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つかふる姐さんに聞いてみよう No.24 「かなりどん底な人生で、経済的にも精神的にも自立したいです」_Yukino


このnoteを開いてくださって、ありがとうございます。

Twitterやnoteのフォロワー様からの匿名相談にガチでお答えする、「そうだ、つかふる姐さんに聞いてみようNo.24」をお送りします。

今回は、Yukinoさんからのご相談です。

 「かなりどん底な人生で、経済的にも精神的にも自立したいです。つかふる姐さんが私だったらどうやって自立していくのかを知りたいです」_Yukino
人生相談をさせてください。 かなりどん底な人生で、何をどうすればいいのか自分だけでは分からなくなっています。 最終的に経済的にも精神的にも自立したいです。たくさんの道がある中で、もしもつかふる姐さんが私だったらどうやって自立していくのかを知りたいです。
私は今23歳です。 貧しい家庭で育ち、19年間精神的DVを受けながら育ちました。その過程で貧しく病院に行けなかったことから身体の不調が悪化し、持病を患らってしまいました。 19歳で大学入学とともに上京し、親元を離れ生活を始めました。奨学金を貰いながら学校に通い、空いた時間でバイトをして生活費を稼ぐ毎日で、遊ぶ時間は周りの友達よりかは少なかったと思います。持病のために普通の人みたいに上手く出来ないこともありましたが、できるだけ普通に出来るように最大限努力していました。 今までたくさん辛い思いをした分、親元を離れたのだから過去は精算して、強く1人で生きようと思っていました。目標は、将来的に安定した仕事につくことでした。そのため、人より遊ぶ時間が少ないこととか、普通の女の子として楽しめなくてもしょうがないと割り切っていました。
でも本心ではそういう若い子らしい生活が羨ましかったです。 そうやって少し無理をしながら生活を続ける中で、今まで我慢していた欲が抑えられなくなりました。もっとかわいい服を着たい、美容にもっとお金をかけたい、旅行に行きたい…のような欲が我慢できず、将来ではなく今すぐ叶えたくなってしまいました。そう思っているうちに、パパ活や援交をしてしまいました。そうでもしないと当時の私には手に入りませんでした。前よりも豊かでキラキラした暮らしになった一方で、私は可愛らしいような女の子ではないので、パパ活等をする中で容姿のことなどで傷ついてしまいました。傷ついたとしても、このときは自分はまだ大丈夫だと思っていて、自分の心に注意はあまりしていませんでした。
 大学4年の時に就活をして無事化粧品メーカーに内定が決まりました。とりあえずは安定しそうですごくほっとしたのを覚えています。やっと自分で生きていけると思いました。もう親も男の人も頼らなくても、私1人で大丈夫なんだと思いました。 しかし、就活に続き、毎日のように、バイト、大学のゼミの発表、テスト、内定先でのインターン、パパ活などをしているうちにいつの間にか心を病んでしまいました。限界になって身体が動かなくなるまで気づけませんでした。 内定先での仕事が始まる前に治そうと決め、病院に通ったり休んだりしていましたが結局治らずに内定を辞退しました。
バイトも辞めてしまい、収入がゼロになってしまったので、賃貸の契約を解消し実家に戻りました。 しかし、もともとDVを受けていた私としては実家は地獄のようなもので、すぐにキャリーケースを持って飛び出して、今の今まで男の人の家に泊めてもらっています。 こうして自分の力では何もできない自分が情けないです。そして、今までの人生を思うと、こんなに苦労ばかりしなくても良かったんじゃないかと悲しいような怒りのような感情がわいてしまいます。 これからどうすればいいのか分からず、自分が帰る場所もないです。最近では風俗の求人を眺めて、私は自分の身体を売ると傷つく人だと分かりながらも、それしか道が思いつきません。つかふる姐さんならこの状況からどうしていくかを知りたいです。宜しくお願いいたします。

 
Yukinoさん、お便りありがとうございます。
 

たくさん頑張ってきたんですね。つらい過去があっても前を向いて、ご自身にできることをできる限りやってきた。ご自身の傷つきや疲労も後回しにして走り続けて。そして見事大学を卒業され、内定を決めた。

けれどいざ就職というところで躓いてしまった。これまで人一倍頑張ってきたのに。悲しいし怒りがわく。これからどうしていいのか先が見えず、風俗の世界に足を踏み入れる寸前まで追い詰められている。でもそれが自分に合わないことだとわかっていて、私にDMを送ってくださった。
 
Yukinoさんはいま23歳ですか。30をこえた私たちの年代からすると、「いいなあ、人生これからで…」という声も聞こえてきそうですが…。私も23歳の頃は地獄の真っただ中にいたので、「いいなあ」なんて口が裂けても言えません。毎日苦しかったです。若さって別にそれだけで価値を発揮してくれるわけじゃないんですよね。私は毎日が綱渡りでした。生活水準は最低限にして、仕事用の鎧を揃えるためだけに美容やファッションにお金を払い、アホみたいに高い食事に連れ回されて、毎週末のように旅行に付いて行って。着せ替え人形のように「キラキラした」生活をしていたのにね。焦燥感と自己嫌悪で死にそうでした。スーパーで旬の野菜を選んでいる今のほうがずっと楽になりました。
 
