イタリアの乳幼児施設設計について
設計機構ワークス福岡の井佐子です。
「イタリア乳幼児教育学びのツアー」第2回目のレポートです。
今回はイタリアの乳幼児施設の設計についてです。
実際にいくつもの幼稚園や保育園を設計しているミケーレ・ジーニに話を伺う貴重な機会でした。(彼は日本の保育園も計画しています)
前回もお話したように「保育園経営者」、「園長先生」、「保育士」、「建築家」、「デザイナー」、「コンサルタント」など多種多様な方々が参加しているので意見交換もとても面白く視点がいろいろあって濃密な時間でした。
ミラノ→モデナ@市場で昼食
6/18(月)、ミラノから1時間半ほど電車に揺られて、モデナという街に。
まずはみんなでアルビネッリ市場で昼食。中世から続く市場らしく、チーズはもちろん、新鮮な野菜、魚、肉、果物など多種多様なものが並んでいます。
そこから20分ほど移動し、イタリアの建築家「ミケーレ・ジーニ」と対話しました。
建築家ミケーレとの対話
ミケーレはレッジョ・エミリア・アプローチを実践している乳幼児施設のデザインガイドラインを作成した方です。多数の乳幼児施設を設計していて、日本ではオルト保育園(高田馬場)の基本設計を担当。
以下にデザインガイドラインに記載されている乳幼児施設設計における9つの大事な要素を並べます。(あえて訳さず本文そのままで載せます)
乳幼児施設設計のガイドライン
・Multisensoriality and soft qualities
・Atelier
・Piazza / Central square
・Kitchen
・The Archipelago classroom
・A territory for learning
・Furniture
・Sustainability
・The school as a territorial hub
感覚的なこと、空間そのもの、空間を構成する要素など多岐にわたります。対話では主に上4つを丁寧に語ってもらいました。
「デザインガイドラインを決めても人によって解釈はそれぞれ。大事なところは抑えつつも、施主、設計者によって十人十色の建物ができる」とミケーレは言っていた。(左は通訳の小林さん)
デザインガイドラインといっても凝り固まった縛りのあるものでなく、とても柔軟性に溢れた可能性を広げるものだと感じました。
今回のツアーで共通するキーワードは「柔軟性」、「可能性」あたりだと思います。これからのレポートでも要所ごとに感じてもらえるはずなので、頭の片隅に置いて頂けると幸いです。
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