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【小説】500文字しばり/3.そのあとは知らん

「ねぇちょっとウタっち!」
「聞いて!スゴいもん見ちゃった!」

「んー?どしたん?リヲちゃん?」

「アタシ夜型じゃん?朝弱いじゃん?」

「うん」

「今朝も寝坊して、近道するために裏路地を通ったわけ」

「夜は焼肉屋さんから匂いが漏れて来るあの狭い道だよね」
「…今度焼肉行かん?」

「焼肉は有り」
「んで見たらさ、ネズミが一匹居たの」
「小ちゃいネズミね」

「怖っ、ネズミなんて夢の国でしか見た事無いかも」
「…今度夢の国行かん?」

「良いね行こか」
「そのネズミがさ、全然動かないからどしたんだろってじっと見てたの」

「寝坊したんよね?大丈夫なん?」
「立ち止まってる場合じゃ無くない?」

「まぁ遅刻はしたけど」

「一週間フルコンボだったもんねー」
「担任、一周回って笑っちゃってたよね」
「ふっ」

「笑うなし」
「見たらネズミが見つめる先にネコが居たのよ」

「ネコ?ピンチじゃんネズミ」

「じりじり近付かれて…食べられるっ!ってその時!」
「ネズミがネコに噛み付いたんよ!まさに窮鼠猫を噛むきゅうそねこをかむ!ネコがひるんでた!」

「やるじゃんネズミ」

「ま、その後普通に食われてたけど」

「ふーん世知辛いねー」
「それより、ティラミスあるけど食べる?」

「いいの?食べる〜」


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