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エチオピア農園の視察と買付②

みなさん、こんにちは。いつもnoteをご覧いただきありがとうございます。
WOODBERRY COFFEE品質管理部の佐藤です。

前回に引き続き今回もエチオピアについて書いていきます。
今回はエチオピアのコーヒーの生産についてです。ここでも中米と異なることが多くて面白かったです。

これだけピッカーがいるのも初めて見ました

1番の大きな違いは農園という枠で運営されていないところが多いことです。中米では農園のオーナーがいて、オーナーがピッカーを雇い収穫していきます。収穫されたコーヒーチェリーは農園が所有している生産処理場で生産処理にかけられることがほとんどです。

それに対してエチオピアは、輸出業者がいくつか生産処理場を所有していて、ピッカーからコーヒーチェリーを買い、所有している生産処理場で生産処理にかけていました。

ぱっと見あまり違いがないように感じますが、中身には大きな違いがあると感じました。農園を自身で管理し、ピッカーを雇っている中米は栽培地の環境が整っていて、ピッカーの教育も行き届いていることが多く、収穫されるコーヒーチェリーは熟度が高く高品質なものが多かったです。

コーヒーチェリーを買っているエチオピアでは、栽培地の手入れはあまり行き届いてなく、ピッカーの教育もあまり行き届いていないため、熟度が不均一で品質があまり良くないチェリーが生産処理場に運ばれてきます。そのため生産処理場での選別がとても大切になってきます。が、ここでも選別の精度があまり良くなく、まだまだ品質向上の余地があるなと感じました。

例えば、中米の場合は生産処理にかける前にピッカー達が収穫してきたチェリーを未熟なものや、枝や葉っぱといった余計なものを選別します。その後、水を張った槽に入れ、浮いたチェリーを取り除きます。

中米は収穫後にハンドピックしています

エチオピアでは収穫してきたチェリーはそのまま生産処理にかけてしまいます。

エチオピアではそのまま生産処理にかけてました

もちろん生産処理中に選別の工程はありますが、中米と比較してしまうとまだまだ精度が低いように思います。

収穫や選別に多くの課題がありますが、それでもエチオピアは素晴らしい風味特性、美味しさを持っています。原産地なだけあって、土壌や気候の良さが抜群なんだなと改めて感じました。

加えて、土壌の種類が豊富だなというのも強く感じました。コーヒーの栽培地を巡っているとオレンジ色をした赤土や腐葉土のような黒土、岩のような白い土と色々な土がありました。

Sidamoの赤土
Yirgacheffeに行く途中の白い土

ミネラルウォーターを色々見てみても、ミネラルバランスが著しく異なる水があり、土壌のふり幅が大きい国だなとも感じました。色々な地域のコーヒーをテイスティングしてみても、スパイシーなフレーバーがメインのものから華やかなフレーバーがメインのものまで、たくさんのキャラクターのコーヒーがありました。

このように、エチオピアは土壌や気候がコーヒーの栽培に適しているのを感じましたし、土壌の種類も豊富で地域によってフレーバーも異なり、多様性に満ち溢れた生産国あることも強く感じました。しかし、収穫や生産処理の部分ではまだまだ発展途上であることが否めず、もったいないなという思いもあります。今後、収穫や生産処理の発達が進んでいくことを考えると、これからがとても楽しみな生産国の一つになりました!

さいごに

公式noteをご覧いただきありがとうございました。

次回はエチオピアのコーヒーの生産について書きますのでお楽しみにしていてください。

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