【小説】500文字しばり/4.正直な漁師
「母さん、行ってくるよ」
年老いた母に見送られ、家を出た浦島太郎は仕事場に向かう。
するとその途中、一匹のでっかい亀が近所の悪ガキ達にいじめられているのを目撃する。それはもうでっかい亀。
困っている人が居ると放っておけない性格の彼は浜に向かう。今回の場合は人では無いが…え?でっかくね?大人二人か三人くらい背中に乗れそうじゃん。
「これこれ君達やめないか」
浦島太郎が生真面目で、融通の効かない面倒くさいヤツだと知っている悪ガキ達は素直に言う事を聞き、逃げる様に去って行った