【小説】500文字しばり/2.どうして?どうして?
「どうしておばあちゃんの耳はそんなに大きいの?」
「え?何て?もう一回言って?」
「機能してないじゃん」
…よし!いいぞ!順調だ!耳、目、手と次々に質問攻めしてくる。全く!知りたがりちゃんだね!世話の焼けるずきんちゃんだよ!さあそろそろ美味しく頂くとするか!
「ねぇおばあちゃん…」
来た…!待ってました!最後は『どうしておばあちゃんの口はそんなに大きいの?』からの"お前を食べるためだー!"の流れ!
さぁ聞きな!ずきんちゃん!
「…壁紙変えた?」
「ちーがーう!」
「見ろ!この口!どうだ?何か気にならないか?さぁ!質問してみろ!」
血眼のオオカミ。
「…ホワイトニングした?」
「こんの…節穴が!」
「あ…?あ?あぁ?!」
よく見ると…ずきんちゃんデカくないか?まさか、まさか!
「どうした?そんな顔して」
「何か質問か?」
「ど、どうしてずきんちゃんの身体は、そんなに逞しいの…?」
「それはな…貴様を狩るためだ!」
「ギャア!やっぱり!猟師だ!」
「節穴はお前だったようだな!」
「…と、まぁ"狩るものと狩られるものが逆だった"って訳じゃ」
「何それおもんな」
「ババァまた来るわ」
「ババァは余計だ!」
「オオカミに気を付けろよ!ははは!」
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