Yukinoさんの書いてくれたご相談を読んでいて私が一番悔しかったのは、必死に頑張ってきて勝ち取った内定を辞退せざるを得なかったことです。就職って、不安だし、面倒なこともたくさんありますが、組織に組み込まれるって悪くないことです。一度くらい体験してもいいことです。特にずっと一人で戦ってきたYukinoさんだったら、多大な安心感を得ることができたはずだったのに、と。Yukinoさんも悔しかったでしょうね。

 
かなりどん底な人生で、何をどうすればいいのか自分だけでは分からなくなっています。 最終的に経済的にも精神的にも自立したいです。たくさんの道がある中で、もしもつかふる姐さんが私だったらどうやって自立していくのかを知りたいです。


たくさんの道がある、というあなたの言葉に全面的に賛成します。

あなたの言う通り、道は無限にあるのですよ、Yukinoさん。


ただ、私がこのご相談に答えるには、いくつか考慮しなければならない大事な点があるのです。

 
それは、あなたの体と心の“病気”について、です。
 
「貧しく病院に行けなかったことから身体の不調が悪化し、持病を患ってしまいました」とありますが、これがまずどんな病気だったのか、

そして「いつの間にか心を病んでしまいました。限界になって身体が動かなくなるまで気づけませんでした。病院に通ったり休んだりしていましたが結局治らずに内定を辞退しました」と書いてくださった“心の病”がどんな病名だったのかということです。
 
諸事情から伏せてくださったのだと思うのですが、これがそれぞれ何なのかによって、今後のプランを考えなければいけないと思っています。
 
前半は“身体の不調”とありますが、Yukinoさんは普通級を卒業しバイトもされていますから、日常生活は送れる水準の病気であると想定します。恐らく「自律神経失調症」「過敏性腸症候群」「起立性調節障害」「PMS(月経前症候群)」等のストレスからくる体の不調だったのではないでしょうか?もしそうであれば、(辛いことには変わりありませんが)今後のあなたの人生を変えるほどの力はもっていないでしょう。ご自身で生活リズムと環境を整え、気持ちをコントロールしていけば、なんとか対処できる可能性が高いと思います。
 
それよりも心配なのは後半の“心の病”です。これが一時的な「適応障害」「軽度のうつ状態」といった説明だったのであれば、十分な休息をとって、医師が「もう通院の必要はないよ」というところまでいけばそれほど大きな問題は引きずらずに済むと思います。

ただし、「統合失調症」「重度のうつ病」「重度の摂食障害」「重度の解離性障害」「重度の依存症」、その他治療を必要とする精神障害であったなら話は別です。あなたが今なによりも優先させるべきは治療の継続です。この状態から何か新しい仕事を始めたり、自分を追い込んでお金を稼ぐことは絶対に、絶対にお勧めできません。あなたの命と今後の人生を台無しにしてしまうかもしれないからです。どんなに焦っても、治療を優先させるのが最短の道です。

もし「治療は続けたいけどお金が払えない」という状況であるなら、ぜひ自立支援という制度を利用してください。診断書をもらって市区町村の窓口で申請すれば、収入が乏しい状況にあっても最低限の自己負担額で継続して医療サービスを受けることができます。

「実家にいると暴力が避けられない」状況であるなら、暴言や暴力を録音・記録して証拠を残し、さらにいつどんなことをされたのか詳細な日記をつけ、それを同じく市区町村の家庭内暴力相談窓口や福祉事務所に持っていき相談します。警察から家族に介入してもらうことも可能ですし、得られるサポートを教えてもらえます。

現代の日本社会には利用できる制度が思いのほかあるのです。見返りを求めてくる男と違って、彼らは正しい手順さえ踏めばきちんとクリーンな仕事をしてくれます。使わない手はありません。

とにかく私がこの状態のあなたなら、まずネットで評判のいいきちんとした医療機関にかかり、自分の状態をきちんと説明し、医師の診断を受けます。そして社会資源を最大限活用して治療に専念します。Yukinoさん、どうかあなたもそうしてください。私の心からのお願いです。
 


いやいや姐さん!ちょっと待って、そんな深刻な感じじゃないよ、身体的にもメンタル的にも一時の不調でいまはもう問題ないよ!ここから人生再スタートさせようってところだよ

という場合のみ、ここから先へと読み進めていただきたいと思います。

かなりどん底な人生で、何をどうすればいいのか自分だけでは分からなくなっています。 最終的に経済的にも精神的にも自立したいです。たくさんの道がある中で、もしもつかふる姐さんが私だったらどうやって自立していくのかを知りたいです。

自立。

その辞書的な定義は、以下の通りです。

《名・ス自》自分以外のものの助けなしで、または支配を受けずに、自分の力で物事をやって行くこと。
 「―心が強い」


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もし私がYukinoさんだったら、この状態からどうやって自立していくのか?

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具体的にシュミレーションしてみましょう。

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いつもありがとうございます。あなたの貴重な時間やお金を、このような形で私に使ってくれること、すごいご縁だと感謝しています。私の力の源です。