間なら雇い主を見捨てる。  黒豹型のロボット

SS 伝書鳩パーティー #毎週ショートショートnoteの応募用

「ポッポー」  俺は始末屋ポッポ。猫探偵の殺しを依頼されている。俺のくちばしで猫探偵の頭蓋骨に風穴を開けてやるぜ。  今日は鳩仲間の集会だ。伝書鳩パーティーは鳩として絶対に出なくてはいけない、欠席すると自分の悪口を言われる。 「始末屋とか言いながら誰も始末してない」 「子供も居るのにヤクザな商売をして将来を……」  どうせ俺は駄目な男だ。子供の豆代も稼ぐのがやっとだ、みんなのようにレースで実績を上げたり、戦場で貴重な情報の受け渡しが出来ない。迷子になる。  鳩が迷子な

SS カラス男 猫探偵13

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙い、猫探偵は捕縛されカラス男に尋問されている最中に、思考戦車に助け出された、猫探偵は主犯の館に突撃を開始する。 「来るぞ」  思考戦車と一体化した所長は俺に通信を送る、俺も黒豹型ロボットの目で確認した、ニーナの祖母のメリル・エリザベス・ウッドの住まいが見える。中世のレンガ造りは古く貴重だ。そ

SS 疾走する思考戦車 猫探偵12

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。捕縛されたロイはカラス男に尋問されている最中に、思考戦車に助け出された、猫探偵は主犯の館に突撃をする。  手配でもされているのか警察が動き出していた。スピーカーから、やかましく止まれと叫んでいるが、所長が操る思考戦車は自閉モードで電波などを遮断していた。音波すら届いてない可能性がある。

SS 反撃の時間 猫探偵11

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。捕縛されたロイはカラス男に尋問されている最中に、思考戦車に救出される。 「奴らが必死だ、暗殺命令も発令されている」  どれほど金持ちでも、ここまで大げさに騒ぐ理由が判らない。金で懐柔する方法もあるのに、ニーナの殺害を選択する。所長が操る思考戦車が、地下室から出ると銃撃が始まる。所長が自分

SS 過去の自分 猫探偵10

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。婚約者がニーナを助けたいと接触をするが現場に来たのはカラス男だた、ロイはカラス男に昏倒させられた。  目が覚めると清潔なベッドの上だ、起き上がり腕を伸ばす。五本の指がある、俺は人だ。 「ロイ、コーヒーは熱くする?」 「ああ、そうだな……」  クロミがすらりとしたスラックス姿で現れる、仕

SS 愛する人 猫探偵09

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害と考えた親族は彼女の命を狙う。犯人は祖母のメリル・エリザベス・ウッドだった。 「ニーナの婚約者のマッテオからメールが来てた」  俺は元恋人兼ハッカーのクロミの部屋を訪れる。雑居ビルの用具室には床掃除の道具が積まれている。そこに電子ロックの扉があり、その中がクロミの居場所だ、狭いし最低限の設備しかない。ニーナと一緒に

SS 秘密の情報 猫探偵06

あらすじ 奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。 「ロイ、まだあんた人間を飼っているの?」 クロミだ。黒い毛皮はビロードのように美しい。彼女は有名なハッカーとして活躍している。たまに俺の味方にも敵にもなる。利害が一致するか不一致かだけで俺は気にしない。 「まだ来たばかりだ、生活に慣れるまでは面倒を見る」 それが飼い主としての責任だ。俺はニーナを殺さないで助ける選択をした。彼女が生活できる

SS 繁殖 猫探偵05

あらすじ 奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。 「仕事だ」 主任が机に座っている。鉄製の体はごつい。動作は遅い。若い頃に彼は金で肉体を売り渡した。それから成功したが、機械の方がメンテが楽なので戻る気がない。 主任からの依頼内容は、電脳空間で捜しモノだ。本来はハッカーの案件だが、依頼主はリアルの探偵を要求した。探偵を信頼する古いタイプの人間も居る。 「ひさしぶりのダイブか…」 俺は専用

SS 幻脳 猫探偵04

あらすじ 奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘を助けると猫探偵は家で飼う事にする。 「旦那、まだ人の子は居ますか?」 ネズミが聞いてくる。彼に頼んで養い親を探している。このまま住まわせても子供でも作られると増えてしまう。やっかいだ。 「見つかったのか?」 「会いたい奴は見つけました。ただ肉体が無いです」 今時の人間は肉体を持たない事も多い。外見に問題があると機械と入れ替える。俺はネズミと会いに行く。豪華なビルの中に入る。ロボットが俺に

SS 猫探偵01

※四コマとは別設定です。 子供の頃はテレビの探偵物が好きで見ていた。さえない中年が事件を解決する。アクション、恋模様、社会へのメッセージ。その多彩さは飽きない。 「旦那、あっしは帰りますぜ、子供が待ってるんで」 ネズミのチュー助は張り込みに飽きていた。俺はうなずく。ベンチで丸くなる。公園を眺めていると少女が歩いてきた。 「探偵さん…」 俺は目をつむったままヒゲを動かす。いつもの事だ、行方不明の父を探してくれと頼みにくる。俺は断る。繰り返しだ。失踪の理由は様々だし、発見